野生児が上手くやってる人たちを見つけて
だらだら書いてたらめっちゃつまらん文章になったorz
あと戦闘描写とか無理・・・・・・飛ばしたほうがいいっすよ・・・・・・
ペタゴの世界に連れ込まれてから何日たったか、数えているわけでもないし覚えてもいない。それでも一週間はたっていないだろう、と思う。
まあ普通に考えれば一週間は短い期間だが、オンラインゲームの世界では一概にそうとも言えない。
ゲームの強さはある程度そのゲームをプレイした時間に比例するものだが、オンラインゲームはそんな風にいかないこともあるのだ。
一日でレベルを1から30まで上げる人だっている(別に俺の話ではない)というのだから、そんなとんでもない比例定数をしている人もいるわけで。
何が良いたいかというと、いろいろなパターンがあるけど、ものすごく早くレベルを上げる人がいるってこと。
◇◆◇◆◇◆◇
リヒテンを出て、次の街に向かっている。
ワールドマップを見て、次の街にもう少しで着くことを確認。今歩いているのは左右にまばらに木々が生えている、石畳の道だ。たまにモンスターが出てくるのでそれを倒しながら走っている(移動は常に駆け足)。
マップごとに出てくるモンスターが違い、進むごとにモンスターが強くなるのか、それともこちらのレベルに合わせたモンスターが出てくるのかは分からないが、モンスターのHPの点で、どんどんモンスターが強くなってきている。それに応じて得られる経験値も多くなっているので、悪いことではない。
そんな風に進んでいると、人の声が聞こえてきた。
「やあっ!」
「ウォーター・バリア!」
「とうっ!」
「ファイア・ソード!」
声から察するに4人、そしてほぼ同じところにいる。
聞こえてくるのは……前方の左のほうか。
興味に突き動かされて、そっちのほうへ向かった。
◇◆◇◆◇◆◇
その4人は、男3人、女1人で共闘していた。思うに、グループを組んでいるのだろう。
俺がは木に登ってまさに高みの見物。木の上にモンスターは来ない。
男のうち二人は武器を持っておらず、拳でモンスターを殴っていた。殴るときに炎や電気のようなものが見えるのだが……属性を持っている、ということだろう。
もう一人の男はゆったりとした服を着ているのが印象的で、杖を持っている。俺の杖は指揮棒と同じくらいの長さだが、あの杖は1メートルを越えているだろう、かなり長い。杖の頭に装飾がある。
女は、俺と同じ杖を持っている。それを振ると、炎が出る。それで攻撃しているようだ。魔法使いだろうな、火を使う別の職業だってこともありえるけど。しかし、ものすごく派手に魔法を使いまくっている。……そのうち仲間に当たりそうだ……
4人がそれぞれ……いやゆったりした服の人以外は活躍している。かなりアグレッシブなグループだ。
そんな感じで観察していると、周りのモンスターがかなり少なくなって、4人が会話するようになった。
「モンスターも減ってひと段落、か?ちょっと休憩にするか?」
「最初に薬とMPが尽きたらって言いましたですよ。まだまだ買い込んだ薬余ってるですから、休憩はなしです。尽きたら、街に戻りますから。休憩はそれからです」
「ミシェル、お前は立ったまま炎出すだけだから疲れないだろうがよ、俺らはこの拳で殴ってるんだぜ?お前とは疲れ方がまるっきりちがうんだ、考えろ」
「ぶー、人のことは分からないですよ。HP0ってわけじゃないんですからがんばってください、薄荷ちゃんがいるですからHP0はありえないですけど」
「あの、ミシェルちゃん、何度も言うけどちゃん付けはやめてくれないかな?それに僕の防御だって万全じゃないんだし、あんまり頼られると……」
こんな会話が聞こえてきた。
なんか、この会話だけでグループ内の力関係が分かるというか、とにかく、個性的なグループだと思う。
ここまでで俺にわかることといえば、性別(みれば分かる)と、後は職業か……男二人は見た感じ、ボクサーみたいだ。いや見たまんま。
