表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
走る方舟の憑依玩霊達(ファントムズ)  作者: 丸ーニィ
第二章二部 高高度激闘! 天国教団編
88/203

八十八話「アドミニストレータ」

遅れてすいませんです。

出来れば早く展開を進めたい。

 

 ......


 ............


 

 戦いは激化を辿る。


 

 結界では教団の亡霊がよしこを追い詰めている、だがねぱたが前線を崩した後、救援に駆けつけようと結界の足場を登っていったのである。


「不味いね、これは本当に......」


 一人の男の霊声が聞こえる、ここは舟の巨大霊体の甲板の上。


 大きなマストの様な部分の下に広い空間がある。

 舟には幾つかのサーバールームが、まるで鶏の体内で"産み落とされる前の卵の様に格納"させている訳だが。

 メインサーバールームと言える重要な部分は、個別に用意されており。

 それは船体の操舵する甲板にあって、ドームの様に広く大きく艦橋の様でもあった。


 そこはザジ達の方舟の様に、霊力が充満するレストルームを彷彿させる場所であり、亡霊や生き霊が霊体のまま安定して過ごせる場所である。


 その中央に船長が操舵する舵らしきモノがあり......


 そこには一人の青年の男の霊体が居た。


「キョウシロウ君、君の回収は完了した」


 若い青年の霊体は、背広を崩した姿でコンソールを操作、舵を切る様に操作する姿は船長その物である。


「キョウシロウ君? 黙って無いで出てきていいよ」


 そう言うと霊体が復元されたかのように、その場で教団亡霊キョウシロウの霊体が、突然虚空に現れる。


「済まない......アドミニストレータ、俺はオリジナルボディを失ってしまった! 」


 キョウシロウの霊体はボロボロで、いつ消えてもおかしくない状態である。


「ああ......それは仕方ない、こちらのサーバーにアップされた霊核データを、新造ボディに入れて新たなオリジナルボディを作ると良い......」


 アドミニストレータと呼ばれた男がそう言うと、棺の様なモノが作業アームに運ばれて出てくる。


「プラモデルのボディは、さぞ窮屈だったろう......この新造ボディは極めて人に近い、大事に扱ってくれ」


「済まない恩に切るよ、アドミニストレータ! 」


 キョウシロウは棺の中に入って、起動と回復を待つ。

 作業アームが再び棺を掴み、データ送信作業の為に、サーバールーム奥へ格納される。


 再び一人になった青年(以下アドミニストレータ)は状況を確認する。


「さてこの状況どうしたモノか......」


「下はボヤ騒ぎ、犯人は潜伏を決め込んでいて、未だ捕らえられず......」

「メンバー二人が霊力供給範囲外に放り出された......、命綱の切れた宇宙飛行士の様だ」


 アドミニストレータが舵を切ると、モニターが現状の情報を写し出す。


「もうじきナグルファル(舟の霊体)の胃袋が満たされる、切り離された二人には何とか帰って来てもらいたいな......」


 写し出された船外の様子に、ため息を付くと、コンソールに表示された時間を見ながら......


「早くしないと......」


「"出航"に間に合わなくなるじゃあないか......」


 憂鬱な面持ちでコンソールを動かして、モニターから通信を送る。


「最悪二人の切り捨ても覚悟しないといけないが......」


「回収をやってくれるかい? ポリマー君......」


 ......


 アドミニストレータが繋いだ通信の先。


 それは次の舞台。


 そう......場面は再び前線に向かう、向かった視点の先は結界の綻びの前だ。


 頭目の駆るヴァリアント・ドーマンと、戦艦AWAJISIMAが率いる憑依玩具戦線の現場だ。


 

 ******


「黒岩スナイパーキャノン! 対空砲モード! 福良対空機銃展開! 目標飛行型教団亡霊! 発射! 」


 再び戦艦モードになった戦艦AWAJISIMAの弾幕が展開される、標的とされる教団亡霊は一体、先程ポリマーと言われた教団亡霊である。


「ええ?アドミニストレータ、ヒドランさんとパープル君の回収ですか? 」


 電波による霊声の通信が、教団亡霊のポリマーに伝えられる。


「こちらも先程から弾幕が激しい......パープル君なら回収出来ます......ですが......」


 電波による通信部分の霊声は周囲のプレイヤー達には聞こえないものの、ポリマー自体の霊声は微かに聞こえる為に、頭目やダニエルには相当怪しまれた。


「先程から......教団亡霊の会話の声が気になるんだが? アドミニストレータ? とか言ってないかい? 」


 会話が気になっているプレイヤー、それは戦艦AWAJISIMAの甲板の上で、射撃をしている憑依バトル運営会社のCEO、ダニエルである、彼はアメトイボディで聞き耳を立てて言う。


「アドミン(システムアドミニストレータの略)を語るとか......かなり怪しい、とても許せんな」


 近くに居るヴァリアント・ドーマン、頭目は対空砲撃に参加しながら、陰陽ビットの固定を続けている。


「どうでも良いわ! はよ誰かワシが開けた穴に飛び込まんのか! 」


 頭目の霊力はまだ余裕が在るようだが、結界の綻びの固定は限界があるようだ。


 ここで教団亡霊ポリマーの攻撃!

 サーベルを展開しながら突撃、対空機銃をファントムスラッシュで斬り付けて再び離脱。


 バリアによる防御でヒットアンドウェイを成功させ、逃げるポリマーがここで名残惜しそうに別れの挨拶をする。


「悪いけど君達と遊んでる暇が無くなったよ! 」


 頭目達に襲いかかっていたポリマーという名の教団の亡霊。


 全ての教団の亡霊同様に二依子が過去に作ったプラモデルの魔改造のボディを使っている。


 白いロボットのボディに、ジェット戦闘機のプラモデルを、切り取ってくっ付けた下半身をしており。

 長距離ブースターを思わせるタンクを背部に付けた機動タイプだ。


「じゃあねー! 」


 教団亡霊のポリマーはその場で反転、同じ教団亡霊のヒドランジアとパープルの回収に急ぐ。


「なんじゃ? アイツ急に去って行ったぞ! 」


 頭目とダニエルは、急に攻撃の対象から外れて拍子抜けの様子。


「今の内に体制を建て直すんだ! 、新たに結界内部に突撃する部隊を編成しよう、まだプレイヤー達も残っているぞ」


 ダニエルは戦線の残存勢力を結集。

 最後になるであろう、決死の特攻作戦を行う為に、集合の呼び掛けを開始する。


「これより我々憑依玩具戦線、最期の作戦を始める!」


 残り二十名にも満たない憑依プレイヤー達の最終決戦が行われようとしている!


「悔しいです......砲台をいっぱい壊されました......、イザナミとても悲しい」


 戦艦AWAJISIMAのスーパーAI"イザナミ"の嘆きが木霊した。


 頭目が不思議そうな顔でイザナミの反応を見て思う。


 (AIヴァーチャル何チューバーでデビュー出来そうじゃのう......)


 頭目に密かな商売根性が生まれた気がした。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
アドミニストレータさんというのが天国教の教祖様になるのかな……(;´・ω・) そしてとうとう最後の特攻で結界の中へ!! 今の時点でもすごく壮絶な戦いが繰り広げられていますが、それ以上に激しくなりそう…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