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ひまつぶしの星  作者: 世良光太郎
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はじまり

タッタッタッと走る音がする。

それがなんの音か分からない。

これは自分の足下からしているのだと気付いた。

なんだか楽しくなってきた。

僕は走り続けた。

走り続けていると僕は何か丸いものがあることに気付いた。

大きな玉だ。

僕はその玉を見て思った。

僕と同じ形にしよう。

僕は見様見真似で僕を作った。

僕はそれを人間と名付けた。

それが何なのか分からないが友達と名付けた。

僕は友達に向かってこう言った。

「僕を見ろ!」

そうしたら目がギョロリと動いて僕の方を見た。

僕は「なんで分かるんだよ」と言った。

そしたら友達は口をモゴモゴさせた。

僕は喋り辛そうだなと思ってこう言った。

「口を開け!」

そう言うと口を大きく開いたので、口に手を入れて音が出やすいようにしてあげた。

そうか、ノドのところで音が出るようにしてあげれば良かったのかと僕は思った。

友達は音を鳴らした。

「もう少しだ、喋れるようにしてやる」

僕はもう一度手を突っ込んで声の出し方を教えてあげた。

「声の出し方はこうだ。あっ!って言ってみろ」

「あっ!」

友達は叫んだ。

友達は僕のことを見てこう言った。

「君は誰だい?」

僕は答えた。

「僕はこの星で一番最初に生まれたんだ。僕には鼻があるだろう。君にはない。これはにおいを嗅ぐためにあるけど必要なさそうだから付けてないんだ」

僕はそう言って誤魔化した。

だって臭いんだもん。

この大変さを味わわせるのは可哀想だと思って作らなかった。

僕は友達にこう言った。

「もっと友達を作ろう!」

友達は「うん!」と言っだ。

僕達は大きな玉を探した。

見付からなかった。

その時、地震が起きた。

地面からプクゥと大きな玉が現われた。

僕はその玉を拾って友達のところに持っていった。

友達はこう言った。

「僕にも人間を作らして」

僕は「いいよ」と言った。

僕は友達にも人間の作り方を教えてあげた。

それから僕達は競走するように人間を作った。


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