またモンスターが出てき始めて、4人も会話から戦闘に移っていく。しっかし本当によく連携できてるな。ボクサー的な男2人が明らかに近接戦闘向きでない二人にモンスターを近づけさせない。この世界に入ってからの期間で努力しました、なんてわけではないだろう、完璧にセンスだと思う。
そんな風にみているうちに、今までの雑魚モンスターとは違う、体躯の大きいモンスターが出てきた。見た目はオオカミ、大きさは、4人よりも高いので、2メートルはある。体長にいたっては5メートルよりでかいように見える。この辺のボスモンスターだろう。
も○のけ姫の乙事主を思い出した。
この目で見るのは初めてだが、ボスモンスターというのがいるのは知っている。出現エリアというのがあって、そのエリアの雑魚モンスターより強い。だからボスなのだが。強いといってもそのエリアの雑魚を倒せるならそのボスも倒せるような強さに設定されているという。
それがこれか。
見た目がオオカミなのだがら、魔法など使ってこないだろう。ボスの魔法の流れ弾が木に当たって隠れているのがばれる、という筋書きはなさそうだ。
姿をばらしてはいけないというわけではないが、なんとなく、ここまで隠れたら見つかりたくない。というわけでボスがオオカミであることに安心した。
もちろん、4人もオオカミの存在に気付く。
火の魔法使いらしき女が周りの雑魚をさっと一掃し、(怖え)オオカミのほうを向く。
「これはこれは……ミシェルに倒されるためにわざわざ出てきてくれたですね」
「んなわけねーだろうが。あれだ、ボスモンスターってやつだろ」
「つまり、簡単に言うとミシェルに倒されるためにわざわざ出てきてくれたですね」
「人の話を聞けこの爆発女が!戦ってる最中だったからさっきから言わなかったけどなあ、お前ェの出した炎が俺らに当たりそうで危ねェんだよ!ペタゴはPKがねえゲームだから良いけどな、自重しやがれ爆発女!」
「てへぺろっ☆」
「てめえ死なねえ程度に殺してやる」
「協力するぞガレン」
「ちょっと二人とも、仲間なんだから……それに、今は目の前の敵に」
「……きましたですよ」
……大体このグループのことがわかってきたぞ。ものすごくキャラがつかみやすいな、4人とも。
しかし、一番ふざけた感じのする魔法使いの女もふざけるのはちゃんと時と場所を選ぶようで、オオカミを前にして真面目モード。
4人グループとオオカミの戦いが幕を開けた。
「はぁっ!」
まずは魔法使い女が火を放って先制。しかしオオカミはたいしたことなさそうに毛皮で受けた。
どんだけ硬いんだよ、お前の毛!
とか突っ込みは意味ないな、これゲームの世界だし。
その攻撃を皮切りに、全員が連携して戦い始めた。
拳闘士ぽい男二人はヒットアンドアウェイ。
火魔法使い女は距離をとって遠距離攻撃。
もう一人の男は攻撃はあまりせず仲間の回復のようだ。
実にうまく戦っている。
オオカミはその見事なチームワークに翻弄され、次々と攻撃目標を変えているので、4人の誰にも大きなダメージも与えられずくるくると回っている。誰に攻撃しようか目移りしているように見える。が、その間にどんどんダメージを食らっているので、すごく阿呆に見えている。
そんな一方的な攻撃がしばらく続いたとき。
オオカミがついに切れて、拳闘士の男の一人に噛み付いた。
腹を横向きに、大きく。
この男の装備は鉄でも銅でもなく、簡易な皮製防具だったので、実際にはHPの数値が減るだけだと分かっていても、かなりの大怪我に見えた。
「ガレン!?」
「くっ……ウォーター・リフレクト!ヒーリング!」
魔法使い風の男が倒れた男に回復魔法などをかけていくが、男は倒れたまま動かない。HPさえ回復すれば起き上がっても良いはずなのに。
それに気をとられたせいで注意力が散漫になって、もう一人の拳闘士が後ろ足で蹴られ、吹っ飛ばされる。冷静なら防げたはずの攻撃だった。
「これは……まずい、ですね……」
魔法使い女もオオカミに火を放つが、攻撃が利いた様子がない。さっきまでは4人のチームワークで攻撃していたわけで、4分の1になれば攻撃力も減る。もう一人の魔法使い男は倒れた仲間に回復と防護の魔法をかけていて、攻撃に手が回らない。
「っきゃ!」
!
