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走る方舟の憑依玩霊達(ファントムズ)  作者: 丸ーニィ
第二章二部 高高度激闘! 天国教団編
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九十八話「天空交差霊剣」

休みが飛び飛びで入りまして更新出来るかも

 

 ******


 既に太陽は顔を出し、周囲は快晴の陽気の準備をしている。


 浮き上がって行く舟の霊体、霊体と言えど、内部に竜骨が存在する質量を持っており、重い体を上空に飛び上がる為の霊力が、結晶のように表面化して......


 それらは翼を付けた舟を形取り、鳥の鳴き声と共に今......


 遥か天に飛び立とうとしていた。


「大変!プレイヤーのみんなが! 」


 切り離されたサーバーの下から、突入していた菊名と愛花がフィギュアのボディで姿を見せた。


「悔しいが、ワシらプレイヤー集は壊滅じゃ! 奴等飛ぶ気じゃぞ! 亡霊達よ頼む、止めてくれ! 」

「ワシでは歯が立たん! 」


 轟沈した戦艦AWAJISIMAの側から逃げる様に出てきた頭目のヴァリアント・ドーマン。

 やられたダニエル達はもう元の体に戻って要るだろう......だが起きてくる気配はない。


「残念だったね、予定通り出航させてもらう」


 再び舟の霊体の方に飛び去るシラ......


 憑依玩具戦線の崩壊、それはこの戦いの終わりを意味していた。

 崩壊した戦線を見下ろすシラは、頭目に向かって言い放つ。


「初めからこの舟の霊体に、"膨大な霊力を補充する"のが目的なんだ、元の体に戻った会場のプレイヤーも目が覚めるのは、ちょっと時間がかかる様にしてあるけどね」


「ぐぬぬ......悔しいが全てお主の手の内の様じゃ」


 シラは手を広げて更にこう語る。


「中々良心的だろう? この舟の霊体に魂の吸収を任せてたら......ここから飛び去って会場のプレイヤーの肉体が死ぬまで魂を離さず、ずっと腹の中だったんだよ? 感謝して欲しいくらいさ......」


 その言葉に、頭目や聞いていた周囲のプレイヤー達がゾッとしている。


「さて、時間も無いし、もうお遊びはこれくらいに......むっ! 」


 シラは舟の霊体の主砲で舞う砂塵をバリアで払って、再び舟の霊体の甲板にある艦橋サーバーの上で舵を取り、舟の上昇を促す。


 ここでパージした下部サーバーの残骸から、霊体の手で高速移動しながら駆け込んでくる特撮フィギュアの姿があった。


 ザジ達のキャンパーメンバー、"ねぱた"だ!。


 彼女は飛び上がろうとしている舟の霊体に、ギリギリで乗り込んで、シラに向けて強力な一撃を見舞う。


「ハイ・ファントム! 飛び膝蹴り! 」


 シラは、このねぱたの強襲を、強い霊力に対する反応で事前に察知。

 バリアを集束させて受け止めた!

