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走る方舟の憑依玩霊達(ファントムズ)  作者: 丸ーニィ
第一章第二部 巨大霊体「根の国」
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二十三話「古代(深淵)から出でるモノ」

ボディ捕捉


古代ファントム、遮光器土偶


ざわつくメンバー達。

 

 「下から出てくるぞ! 」

 

 ザジが反応する!

 

 そしてゆっくりとその巨大な霊体は姿を見せ始めた。

 

 地面から湧き上がる様はまるで巨大な水滴の様だ。

 

 そして土偶を中心に形を成すと、既に大きさは上半身だけで広い空き地を埋め尽くす程と成っている!

 

 「ででけえ! 」

 

 驚愕するザジ達一行。

 

 土偶を囲う巨大な霊体はもはや形は人のそれではなく、のっぺりとした別物であり、かろうじて人の形が保たれている程度である。

 

 ユナが急に体の異常を訴え始めた。

 

 「な! なにこれ!体の中の札が震えてる! 」

 

 そう…ユナの札が異常な警告を発しているのだ!

 

 「げえ! ちょっとあれ見て! 」

 

 ねぱたの悲鳴の様にも取れる声が注目を促す。

 

 視線の先ではロボットのキャタピラに葦の茎が絡まって引っ掛かっている!

 

 「地面に急に草が生い茂る! 霊力で植物が生い茂るなんて始めてみるぞ」

 

 フォッカーの言葉通り生い茂る植物、更に針の様な物が地面から飛び出す!

 

 それは沢山の大きな葦牙(アシカビ)だ。

 

 新芽の小さなタケノコみたいなモノは、強靭な針の如く地面から凶器として列を成して飛び出す!

 

 そしてロボットのキャタピラに突き刺さると、ロボットの移動を捕縛する。

 

 「草木で硬度を無視した攻撃をするのか! 」

 

 カンチョウは自分達と同じ霊体の質の様な物を感じ取る。

 

 何百年所じゃない超絶亡霊でも、やることが同じなのは分析する側としては、不謹慎ながらも有りがたく思っている様だ。

 

 だがこれでもロボットの攻撃は止まらなかった、グレネードランチャーやロケット砲が標準を合わせ、発射される。

 

 攻撃対照が小さいため、物体に接触する前に索敵電波で反応し起爆する弾頭で射つのだろう。

 

 だが逆にそれは仇になってしまった。

 

 霊体の範囲が広大であり発射後に干渉を受けてしまい、ロボットのすぐ手前で弾頭が誤作動し爆発!

 

 ロボットが手痛いダメージを受けてしまったのである。

 

 「あかん! もうロボットの方は打つ手無いやん! 」

 

 ねぱたが叫ぶ通りロボット側の戦闘能力は自爆により破損しゴッソリ失われてしまった。

 

 「これはもう駄目だ! 全員撤退だ! 」

 

 すかさずカンチョウの指示が木霊する。

 

 「ああ! なんて厄日なんだ今日は、ワケわからない事件に振り回され過ぎる! 」

 

 ロボットから離れていたフォッカーが叫ぶと、遥か遠くにあった筈のキャンパーからドクの声が聞こえる。

 

 「事情は観測していたラマーから聞いた!迎えに来てるから早く乗り込め! 」

 

 ドクがラマーと合流したのか、キャンパーを移動させて祠の広場の近くまで来ているようだ。

 

 「おい! おいおいおい! ちょっと待て! 」

 

 フォッカーの混乱する声が聞こえた、恐怖の念を感じている。

 

 その場に強烈な霊力の波動が響く!

 

 ロボットが撃ち込んだ弾丸の鉛の部分を巨大危険霊体(以下巨大霊体)が霊力の熱で液状に溶かし。

 

 口らしき部分から霊熱ブレスを吐くと同時に、溶けた鉛を前方に高速で撒き散らしたのである!

 

 これにはロボットもひとたまりもなく、吹き付けられた熱と溶けた鉛で覆われボディが発火。

 

 瞬く間に全面に燃え上がり内部の残弾や燃料に引火し、大きく爆散する結果となった!

