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水属性の魔法使い  作者: 久宝 忠
第一部 第九章 コナ村
172/930

0161 <<幕間>>

とっても短いです。

「ハスキル伯爵カリニコスが消滅したというのは事実か?」

「はい、事実にございます。『水晶』にて確認されました」


そこは、ただ『書斎』と呼ばれている部屋であった。

学校の体育館並みの広さに、数多くの書架が並んでいる。

壁は、床から天井まで本が並び、さながら、『ヨーロッパの美しい図書館』の一つに取り上げられそうな『書斎』と言えるだろうか。


図書館ではなく書斎であるため、公に開かれた場所ではない。

ただ一人、この建物の主のための部屋であり、この建物の主のための書籍群なのだ。


報告を聞くその『主』は、見た目は二十歳を越えたあたりであろうか。

白すぎる肌を持つ、若い男性であった。

だが、その落ち着きぶりは、悠久の時を経験したかのような……そんな雰囲気を醸し出していた。


「消滅した場所は? 西方諸国のどの国だい」

「いえ、西方諸国ではございません。中央諸国ナイトレイ王国南部にございます」

そこで、初めて『主』は本から目を上げ、報告者の方を見た。


「王国南部? それは困ったな……」

手を顎に当て、少し考えてから指示を出した。

「経緯を知りたいな。中央諸国の者に、我らを消滅させる方法を知る者がいるのかどうか、確認しておいたほうがいいだろう。あるいは、西方諸国の者が流れて来て消滅させたのか……」

「かしこまりました」

「必ず、『表』の者たちにやらせるように。『裏』の者を動かして、もしもの事があっては取り返しがつかないからね」


報告者が一礼して出て行った後、『主』は呟いた。

「闇属性を操る伯爵級が消滅とは……。まともな相手じゃないね」

数回首を小さく振った後、再び本を読み始めた。


とってもとっても短いので、本日は二話投稿します。

次話「0162 幕間」を21時に投稿します。

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