表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方希望伝  作者: raito
始まり
2/10

第一話 最初の出会い

前回のあらすじ。

・幻想入り


ちなみに主人公の年齢は16歳で誕生日は7月15日です。血液型はレミリアの好きな型。

そして、主人公特有の不幸体質w

「いてっ! もう……今頃学校に着いてたんだろうにな…」


 俺の名前は赤池優也。昨日までごく普通の高校生活を送っていた高校二年生だ。

 そんなごく普通の高校生が、早朝何でこんなジャングルみたいな森をハイキングしているかというと、早い話が捨てられたのだ。それが親や親戚やらの仕業だとは思いたくないけど、荷物の事もあるし拉致よりかは信憑性がある。ちょうどその理由も持っている…。




「はぁ…」


 で、ここが一体何処の何処なのか、今は手当たり次第森の中を移動している…というところ。

 この俺の判断が正しかったかどうか分からないが、とにかく今は不安の「ふ」文字が消えてくれない。つか、不安しかない…。


「って……何か見えてきた…」


 そんな中、木々の間から光が垣間見えるようになり、抜けた先、大きな湖が目に入ってきた。琵琶湖…と一瞬思ってしまったが、この湖にしろやはり見覚えはない。


「ホントに何処なんだ? まあ、綺麗な場所には違いないけど…」


 緑と茶色しか見てなかった俺にとっては、この湖はとても神秘的に見えた。水面は陽の光で光り輝いている。


「仕方ない。ここでしばらく休憩に━━」

「そこのあんたっ!!」


 休むため腰を下そうとした時、誰かに怒ったような口調で呼ばれた。

 振り向くと、水色の髪でその後ろに大きなリボンを付けた、何処かやんちゃそうで氷が似合いそうな女の子がキッと睨みつけていた。


「俺の事を言ってる…よな?」

「そうよ! あたいたちの縄張りを荒らそうなんてそうはいかないわ!!」


 縄張り? 子供の遊びかな?


「いや、荒らすつもりはないし、ここで休憩しようと思ってただけだ。後、子供の遊びは今は間に合ってないよ」

「むきーーっ!! あんたもあたいをバカにするのね!?

 ここのリーダー、サイキョーチルノさまが、あんたをギャフンと言わせてあげるわっ!!」


 何を言ってるんだ……って、この子が急に浮き出した!? つか、よく見ると背中に氷の羽が生えている!?


「これでもくらえ!!」


 そうチルノって奴が言うと、右手から水色の球体を出し……それが俺に迫ってきた!


「うわっ!?」


 当たると危ないと直感で感じ、俺はそれをしゃがんで避けた。






パッキン…






「な、何だよ、コレ…」


 氷を割ったような音が響いた。恐る恐る振り返ってみると……俺の後ろにあった木がカチンコチンに凍っていた!


「ぁ……お、おい! 危ないじゃないか!!」


 その光景を見た事でしばらく思考が麻痺していたが、我に返ってこのチルノって奴に怒る。俺とは対照的にチルノは満足げな表情を浮かべていた。


「はははっ! どうだ、あたいの弾幕の凄さは!!」

「だ、弾幕?」


 聞き慣れない言葉に俺はかなり困惑していた。一体全体、俺は何処に連れて来られたのか、この球体の名前からしても全く分からなかった。


「今のは手加減したけど、今度は本気で行くわよ!!」


 困惑してる俺を余所に、数弾の弾幕がチルノの周りから現れ、それらが重なり合うように再び迫ってきた。


「く、くそ!」


 考えている事を一時中断し、俺はリュックを投げ捨て、全速力で弾幕が届かない所まで逃げる。


「逃がさないわよ!」


 今度は弾幕の出し方を変えてきて、チルノの中心から輪っかになって広がってきた。ただ、さっきよりは規則性があって楽だったのか、自分に向かってきた弾幕を横に移動しただけでかわせた。