 

 

 

 山間に止めてあった電波発信車では研究者やその関係者が驚きの反応を見せている。

 

 「ここまで強力な存在だったとは......」

 

 「古代ファントムの起こす現象は我々の理解を越えている」

 

 「人間は直視すら出来ない相手にどうすればいいのか......」

 

 ロボット側の研究者も匙を投げる状態が続く。

 

 「何としてもアレを鎮める方法を得よう! 百人以上の命がかかってるのだ! 」

 

 場面は再びユナ達に戻る。

 

 

 「うわああ! そんな簡単に壊されるとかシャレならんやん! 」

 

 大きく叫ぶねぱた、しかし巨大霊体の行動はこれで終わらなかった!

 

 「御霊ノ気配ガスル! 」

 

 「コレハ埴輪ノ末裔カ! 」

 

 「何度デモ土塊ニ返シテクレル! 」


 霊声に言語の壁は無く、古代の霊体の言葉もはっきりと理解が出来る。

 

 だがそれ故にこちらの存在を否定する意志が如実に感じ取れる。

 

 「ユナちゃん危ない! 」

 

 巨大霊体のブレスはそのままユナに向けて再度吹き付けようと溶けた鉛を腹に溜め始める!

 

 「え? 」

 

 ユナの意識が加速し、時間がゆっくりと遅く感じる。

 

 「これって......? 」

 

 しかしそれは運命の警告であり、危機が到来したことによる意志の加速。

 

 命の炎の揺らめきなのだ。

 

 「パルドさん! 早く回避を! 」 

 

 ユナに向けてブレスが吹き付けられる瞬間だろう、巨大霊体の口らしき部分が光り輝き収束した熱が今にも飛び出しそうな状態だ。

 

 「ああ! ファ、ファントムバリアー! 」

 

 ユナの前方に霊力の防壁が形成されるが、とてもユナはおろかパルドやカンチョウまで守れるシロモノではない。

 

 そして巨大霊体からユナに向けて溶鉄混じりの熱ブレスは放出される!

 

 「「ハイ! 」」

 

 「「ファントム! 」」

 

 「「ダブルシールド!! 」」

 

 ユナが前方に張った防壁が巨大化!猛然と吹き付けられる熱ブレスを切り裂く様に受け流す!

 

 ユナの防壁に加勢したのはザジだ、だがブレスの熱が捌ききれなくてプラモデルボディの一部が白化していた。

 

 「熱の処理が難しい! 溶けた鉛がいつ抜けてくるかわからんから早く下がれ! 」

 

 するとファントムシールドから溶けた鉛の破片が抜けてザジのプラモデルの盾パーツに付着する。

 

 すると付着したプラモデル部分が飴細工の如くドロリと溶け、中身の薄い鉄板が剥き出しになる。

 

 「ちっ! くそおおお! 」

 

 ザジの強力なシールドでもその熱ブレスは防ぎきれない様子で、いつバリアが砕けてブレスと溶けた鉛の奔流が直撃するかわからない状態である。

 

 そして巨大霊体のボディである土偶の目が光ると、布状の霊糸の鞭がザジに向けてしなり始める。

 

 「二重攻撃かよ! 」

 

 鞭を捌こうと剣パーツを構えるザジ。

 

 霊糸の鞭が振り抜かれようとしていた矢先に土偶に向けて飛来するモノがあった。

 

 「ハイファントム! 」

 

 「フィニッシュ!キィイイイイック! 」

 

 飛来したのはねぱただ!

 

 乗っていたバイクがクワガタ状に変形し、キックの足先にくっついて斜め45度の角度で土偶に向けてキックとして繰り出された。

 

 「!! 」

 

 だがしかし土偶から伸びた霊糸の鞭が集まって盾状に変形して、ねぱたの必殺技を受け止めているのである。

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] えぇぇえええ(; ゜Д゜) 巨大危険霊体が強すぎるっ!! まともに戦える相手じゃないですよ、撤退ーーっ!٩(; ゜Д゜)و
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