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第二話 その少年の名は

皆様こんにちは、忘れられないあの味です。

今回から、艦魂が出てきます。

テストやら文化祭やらで忙しいので、投稿が遅れる遅くなるかもしれません。

その場合はご了承ください。

それでは、本編どうぞ!

今日も空が青いなぁ………

そう一人の青年が呟いた。





2020年中国の沖縄奇襲に対し、日本は中国と戦う事を決意した。


 此処は沖縄県うるま市沖縄基地である。アメリカ軍基地撤去前までは隣に米軍軍港ホワイトビーチあったが、アメリカ軍隊が居なくなったため、無人の港と化していたが、水上による軍備強化の際に元沖縄基地とホワイトビーチを併合させ、新しい沖縄基地として活動していた。


 今、この沖縄には元海上自衛隊艦艇が集まりつつある。現在沖縄基地に集まっている艦艇は、ヘリ搭載護衛艦ひゅうが型、「ひゅうが」、「いせ」。 ミサイル護衛艦こんごう型「こんごう」、「きりしま」「みょうこう」。護衛艦はつゆき型7隻、あさぎり型全艦。護衛艦その他多数、潜水艦多数、輸送艦多数、その他多数と集まった事が確認されている。だが、実際の所沖縄基地にいる艦艇はそう多くはなかった。


 沖縄には、沖縄基地とは別に、那覇航空基地があるが、太平洋側にある沖縄基地とは違って、那覇航空基地は日本海側にあるため、中国また、この機に乗じて朝鮮等が攻めてきてもおかしくないと政府は考え、さらにミサイル砲台の存在を知られてしまった沖縄に対し軍力を増強して攻めくるとも考え、多数の艦艇を那覇航空基地に配備するすることを命じた。そして、艦艇の移動が決まったのである。 



 多数の艦艇が移動していく中、沖縄基地の港に駆逐艦とはちがい「一つ」ずっしりと佇む戦艦があった。

その戦艦の名は『覇龍』。前大戦で、世界で最大といわれた大和型を継承した日本のほぼすべての技術を使い作り上げられた戦艦である。



 しかし、前大戦で勇士をみせた大和、武蔵達とは違い、現代の海戦に合わせられて作られていた。

  大和型と言われている『覇龍』も、かつては謳われていた大艦巨砲主義の面影は一切無かった……


 戦艦『覇龍』は、前大戦の戦艦とは違い装甲の軽量化がされていた。なぜなら、現代は昔の大砲とは違い赤外線、レーダーを使ったミサイルによる戦闘がほとんどである。そのため、いかにミサイルを上手く避けるかは速力がそれなりに必要とされていた。日本の技術により、『覇龍』は37ノットという戦艦にしては驚異的な速さを誇ることとなった。


 装甲の軽量化もあったが、戦艦の主力ともいえる大砲、その大砲もたった1基しか付けられていなかった。しかし大砲は新しく作られた55口径45cm3連装砲塔を搭載していた。『覇龍』の見所はそこだけでは無かった。ミサイル護衛艦等が搭載している艦対空ミサイルが大量に搭載されている。そのうえ、高角砲は大和以上もの設置がされていた。


 そんな絶対的戦力を持つ『覇龍』では水兵から将官までが慌ただしく動いていた。なぜなら、現日本内閣総理大臣水上洋祐がこの『覇龍』に乗艦してきたからだ。なぜ、彼がこの『覇龍』に乗ってきたのかは誰一人としてわからなかった……


 そんな慌ただしい『覇龍』の船内通路で一人の青男がのろのろと歩いていた。すると、そんな青男に対して一人の佐官が通りざまに声を掛けた。


「おい、そこのボウズそんなにちんたら歩いていないでいそげよ」


 周りが慌ただしい中、自分ひとりだけがのろのろと歩いていたので、自分に声を掛けられた青年は少し怒り

気味で返答した。


「だれがボウズだ!俺にはちゃんとした名前が………ってもういねぇし」


 佐官に対して、ため口を開いた青年の階級は尉官クラスであった。

 旧大日本帝国では、上官にたいしてため口など言語道断であるが今のようにため口を開けるようになったのは民主主義があったからだろうか。


 周りのひとが自分をどんどん追い抜かして行く。さすがにヤバイと感じたのだろうか、青年も駆け足で甲板に向かった。青年が甲板に着いたころにはほぼすべての兵が集まっていた。そして皆の視線は一人の男に向けられていた。水上洋祐である。


 各班長(部屋割りで決められている)が自分の班の兵たちが集まったことを確認すると上官たちに報告しに行き、すべての班長が報告し終わると報告を受けた上官は水上に報告をする。上官からの報告を受けた水上は一度頷くと口を開けた。


