第十話 尖閣諸島奪還作戦 -後篇-
皆さまこんにちは!あの味です。
クリスマスはどうでしか?楽しかったですか?
あの味はいつも通りでした………(/_;)
まあそんな事置いておいて、尖閣諸島奪還作戦-後篇-をどうぞ!
三隻の中国艦を沈めた日本海軍は残りの四隻を探し求めて、尖閣諸島を索敵していた。しかし、衛星からの通信で中国艦が何処にいるかはだいたい目星がついてた。
「そろそろ魚釣島だ。皆、戦闘に備えよ」
「はっ!」
魚釣島…それは尖閣諸島で一番大きい島。中国軍に占領される前までは、この島を拠点に油田プラントを使って、石油を掘り上げていた。しかし、中国軍による占領によって作業員は全滅。約416人の人間の命が奪われた。
「なんとか敵艦を倒せたみたいだけど覇月と絶覇は大丈夫か……?」
『覇龍』の応急監視制御盤の前で、二人を心配するこの男、神谷。
「大丈夫だろ、なんせたって不沈艦『覇龍』だからな」
そう笑いながら同じ応急監視制御盤の前に座り神、谷の背中を叩く男、水野。
「まあ、そうだよな。まだ敵が残ってるし次に備えておくか……背中、ちょっと強く叩きすぎだ!」
「まあまあ、そんな小さいこと気にすんなって」
「気にするわ!」
この二人が揃うといつも五月蠅いな……神谷と水野以外の操縦室兼応急指揮所の担当する兵たちは
ため息を零しながらそう思うのであった。
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『先ほどは命拾いした。どうも有り難う。今度何か奢らせてくれ』
無線から聞こえてくる声は『覇龍』の艦長、西森茂少将。
「ああ、是非そうさせて貰うよ」
全くもって迷うことなく即答したこの男、『こんごう』の艦長、向井健大佐。向井は若干マイペースな所もあり、どんな時でも軽い。しかし、彼は22歳で大佐まで登りつめた男。的確な判断力を併せ持つ人間でもある。そんな彼の判断力によって『覇龍』は救われたと言えるだろう。そんな彼の性格からか、『こんごう』の船員達は常に士気が高かったりする。
『早いな、即答かよ。はぁ…分かった。それじゃあまた後で』
「ちゃんと約束覚えておけよー!」
そう言って通信を切る。向井は嬉しそうに「やった!タダ飯が食える!」と小さく吐いた。
それを見ていた『こんごう』の艦魂こんごうは
「もっとしっかりした艦長は居なかったのか?まあ、戦闘になればこいつもしっかり動くから良いのだが……」
と苦虫を噛み潰したような顔になる。ちなみに向井には艦魂が見えない。
「しかし、さっきのは本当に危なかった。覇龍達は何をしていたんだ一体。あとで鍛え直してやらんとな……それに神谷もな……」
当の神谷は未だに水野に背中を叩かれながら「クシュン!」とクシャミをしていた。
「……!!てっ、敵艦をレーダーに感知!旅洋I型二隻とソブレメンヌイ級二隻、残りの四隻を12時の方向に確認!どうやら敵も気付いている様子です!!」
レーダーの担当をしている兵が叫ぶ。するとさっきまで嬉しそうにはしゃいでいた向井の様子が一変し、軍人の顔つきになる。
「よし、分かった。こちらは何時でも90式誘導弾を打てるように用意しておけ。もしもの場合にも備えて対空ミサイルもだ。操縦室の連中はもう気づいているな…ならば大丈夫だ。…ちゃんと全砲を敵艦に向けたな?」
「は、はい!何時でも攻撃可能です!あとは、旗艦の命令を待つだけです!」
報告を聞いた後、向井は不気味な笑みを零した……
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「敵艦レーダーに感知!旅洋I型二隻とソブレメンヌイ級二隻、残りの四隻を12時の方向に確認!おそらくあちらも我々の存在に気付いていると思われます!」
『こんごう』と同じような報告が『覇龍』でも飛び交った。西森は頭を振り、先ほどまで悩んでいた財布から飛んでいく金の事を頭の片隅に置き、今の現状に向き指示をだす。
「90式誘導弾を何時でも打てるようにしておけ!一応操縦室にも連絡を入れておくんだ!先ほどの教訓だ。対空ミサイルを打ち上げられるように準備をしておけ!」
「りっ、了解!」