 目の前のシラの姿を確認して、ねぱたは語る。


「気持ち悪いボディやなあ! 殴りにくいわ! 」


 即座に交戦状態になったねぱたは、特撮フィギュアのボディの背中にマウントしていた剣を取り出す。

 教団亡霊キョウシロウの自称「無限の刃」である。


「一撃の重い女性(ひと)だね、以外と面白い見た目で、見ていて楽しいよ」


 シラはねぱたとは初対面であると察し、女性に対する紳士の振る舞いで頭を垂れる。


「キモい! 執事コスカフェの店員みたいな、無駄に上手い素人演技が余計にキモい! 」


 生前常連だったかもしれない反応を見せるねぱた、だが対峙するシラは以外と真剣だった。


「死んでから君みたいな素晴らしい女性の亡霊に会うと、生きている時には、絶対に会えないと思ってしまう不条理さを感じるよ」


「やかましいわ! 」


 ややツッコミめいた攻撃で、シラに斬りかかるねぱた。

 だがここで背後から強襲する気配を感じとる。


「 ! 」


 慌ててシラから離れるねぱた。

 気配の主は刀を振るってねぱたに斬りかかってきた。


「その剣! 返して貰うぞ! 」


 先の戦いで、先行してボディの霊核データの移送を行い。

 シラと同じ、霊体がそのまま動いている様に見えるボディを得て、黒いコートの様な衣装を纏いやって来たキョウシロウである。


「さっきは世話になったな! リベンジマッチだ、同じ手は食わねえから覚悟しな! 」


「しつこいな! 嫌われるで! 」


 二人に囲まれるねぱた、劣勢必死の状況である。


「ワオオオン! 」


 だが更にこの状況に割り入ってくる亡霊がまた一人、いや一匹。


 狼型のロボットプラモデルがボディの犬霊、"よしこ"のエントリーである。


「こいつらヤバイで! よしこ、気い付けんとやられるわ......」


「グルル......グルル(ええ、強敵ですね)」


 ねぱたとよしこが舟の霊体の上で合流した。

 すると、そのよしこの側面から、不意討ちでニードルを放つ射撃攻撃が撃ち込まれる!


「ギャワン! 」


「よしこ! 」


 ねぱたの戦慄の声、ニードルはよしこの狼型プラモデルの腹部に直撃、だが内部に至る致命傷にはならなかったが......

 ダメージは色濃く残った。


 その不意討ちの射撃攻撃を行ったのは、先程ボディを交換しに帰ってきた、教団亡霊パープルだ。


 彼もシラと同様に「人の体に近いボディ」で、チャラいジャケットを着込んだ霊体のイメージを写し、大きな射撃武器を構えてこの決戦の場所に現れる。


「ちょっと! 三人目の加勢とか益々エグいやん! 」


 ねぱたの前でパープルは語る。


「イーブンさんとベーコンは舟の制御で忙しい、こいつらを叩き落とすには俺で十分だぜ! 」


 そう言うと更に上空にプラモデルの影、パープルのボディチェンジを手伝って、自信が二依子のプラモデルのままでこの場に立ってしまった......

 同じく教団亡霊のポリマーである。


「四人......! 」


 ねぱたが絶望的な戦力に囲まれる。

 そしてシラはねぱたに向けてこう言った。


「此方の方が優勢ですね......降参しますか? 」


 シラはねぱたに迫る、ねぱたも状況の悪さに戸惑いを隠せない。


「二依子ちゃんの魂がまだここにあるんやろ? 引き下がれる訳無いやろ! 」


「ワン! ウォオオン! (同じく、食らいついてでも戦います! )」


 劣勢でも、二人の様子は変わらない、むしろ背水の陣で士気が上がっているようにも見える。


「ならここまでです、貴方を倒します......来世に会えたらお茶でもしましょう」


 シラの右手が、再び霊力による過剰な刃を形成すると、ねぱたに向かって突き立てようと構える。


 側面からパープルが射撃の構え、補助にキョウシロウが剣を構えて討ち取る体制に......


「くっ......コイツだけでも......」


 ねぱたとよしこの劣勢な状況は、どちらかが倒れる可能性のある、覚悟の居る状況に転じようとしていた。


 

 しかし!


 

 ここで......待望のエントリー!


「シラあああああ! 」


 浮上していく舟の霊体に、ギリギリの速度で飛び込んでくる存在。


 藍色の騎士のボディTHE ・GREAT・NIGHT のプラモデルボディ、つまりはザジだ!


 仲間の亡霊フォッカーのドローンボディの上に乗り、銃騎士剣に霊力スキルを纏わせて......


「ハイ・ファントム・オーヴァードエッジ! 」


 過剰な刃を形成しつつ、シラの前に飛び込んだ!


「ぬおおお! 」


 シラは全力で受けの構え!


 斯くして


「二つの過剰な霊力の刃」


 は、天空の最期の決戦にて!


 

 激しく交錯した!


 

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― 新着の感想 ―
なんとしても二依子さんの魂を取り戻すために、つぎつぎファントム団が集合してきて最終決戦が近い気がします!二依子さんのために負けられない戦いがはじまるっ!٩(* ゜Д゜)و
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