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走る方舟の憑依玩霊達(ファントムズ)  作者: 丸ーニィ
第二章二部 高高度激闘! 天国教団編
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九十九話「上空四百メートルの戦い」

不定期ですいません

 

「やはり現れたね、ザジ君! 」

「久しぶりだね元気にしてたかい? 」


 シラに叩き込まれたザジの一撃。

 シラ自身も霊力の刃で受け止めるものの......

 自力では受け止めるには辛いと判断。


 キョウシロウのバリアサポートを受けて、辛うじてザジのオーヴァードエッジは受け流される。


 オリジナルボディのプラモデルで、ザジは吠える。


「アンタは二年前に俺が斬ったはずだ、まだ消えてなかったのか! 」


 ザジの問いかけにシラは答える。


「いやあ、丁度サーバーに霊体を移せるか実験していてね、君に斬られた時に、ボディから霊体送信して逃げたんだよ」


 ザジは過去に、このシラと遭遇し、二依子の霊体を賭けて戦い、倒している。


 少しだけ書かれている程度だが、過去のエピソードの回想(四十六話)を覚えていただいていると、幸いだ。


 そしてシラはザジに語りかける。


 

「あの時は賭けをしたね、君がアプリの消滅を願い、僕は二依子君の霊体を要求した」


「今度は此方が"二依子君の霊体"を賭けようか、君達は"何を"賭けるんだい? 」


 ザジは口を紡いでいる、単純に賭けの対象が此方には無い。


「......言っとくけど今の憑依アプリはダニエルさんが、僕の隠しサーバーから持ち出したんで、関係ないよ」

「ちゃんとあの時の約束は守って"ネット上"からアプリの存在は消したんだからね」


 ここでねぱたが間に入って来た。


「賭けるモノなんかあるかい! 何なら負けたら、ウチがデートでも何でもしたるわ! 」


 ねぱたの適当な提案に、シラは笑って答える。


「ああ、中々魅力的な提案だね、でも戦利品が前線に立つのは頂けないなあ......」


「ぐぬぬ......!」


 シラの返答にねぱたは口を紡ぐ。


 最早ザジ達が聞く耳持たぬまま交戦は避けられない......そう思われたが、その時。


 以外な一声がシラを驚かせる。


「その賭け! 乗ったああああ! 」


 声の主は舟の霊体が飛翔状態であるにも関わらず、近くから聞こえる!


「この私が! 賭けの景品よ! 」


 そこに見えるのは、ザジ達が乗ってきていた飛行船ドローン。

 そこからぶら下がったヌイグルミのクマは、本来の役目(プライズの景品)を主張するかの如く。

 クレーンで首根っこを引っかけ、ドヤ顔で語る。


「いや......ユナ。別にコイツの賭けに乗らなくてもいいんだぞ? ......」


 ザジはちょっとあきれ顔だが、相手であるシラにはとてもウケたらしく、終止ユナを見る目がニヤニヤしている。


「あはは......君はちょっと面白い娘だね、だけど今......ボディが風に揺られて滑稽な事になってるよ」


 そうシラの言葉通り、ユナを吊り下げられている飛行船ドローンが、急に激しく風に煽られ始めた。

 吊り下げられてクルクル回りながらユナが叫ぶ。


「ちょっとおおお! パルドさあああん! 揺れてますよおおお! 」


 ユナの風に揺れる想いが操縦士亡霊のパルドに通じたのか、回答が返ってきた。


「無茶言うなよ、高度は四百メートルを超えてるんだ! 強風を風避けバリアで押さえるだけでも精一杯だ! 」


「ええええ! 何でそんな高い所まで上がってんの!? 」


 パルドの回答はユナだけでなく、ザジ達も驚愕させる。


 ......そう、シラ達は決して撤退を行っている訳ではなく、千人を超える人数分の霊力を蓄え、飛び立っているのである。


「君達も知っているであろうと思うけど、巨大霊体達の目的地はずっと大空に在るわけだ......」

「ただ飛ぶだけでこんなに霊力を必要としないだろう? 」


 シラはザジ達に語りかける、ザジはふと彼らの行き先を言葉にする。


「天国......」


 ザジの小さな呟きに、シラは喜んで反応すると、意気揚々で語り出した。


「そうだ! その通りだ! 我々の行き着く先だ......」


「お前らまさか......」


 ここでシラの会話に、割り込む様に入ってくるザジ達の亡霊仲間、フォッカー。

 ドローンのボディでザジを乗せてきたが、シラの様子に何かを感じ取った様子。


「高高度に飛ぶ航空機に、巨大霊体を憑依させるつもりか? 落としてテロでも起こす気か? 」


「違うね、そんな世の中に向けた一抹の感情で行った作戦じゃあない......」


 フォッカーの問いかけに対し、シラの答えは全く違っていた。


「いや、それでも人工衛星に巨大霊体を憑依させても見ろ......世界中のGPSを混乱に落とせる驚異になるだろうが! 」


 フォッカーは巨大霊体の驚異度合いを、熟知した限りで語ろうとするが、シラは興味の無さそうな顔で見ていた。


「そうか......君はきっと世の中の理不尽で命を落としているんだね......」


 そっとシラはフォッカーの過去に触れる言葉を口にするが、フォッカーは動じなかった。

 そして......


「俺は空で戦い、任務を守って死んだ、空を守る意思、それが亡霊になっても変わらない俺のポリシーだ」


「お前らはこの空で何をしようとしているかは、わからないが生きている人を巻き込む以上、俺達は見逃せない! 」


 フォッカーはそう言うと、よしこのボディである、狼型プラモデルの背中にドッキング!


 本来のコンビの姿になったのだ。


「これが本来の俺とよしこの姿だ! 刮目せよ! 」


 このフォッカーという男。


 ただカッコいい口上を並べながら、コッソリよしこと合体する隙を伺っていた......"だけ"なのである!


「アーッ! この野郎! コイツ犬霊にくっつきやがった、油断も隙もねえ! 」


「あの犬霊、すばしっこいから只でさえ戦いにくいのに、更にパワーアップするとか......」


 ブーブー叫んでいるのは、シラの仲間の教団達(パープル、ポリマー、キョウシロウ)。


 フォッカーの付属品ムーヴが、彼等の警戒を抜けて状況を一変させる瞬間である。



 ......多分。


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― 新着の感想 ―
うーーーーーん、しらさんの言う「天国へ逝く」ということがつまり具体的にどうなることなのかが良く分からないんですよね(;´・ω・) 上空へ上がるだけでは天国にいくことにならないと思うんだけど……。
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