「『覇龍』の乗員として選らばれた兵たちよぜひ、このことを自慢に思うがいい。この艦は日本の技術のほとんどを注ぎ込んだ完璧な絶対的攻撃力を誇る『不沈艦』なのだ!前大戦のようにはいかない。私は中国を倒したあとは世界を取ろうと思う。どうだ?私に着いてきてくれるか?そしてアメリカに思い知らせるのだこの『覇龍』で!日本はアメリカの手助けがなくても生きていけると!アメリカに国をうごかさせるものかと!…………………」


 水上洋祐の言葉を右から左へ受け流しながら青年は「ぼー」っという音が出てもよいくらいにぼーっとしていた。ふと、ある所に視線を向けると青年は少し驚いた、青年の視線の先には女の人がいた。青年は女がいることには全く驚かなかった。なぜなら、男女参画社会基本法などで、女性の入隊は許可されていたからだ。そのため『覇龍』でも何人かの女性を見たことがあった。青年が驚いたのは性別ではなく、服であった。その服は今は着用している人間など居ない大日本帝国海軍の服であった。なぜ?という疑問が青年の頭を廻りつつも答えは出てこなかった。しばらく見つめているとその女の人と目が合った。一応礼儀として軽く会釈をしたら、今度は女のほうが驚いていた。その後、青年は脚が棒になるほど水上の話を聞いて、自室へ戻ろうとしていた。もう、さきほどの疑問は頭から消えていた。甲板に向かうときと同じようにのろのろと歩いていたら、後ろから声を掛けられた。


「あ、やっと見つけた!探しましたよ~」


 は?っと思って振り返ってみると、先ほど会釈をした女が立っていた。彼女は自分と同じ年と思わせる顔立ちで、意外と美人である。と、青年は素直に思った。そしてさっき思った疑問がまた湧いてきたので聞いてみることにした


「お前が着ているその服って、大日本帝国海軍のものだよな?」


 そう聞くと彼女は少しばかり驚いたようだ。そして少し考え込むと口を開いた


「ここで答える前に移動しましょう。あなたのお部屋に連れて行ってもらえます?」


 青年は(なぜ俺の部屋!?)ろ思いつつも「分かった」と返事をし、彼女を自室へ連れて行った。

自室に入り次第さっきと同じ質問を彼女に聞いた。彼女は素直に答えてくれた。


「はい、そうですねこれは大日本帝国海軍の軍服です」


 意外だった、もう少し抵抗するかと思っていたのだが…素直に思ったことを彼女に聞いてみた


「趣味か?趣味で作ったのか?」


 すると、彼女はこう答えた。


「いいえ、これは一応本物です。私は艦魂といいます。すべての艦魂にはこの軍服が配布されるのです」


「かんこん?」


 聞いたことがある、たしか(ふね)に宿る魂だったかな?全く信じていないけど。


「そうです。艦に宿る魂です。それが私、覇龍です」


 青年は思った。この娘はどこかで頭をぶつけたんだなと。かわいそうに……


「軍医呼んでこようか。大丈夫きっと助かるから」


 それを聞いた彼女は最初はポカンとしてたが、やがて顔を真っ赤にし怒ってきた。


「頭を打った訳じゃありません!私は本物の艦魂です」


「うそでしょ?」


「嘘じゃありません」


「うそでしょ?」


「嘘じゃありません」


「まじか…」


「まじです。いやー一人で寂しかったですよ。まさか艦魂(わたし)が見える人がいるなんて~それじゃこれから宜しくおねがいしますね」


「え?」今なんつったコイツ。宜しくお願いします?


「だから、私一人じゃ寂しいので、あなたに面倒を見てもらうわけです」


 かんべんしてくれ、面倒事はいやなんだよ……


「いやだと言ったら?」


「あなたを消します♪私の力があればあなた一人くらいどうってことないです♪」


「これから宜しくお願いします」


 面倒はいやだが、死ぬのはかんべんしてくれ、まだ生きたいぜ俺は


「宜しくお願いします。あ、まだお名前聞いていませんでしたよね。お名前はなんて言うのですか?」


「ああ、そうだったな。俺の名前は神谷幸次(かみやこうじ)、階級は中尉だ。よろしくな覇龍」


 青年、いや、神谷はそう言って笑った。

というわけで、主人公神谷君と一人目のヒロイン覇龍が出てきました。これから、神谷や覇龍たちのストーリーが繰り広げられています。はたして、覇龍は一体どんな立場のキャラクターなのか、それはこれからのお楽しみ…


それでは、また次回!

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