「艦長!旗艦からZ旗の掲揚を確認!戦闘許可が出されました!!」
次々と兵士達からの報告が入ってくるが、西森はそれぞれに的確に指示を出していた。彼もまた頭の切れる人物だった。
「よし、戦闘用意!」
「戦闘!」
戦闘員が声を上げる。
「90式対艦誘導弾打ち方用意!!」
「打ち方用意!!」
「打ちーー方始めぇ!!」
「打ちー方始めぇ!」
叫びと共に誘導弾の発射ボタンを押す。そして、『覇龍』に設置されている4基の連装発射筒から1発ずつ、計4発の90式対艦ミサイルが打ち上げられる。同時に、『こんごう』、『きりしま』、『あきづき』、『てるづき』からも90式対艦ミサイルが2発ずつ、計12発が飛んでいく。『そうりゅう』からは89式長魚雷が2発、ソブレメンヌイ級『泰州』に向かっていく。
しかし、中国艦も黙ってはいない。旅洋Ⅰ型、『広州』と『武漢』からは、対艦ミサイル鷹撃83が8発。ソブレメンヌイ級、『福州』からは3M80Eモスキート対艦ミサイルが2発、『泰州』からは3M-80ERBモスキート対艦ミサイルが2発、中国艦も計12発のミサイルを飛ばしてくる。また、『泰州』は魚雷を感知し対潜ミサイルを放ったのち、直ぐに対潜ヘリコプター、Ka-28を飛ばした。運よく『そうりゅう』の放った魚雷に命中し、水中爆発を起こした。
「中国艦より、対艦ミサイルの飛来を感知!!」
『覇龍』にて、一人の水兵が叫ぶ。
「直ぐに対空ミサイルを打ち上げるんだ!」
「了解!対空ミサイル、シースパロー発射!!!」
「シースパロー発射!!!」
覇龍に設置さている16基もの41式垂直発射装置からシースパロー対空ミサイルが放たれる。少しの時間差で、『こんごう』、『きりしま』、からもシースパローが発射され、敵の対艦ミサイルに飛んでいく。
20発近くのシースパロー対空ミサイルは低空で平行飛行してくる12発の対艦ミサイルに飛んでいき数発が当たり、10発を撃破したが、残りの2発はシースパローの狙いが外れ『覇龍』に向かって真っすぐ飛来してくる。
「敵艦隊ミサイル10発の撃破に成功。しかし残りの2発がこちらに向かって飛来してきます!」
「電子妨害装置をアクティブモードに変えろ!そしてファランクスを起動させろ!!」
『覇龍』の甲板では、覇月が両手に持つ回転式拳銃で狙いを定め、
撃つ。撃つ。撃つ。撃つ。撃つ。
同時に、覇龍に搭載された10基ものファランクスが敵対艦ミサイルに向かって火を吹く。覇月が放った拳銃の弾は次々と敵対艦ミサイルに飛んでいき、命中する。それに合わさるかのように、ファランクスの弾も次々に命中し、中国の対艦ミサイルは空中で爆発をおこした。
一方、中国艦は幾つかの対艦ミサイルを撃ち落とす事が出来なかったのか、四隻の内、三隻の艦が被弾して艦の艦橋が吹き飛び、艦首と艦尾を空に向けながら沈んでいった。残りの一隻、『泰州』はこの絶望的な状況に撤退をせざる終えなかった。Ka-28を素早く着艦させ、日本軍の第二攻撃が来る前に本国え撤退していった。
4月16日15時32分。尖閣諸島海戦は幕を閉じた。
17日には揚陸艦を含む第二攻略艦隊が到着し、尖閣諸島の島々に上陸して一夜で全島を攻略した、尖閣諸島奪還作戦は政府が与えた5日の猶予の中、たったの2日で奪還し終えることが出来た。中華人民解放軍海軍では、『泰州』から得た、謎の戦艦型艦艇の情報収集が第一目標となったが、日本では『覇龍』についての情報は固く、アメリカの諜報部でも解読不可能なほど厳重に保管されていた。
「総理、第一攻略艦隊が中国軍の艦艇を撃破したとの情報が入りました」
水上の秘書が先ほど入った連絡を水上に伝える。
「そうか、勝ったか。では、次は中国本土を目指そうじゃないか……」
日本の東京にある国会議事堂の一室で窓の外を見ながら不敵に笑う水上と、その後ろで全く持って無表情な顔をしている秘書であった。
尖閣諸島奪還作戦が終わりました~
場面転換が難しくて中国艦の艦魂たちをなかなか出す事が出来なくて……
出来るだけ努力します……
戦闘シーンも難しい><シースパローもあんな感じで良かったのか?う~ん…
勉強してきます!
次話はキャラ紹介の予定をしております。それでは!