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召喚魔王の俺  作者: まひる
第1章
32/248

3.魔王の補佐は誰ですか─8


「で、俺等はこれからどうすんのぉ?クビぃ?」

 怠惰(たいだ)な態度でフランツが問い掛けてくる。

 そうしたいのはやまやまだっての。

「それは出来ないようだ。とりあえず、次期宰相候補としての(うつわ)をみる事にする。ってか、今の宰相は?」

 俺の意見を告げつつ、不意に疑問に思った。

 そもそもの現宰相や魔将軍?は、どうしたんだよ。


()りませぬ。前魔王様のお命と共に、闇と消えました。」

 深々と頭を下げ、コンラートが答える。

 ヤミと…消えた?

 疑問に思った途端、魔王の知識が頭の中で再生された。

 あぁ…、その為の連結(リンク)

 自分の命可愛さもあって、魔王を絶対に守ると義務付けるもの。


「…お前等はそれで良いのかよ。」

 思わず口に出た言葉だった。

 魔王の右腕となるべく選ばれる、宰相と四魔将軍。だが核を魔王と結び付ける為、名実共に命を預ける事になる。

 逆に言えば─宰相と四魔将軍は替えが()くが、魔王危機の場合は、その命と共に消えるのだ。


「んなの、今更だってのぉ。俺等は命と引き替えに、地位と名誉を手にするんだぜ~?勿論、相手が気に食わなかろうがなぁ。」

 事も無げに答えたのはフランツ。

 コイツが真っ先に拒否しそうだったが、まさかの肯定だった。

 それほど、宰相と四魔将軍の立場には、利があるという事なのだろう。

 ってか何気(なにげ)に、俺が気に入らないとハッキリ言いやがった。


「我々はどの立場になろうとも、魔王様に(つか)え、お守りする所存でございます。」

「私も同じく。」

「あたしが守る。」

「わっちも自分が可愛いけど、蒼真(そうま)を一番にするわぁ?」

 続けてダミアン、コンラート、アルフォシーナ、ミカエラが宣言した。


 どうやらその覚悟がなかったのは、俺だけらしい。

 魔王とは、つくづく不自由な存在だ。


「分かった。では一人ずつ(しばら)く行動を共にして、見極めさせてもらう。宜しく頼む。」

 俺は五人を見回し、そう告げる。

 歴代の魔王達はそんな面倒な事をしていないが、俺としては適材適所を目指したい。


 宰相ともなれば、本当に四六時中(そば)にいる事になる。変態はいらない。

 俺だって、自分が一番可愛いからな。


「インゴフ。宰相の仕事は、今は誰がやってるんだ?」

 俺は再びインゴフに問い掛けた。

「それは、半分程を、ヘイツ次期宰相候補が。そして残りは、我々魔法士が、(おこな)っております。」

 事も無げに答える。

 やはり、魔法士最強じゃね?


 そう思った時、魔王知識が教えてくれた。

 魔法士は現在10人しかいないが、その力は一人で国土の結界を維持する程。けどその分、物理的攻撃力は弱いらしい。

 それ(ゆえ)、魔法士を守る為の魔法騎士がいるのだとか。


 ってか、魔族に騎士って…似合わないよな。

 まぁ、魔法士が重要な役割を(にな)っている事は分かったけどさ。

 それでも魔族に騎士…ない、ない。


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