『7月18日 3ページ目』
7月18日 日誌当番「こぶん2・イヴァン」
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オレの名はイヴァン。財宝という名の光り物が好きな乗組員だ。
……つうか、ロブ、お前悪口書きすぎだ! いくらバカで、間抜けで、冴えなくて、力が無くて、女みてぇな顔したお頭でも、あれは言い過ぎだろよ。
でもよ、お頭のことだけど、あの細ぇ体のどこに、剣を振るう体力があんだよ!
他のことはダメダメでなんにもできないお頭がさ……。いっつも不思議に思ってたんだよね、オレ。
ここだけの話だけど、オレとお頭比べたら、オレの方が強いし、外見いいし、イカしてるだろ? なあ、イルマさんよ。
なあイルマ、オレと付き合わねぇ? オレお前のこと前から気になってたんだよなぁ。船内唯一の女だし。
いいって、いいって、分かってる。落ち込むから言うなよ。どうせ答えはノーなんだろ? でも、お前は料理もうめぇし、美人だし、お前みてぇないい女、ここでのがしたら、もう二度とお目にかかれないと思うんだよね。
……やべぇ、話がずれた。お頭の悪口日記がいつの間にかイルマへの告白になってやんの。
ロブにぶっ飛ばされる前に、話を戻すか……。
んで、お頭のことだけど、オレはきっと人間じゃないと思うんだよ。ミカクニンセイブツってやつだ。普段は人間のフリをしてるけど、いつか本性を現して、オレ達乗組員を食う気だ。あれは絶対そうだ。
お頭の女顔も、きっとオレ達を騙すためにああ言う構造になってんだよ。剣しか取り柄がないのも、身の回りが汚ねえのも、乗組員に興味すら示さないのも、みんなみんな、人間じゃないからなんだぜ。
なんなら、オレが命をかけて、次の日記の番までに真相を突き止めてやろうか?
「人間じゃなかった」に、6000チップ賭ける!
んじゃ、今回はこれで終わるぜ。読んだヤツ、ちゃんとお頭に見つかんないとこに隠しとけよ。
PS・イルマ、あれ冗談じゃないからな! ちゃんと……答えろよ? オレはどんな高価な財宝よりも、お前の答えが欲しいんだよ。
次はイルマ、お前の番だけどよ、さすがに、その……答えはここに書くなよ。恥ずかしいからよ……。
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