表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/21

強がりな君と弱く見える私

 悲劇のヒロインを気取りたくもなる。

 彼が悲劇のヒーローぶっているから、特にそう思う。


「ふざけないで! 泣きたいのはこっちなんだから……っ」


 目に溜まった涙が視界を歪める。

 彼の目が大きく見開かれるのが、辛うじてわかった。


「私の中にずかずか入ってきたくせに……どうして、こんなことされなきゃいけないの?」

「うん……ごめんね、ひよちゃん」

「突き放すんだったら、最初から関わらないで!」

「……そうだね」


 俯く彼にイライラが募っていく。

 何も弁明してくれない彼に、悔しさを感じる。

 甘えてきたのはそっちなのに。

 何も話してくれないなんて、卑怯にも程がある。


「どうして、突き放したの?」

「それは……言えない。これ以上、ひよちゃんに嫌われたくない、から」

「話してくれなきゃ、もっと嫌いになるから!」


 こんなことを言う私も、ものすごく卑怯だと思う。

 でも、やっぱり知りたいのだ。

 拒絶されなきゃならなかった理由を、再びここに戻された理由を。

 だから、どんなに卑怯だと思っても私のための言葉を吐く。


「瑞季先輩!」

「うん……でも」

「……っ、バカっ」


 それでも、彼は話してくれなかった。

 嫌われたくないと言うくせに、何も話そうとしてくれなかった。

 私はそんなに弱く見えるのだろうか。

 そんなに……彼の目には頼りなく映るのだろうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