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作者: 赤羽岩淵

トマトサラダとポテトサラダがテーブルの上に乗っている。

台所を見ると三品目のサラダを作る姉がいた。


俺は姉が好きだ、サラダを三品も作ってしまう所とか、目の下のホクロとか、左ききな所とか、おおらかな性格とか、数えるときりがない。姉として好きな気持ちより最近は姉を女として見てしまう、まずい。



それに凄い感謝している。両親がいなくなってから俺が高校生活をまっとうに送れてるのは姉がキャバクラで働いて学費を出してくれているからで凄い感謝している。


『今日は休みなんだ』


『そう休みよ、だからちょっとはりきっちゃった』



姉ははっきりいってアホだ、だけど馬鹿ではない。



ポテトサラダとトマトサラダとタマゴサラダを食べる、美味い、美味いがご飯と味噌汁がない、サラダだけだ。


『ごちそうさま』


『美味しかった?』『ああうん美味かったよ』


『そう、よかった、ちょっとサラダばっか作りすぎちゃってゴメンね』


『いいよ、サラダ好きだし』


そんな事はどうでもいいのだ。姉に気持ちを伝えるべきか?姉は好きだ、できるなら姉と…いやどうなのそれはまずいでしょと誰かに言われている気がする、自分でもわかってる、どうしようもねえ、どうする。



『なにぼーっとしてんの?悩み事なら相談しなさいよ、家族なんだから』



姉の笑顔が眩しい、あわよくばなんて考えてた俺の考えは一瞬にして消え飛んだ。


『いや、何でもない、明日早いから寝るわ、おやすみ』


『そう、なんかあったらいいなよ、おやすみ』


次の日朝起きるとご飯が作ってあった、オムレツとだし巻き玉子と目玉焼き、姉はまだ台所にいる、きっと四品目の玉子料理を作っているのだろう。


こんな姉が大好きだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] こういう日常の風景、好きです。ドキドキ、ではなくのほほんとしました。
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