「おい! 俺はここを荒らす気なんてない! だから、それ出すの止めてくれ!!」


 とにかく、俺はチルノに止めるように頼んだ。このままだとさっきの木みたいにカチンコチンにされるのは目に見えてる。


「そんな事を言ってもムダよ! あんたはここであたいに倒されるのだから!」


 が、聞いてくれなかった。最悪な事に人の話を聞かないタイプだ…。


(子供相手に手を出すのは、嫌で仕方ないんだけどな…)


 だからと言って、このまま黙って凍らされるほどのお人好しでもない。俺は俺なりに抵抗する事に決めた。



「はぁ……分かったよ。少しお前をこらしめてやる」


「ふん! やれるもんならやってみなさい!!」


 




 その後、チルノは何発が弾幕を放ってきたが、紙一重で何とかかわしてるため、まだ一発も当たらずに済んでいる。


「むきーっ!! 当たりなさいよー!!」

「くっ…」


 まあ、俺も飛んでるコイツにどうやって接近させれば良いか分からないでいるけどね…。


「だったら、これならどうだ!

 氷符『アイシクルフォール』!!」


(!? 今までのと違う!!)


 違ったのは、紙みたいなので宣言した事と弾幕の性質だ。

 チルノと両側に列を作るように並び、そこからまるで滝のようにつらら状の弾幕が降ってきたのだ。


「こんなのもありかよ!」



 俺はこの弾幕の性質が分からず、意識的に後ろに下がってしまった!



「バーカ! これは前の方が安全なのよ!」

「な…に!?」


 チルノの言う通りで、後ろに行けば行くほど弾幕が交差してかわしにくく…!


「うあっ…!」


 今まで何とかかわし続けてきた俺だったが、ついに右足に何発かもらい、そのまま凍ってしまった…。


「くっ、足が動かない…」

「ふふん。あたいと張り合おうなんて百万光年早いのよ! もう一回アイシクルフォールでトドメね!!」


 このままだと……本当にカチンコチンにされてしまう!


(何か手はないのか!? 何か……)


 その時、一瞬目に入った物があった。それは俺が投げ捨てたリュック…。




「……そうだ」




「くらえっ!! 氷符『アイ━━」

「お前、もしかして俺の事が怖いのか?」


「……え?」


 俺が予想外の事を言ってきたので、チルノの動きがピタリと止まった。


「だって、そうじゃん。最初、俺に弾幕を当てようとしたあの時からお前が空中に居た。つまり、お前は俺が怖いから空に逃げたんだ」

「……もん」

「俺が怖くなかったら接近して攻撃しても良かったはずだ。それができないって事はビビって俺に近づく事ができないんだ。今だってそうしないだろ?」

「ちがう…もん…」

「だったら行動で示してみな。それを否定するならな」


「ちがうもーーーんっ!!」


 俺の挑発にキレたチルノは、勢いよくこちらに向かって接近してきた。

 うん。この結果、リュックに入っている漫画の主人公ならこう言うだろうな…。


「あたいはお前なんか怖くないもーーんっ!! 氷符『アイシクルフォール』!!」


「お前言ってたよな? その弾幕は「前の方が安全」……って」

「あっ…!」



計 画 通 り !



 つまり、俺への弾幕はチルノが近づいてくれたおかげで向かって来ない…って事だ。

 そして、ちょうど目の前にチルノが居る…。




「一つ教えてやるよ」


 俺はチルノの右手を両手で掴む。



「光年は時間じゃない…」


 その腕を回しながら頭に持っていき……



「距離だ!!」


 地面に叩き付ける!!




バンッ!!




「がはっ…!」






「……少し強すぎたかな?」


 これは「正面打ち 四方投げ」、俺が習っていた合気道の技だ。

 怪我はしてないようだけど、気絶はやりすぎた…かな?


 

自分が東方キャラで最初に知ったのはチルノでした。後にウフフなポジションで小説に書く事になるとはね…。

途中までは大ちゃんだったのに分からないものだよ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