表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/21

拒絶の裏にあるものは

 見上げた視界に映ったのは、ここにいるはずのない人だった。


「せ、んせい?」

「香椎っ! ……春日井、お前こいつに何を」


 ドアには鍵がかかっていなかったらしい。

 もたれかかっていた彼も振動を感じ、そこから離れて倒れることは免れたようだ。

 担任はすぐにしゃがみこみ、彼の体を支えながら立たせる。

 私はそれを見ていることしかできなかった。


「春日井、もう今日は帰れ。……もうこいつに近づかないように」

「え……?」

「お前なら大丈夫だと思っていたんだけどな。期待し過ぎたようだ」


 そう言い残し、彼とともに隣を通りすぎていく。

 彼の方を見たけれど、俯いていて目が合うことはなかった。

 何が起きたのかわからない。

 全く頭がついていかない。

 帰れと言われたものの、私は暫くそこから動けなかった。

 突かれた肩が痛い。

 あれは、確かに拒絶だった。

 どうして、拒絶されたの?

 どうして、先生が?

 わからない。

 私は本当に何も知らないんだ。

 そのことを強く知らされ、言葉にできないほど悔しかった。

 知ろうとしなかったのは、私だ。

 流されるように彼と関わり、何も考えようとしなかった。

 だから。


「帰らなきゃ……っ」


 重たいドアを開けた瞬間、涙が頬に伝わった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