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1:主人公、出荷

今日から初投稿していきます~!

不慣れなので優しくしてください




「――はぁぁ。これはどうしたものか……」


 十五歳の誕生日の朝。僕は豪奢なベッドの上でへこたれていた。

 ……理由は授かった『ギフト』にある。大昔からヒトは十五歳になると、異界の神様たちから特殊な能力を与えられるのだ。それがギフトだ。


「僕の家は武家貴族だからなぁ。家族みんな、【武神アレス】や【戦神オーディン】から戦闘関係のギフトをもらってきたのに……」


 だというのに、戦闘とは全く関係ないものをいただいてしまった。

 これじゃあ厳格な父上から何を言われるかわかったものじゃない。


「うぅん……! 実は何かの手違いで、もう一度見たら変わってたりしないかな?

 よし――守護神よ、我が状態を示せ。ステータス・オープン!」


 神に訴える呪文を唱える。すると目の前に光の薄板が表示され……、



 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 名前 :ルシア・スカイアーク

 守護神:【料理神オオゲツヒメ】


 ギフト:『異世界料理人』レベル1

 レベル1での能力

 

 ・異世界の料理知識をインストール

 ・異世界の移動式屋台の召喚が可能

 ・異世界の料理人衣装の召喚が可能

 ・異世界調味料の召喚が可能

 ・調理場の半径3メートル以内にいる限り、身体能力激増


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



「って、ギフト『異世界料理人』ってなんだよぉ~……!」


 頭を抱えて途方にくれる。

 ああ、やっぱり変わってなかったよ。本当になんなんだよぉこのギフト。あと【料理神オオゲツヒメ】とか聞いたことないし。


「うううーん……俗にいう『レアギフト』ってやつなんだろうけど、料理関係の能力っていうのがマズいんだよなぁ。下手すりゃ追い出されちゃうよ……」


 僕の父は良くも悪くも貴族然とした人だ。

 掃除や料理などの行為は、全て使用人がやる下賤な仕事だと思っている。


「戦闘系のギフトがもらえなかった時点でブチ切れ確定だろうし、マジで追放されかねないよコレ……。あぁでも、一応は親子なわけだし、もしかしたら温情をかけてくれたり……!?」


 うんそうだ、ここは親子の情を信じよう!

 いくら父上がオーガみたいな顔してていつもキレてて強さこそ第一の人でついでに僕が八男でも、きっと追い出しはしないだろう! よし!


「それじゃ、父上にギフトの報告をしにいきますかぁ!」



 ◆ ◇ ◆



「――この恥さらしが! ルシア、貴様を我が家から追放する!」


 はいダメでしたー-----------!

 親子の情とかまっったくありませんでしたー!

 今日から家なき子確定です、本当にありがとうございました。


「くそっ、貴様は昔から病弱で籠もりがちで、他の兄弟たちに比べて身体も小柄で頼りなかったな。それでも武闘神から加護を受ければ少しは戦えるようになるかと思っておったが、よりにもよって料理の神から加護を受けただとぉ!? ふざけるな!」


 机をガボンっと叩く父上。『身体強化』のギフトが発動し、高そうな机が粉々に砕け散りました。こわいよぉ……。

 あ、でも『身体強化』といえば……!


「ぁ、あのですね父上! 実はギフトの効果の中に、身体能力を上げれるものがあったのですよ!」


「ほう? 何か条件はあるのか?」


「えぇと、調理場の近くなら強くなるって感じです……」


「ゴミがぁああああああああー--!!!」


 うわぁぁっ、父上さらにブチ切れたッ!

 言わなきゃよかったよチクショウ!


「調理場で強くなってどうするんだカスッ! そこで何を倒すというんだ!?」


「えっ、ゴキブリとか……?」


「ふざけるなぁあああああああー---!!!」


 いよいよ椅子を振り上げる父上。

 これ以上はマジで殺されかねないので、俺は全力でひれ伏して許しを請いました。


「すみませんすみませんッ! どうか寛大なお心に免じて、命だけは……!」


「っ、ちぃ……。もうよいわゴミが、とっとと消えろ」


「はい!」


 もはや言葉を返すつもりはない。

 ……親子の情ってやつを、少しでも信じてたのが馬鹿だった。

 神様からのギフトが気に食わないというだけで、彼はあっさりと家族を捨てられる人間だったようだ。


「では父上……ではなく、スカイアーク伯爵、これまでお世話になりました」


 頭を下げて部屋から出る。

 そうして、屋敷の外に向かおうとした――その時。


「待て、ルシアよ」


 僕を呼び止める声がかかった。

 あぁ、まさか許してくれるんだろうか……!?

 期待を込めて振り返った僕に、父はにっこりと――邪悪な笑みを浮かべた。


「非情な男と思われたくないからなぁ。領地の近くで死なれたら困るのだ。

 ……よってルシアよ。貴様を遠方のゴミ溜め、『悪徳都市ベリアル』に送るッ!」


「なっ、えぇえ!?」


 多くの犯罪者たちが逃げ込んだことで生まれた街、ベリアル。

 武力なき者は一瞬で死に絶え、死体さえも売り物にされて残らないという最悪の場所だ……!


「嘘でしょう父上!? どっ、どうかお待ちを!」


 そう叫ぶ僕をあいつは鼻で笑い、ただ一言「来い兵士ども、そいつを連れていけ」と吐き捨てるのだった……!


「ではなぁゴミめ! 悪党どもを相手に、せいぜい料理で媚を売るがいい!」


 こっ、このクソ親父めッ、いつか絶対に後悔させてやるからなぁああああー--!?



お読み頂きありがとうございます!


この小説を読んで、「面白そう」「続きが気になる」と少しでも感じましたら、是非ブクマと↓の☆☆☆☆☆から評価頂けましたら幸いです !!!!!!!!!!!!

読者様の応援が私の何よりのモチベーションとなりますので、是非よろしくお願いいたします!

※本日は連続して投稿していきますので、最後までお付き合い頂ければ幸いです!



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[良い点] ユル感 [気になる点] 料理不慣れな感じだが、流行りに乗る為に料理絡めた? [一言] ブレブレ
[一言] まんじ先生のような美少女は登場予定ないのかしら?
[気になる点] 追放やらスキルやらお腹いっぱいだよ アホの一つ覚えだよ どーせ感想削除されるだろうが
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