part6
ライラスさん達と次へ進むと、今度は小部屋の中央に、いくつか珠がはめ込まれた台座がありました。
「え、さっきので終わりだと思ってたんだけど、違うの?もーう全く、どれだけ僕達を振り回せば気が済むの?ま、今までの試練を考えてみれば当たり前か。だって思い出してみて?護りの試練だって……」
ヘンリーはいないものとして扱うとしてとりあえず台座を観察しましょう。台座には逆三角形の頂点になるような配置で穴が空いているのが三セットあり、その穴の中には、既にいくつか珠がはめ込まれているものもありました。逆三角形のそれぞれの穴からは線が伸びており、三角形の中心で交わって、そこからは伸びていないようです。
「多分この色のついた珠をはめ込むんですよね」
「そうだな。問題は、どのようにはめ込むかだ……」
改めて台座をよく見てみます。一つめの三角形には珠が全部はめ込まれています。はめ込まれているのは、左上から時計回りに赤、青、紫の三色の珠です。二つめと三つめの三角形には二つずつはめ込まれています。片方は右上に青、下に緑が。もう片方には、右上に青、左上に白が、それぞれはめ込まれています。
「これ、何の規則性があるんでしょうか……色が関係しているのか、色が示す魔法の属性が関係しているのか……全く検討がつきません……」
「ちょっくら考えるか……」
「あ、そうそう色といえばね、画家が絵を描く時に使う絵の具ってとても面白くてねえ」
あーもうまたこんな時にもマシンガントークですか。考えるのに集中出来ないからやめて欲しいのですが。だけどそんなの関係なくヘンリーは続けています。
「ある色の絵の具とある色の絵の具を混ぜるとなんと別の色の絵の具になるんだよ。例えば、赤と青を混ぜると紫になったり、青と黄色を混ぜると緑になったり。他にも、赤と白を混ぜたらピンクになったり、赤と黄色を混ぜたらオレンジ色になったり……」
全くもってうるさいですね。今このパズルに赤と青を混ぜると紫になったり、青と黄色を混ぜると緑になったりするなんてなんの関係があるというのでしょうか。
……ん、ちょっと待ってくださいよ?
赤と青を混ぜると紫。青と黄色を混ぜると緑。
台座にはめ込まれているのは、赤と青と紫がセットに。青と緑がセットに。よく考えると、この三角形に引かれてある線は、右上の珠の色と左上の珠の色を混ぜると下の珠の色になることを示しているのかもしれませんね。
あ、もしかして……これが正解ですかね?
その事をみんなに伝えてみますと……
「全くもってその通りだな!すごいなアリアは」
そう言うとライラスさんは私の頭を撫でてくれました。好きな人に撫でて貰えるってこんなに嬉しいものなんですね。
だがそんな気持ちに水を差すのがヘンリー。
「うんこれ僕の言ったことを参考にしただけだと思うけど」
「そうですね。ヘンリーの知識はごく稀に役に立つの意味がやっとわかりました!」
「稀にじゃないでしょいつもでしょ」
「いや稀にでしょ」
「ひどいなあ」
まあ今回はちゃんと役に立ったのでよしとしましょう。
そして、仮説通りに、まずは二つめの三角形の穴に黄色の珠をはめ込んでいきます。
「残りは……青と白を混ぜると水色になるから……」
三つめの三角形の穴には水色の珠をはめ込みました。
すると、ちゃんと奥の部屋の扉が開きました。
という訳で、次の部屋に進んでいくと……
「また、台座ですね……」
今度は、二つの穴の片方からもう片方に向かって矢印が引かれてあるのが四セット。一つめは赤から水色に向かって線が引いてあり、二つめは茶色、三つめは黄色が矢印の先にあり、四つめに至っては両方空いています。全くもってわけがわかりませ……
「なるほどわかった」
「え!?もうライラスさんわかったんですか!?」
なんと、そこまで考えもせず、ライラスさんは二つめに緑、三つはに茶色、四つめは青から赤に矢印が伸びるように珠をはめ込みました。
すると、扉が開きました。
「やっぱりこういうことだったか」
「どういうことですか!?」
ライラスさんが珠をはめ込んだ基準はすぐにはわからなかったので訊いてみました。
「うーんとまず一つめ。赤から水色に伸びているけど、ほら、氷って火で溶けるじゃん?」
「あ、なるほど。もしかして属性同士の相性ですか?」
「そういうこと。一つめを見て、これだな、と思って属性相性の規則通り珠をはめ込んだら、それが正解だったというわけ。」
「頭の回転がすごいですね……」
まあ、でもなんですぐに属性相性にたどり着いたんでしょうかね……それが少し気になりますが、今はどうでもいいことです。さっさと次に進みましょう。