オオカミの前足で魔法使い女が飛ばされた。
オオカミが残り一人、と言わんばかりに魔法使い男に向き直る。
このままだと……
グループ全滅、という言葉が頭をよぎった。
思考は一瞬、
全滅を見過ごすよりも割って入ったほうが良いに決まっている。
すぐに木を飛び降りた。オオカミの前に立つ。
背を向けているので後ろの魔法使い男がどんな表情をしているのかは分からない。が、さぞかし驚いていることだろう。
オオカミはいきなり現れた俺にも動じず、グルルルと唸り声を上げている。
先手必勝、設定した魔法を思い出し、空に手を動かす。空中に大きな石が現れ、オオカミに向かって飛んでいく。しかし流石に火を受け止めた毛皮、石程度じゃどうにもならない。
前足を払ってきた。ジャンプでよける。
でかい図体の横側に逃れる。
地面に手を着き、土棘で突き刺す。一つ刺さるごとに一時停止のように動きを止めるので、連続して何本も当てられた。
そんなはめ殺しをしばらく続けると、オオカミがどう、と倒れた。
倒したんだ。
簡単に倒してしまったが、4人が戦ってオオカミのHPが減った後に出てきたからこれだけ楽に倒せたんだな。
しかし、悪いことをしたな。いくら全滅しそうだったからといって、一人で倒してしまっては……この大きなオオカミの経験値を俺が独り占めすることになってしまった。
そのことは後で謝らないといけないが、
「まず声をかけないと……」
「君、ありがとう!」
4人のうち誰かに声をかけようとしたところに、いきなりそっちから声がかかった。
「あのままじゃ全滅してたよ!4人パーティなんだけど、僕は全然攻撃系じゃなくて、補助役だったから僕一人じゃ何にもできなかったんだ。ありがとう!」
「あ、どういたしまして……でも、あのオオカミの経験値、全部俺が独り占めすることになっちゃって……」
「いやいや!あのままHP0になってたら僕ら死んで経験値半減してたし。全然かまわないよ」
「そーですか……」
ならよかった。悪いことをしてしまったと思っていたから……
「じゃあ、前衛二人を街まで運ばないと。街まで転移してなかったから、HPは0じゃあないと思う。気絶してるのかも、状態異常か本当に気絶してるのかは分からないけど……」
「ちょっとちょっと!さっきから見てれば何しゃしゃり出て良いとこかっさらっていっちゃってるですか!ミシェルたちの獲物を倒しちゃって、謝罪とか弁償とか贖罪とかする気あるんでしょうね誰か知らないけどぉ!」
穏便に解決するかと思ったら、火魔法使い女が突っかかってきた。て言うか気絶してなかったのか、さっき吹っ飛ばされたもんだからてっきりこいつも気を失ってるかと思ってたけど。
「ちょっとミッちゃん、何言ってるの、いやいいたいことは半分ぐらい分かるけど、あのままだったら僕ら全員死んでたからね?経験値半分になってたからね?」
「どさくさにまぎれて略さないでください!ミシェルです!あの後すぐにミシェルが起死回生の怒涛の攻撃をする予定だったですからね!?なに人の出番盗んでるですか!」
あ、こいつうざい。
「見た感じだと、毛皮で完っ璧に防がれてたと思うんだけど?あの程度の攻撃力で起死回生とか、むりじゃないか?」
「ぐ……質より量です!ど・と・うの攻撃ってさっき言ったじゃないでふぐ!?」
「はいはい、いいたいことはあの二人を街まで連れて行ってから言おうか。いいたいことは4分の1ぐらい分かるけどまずこの人に感謝しようか? えーと、君、名前は?」
「はっひよいひはいほあへっへる(さっきより理解度が減ってる)!?」
男が魔法使い女の口をふさいだ。うん、しゃべりやすくなった。
「ヒデカズ、です。カタカナでヒデカズ」
「僕は厳島薄荷。漢字は、後で教えるよ。で、この魔女っ子(笑)が、」
「っぷは、門三ミシェルです!自己紹介ぐらいさせて下さいですよ!てか魔女っ子(笑)とか言わないでください!」
薄荷の手を逃れ、大声で言い放った。
しかし、薄荷の印象がはじめのほうからどんどん変わっている……意外と食わせ者かもしれん。
書きだめなくなってきたなあ・・・・・・一週間おき投稿とかになるかも