『7月17日 2ページ目』
7月17日 日誌当番「掃除係・ロブ」
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俺の名前はロブ。この「ギンギン海賊団」の掃除係だ。早速、お頭がどれだけナマケモノかって言うことをここに書いておくぜい!
掃除はほとんど……いや全てと言っていい俺任せだ。お頭は船長のくせして、自分の部屋もロクに片付けねぇ。盗んだ宝も、地図も、まるでゴミみてぇにその辺に捨ててんだよ。
しかも、帆の向きや、他の船に対しての攻撃や警戒なんかも、全部船員任せで、自分では何もしようとしねぇ。
この前、他の海賊船が攻めてきた時も、剣を抜いて必死に戦ってる俺達の前にフラフラと出てきて、あくびをしながら言ったんだ。
「なんだそいつら? ロブ、君のダチか」
仮にも、1つの船をまとめる海賊の頭が、乗り込んできた敵の船員を見て、仲間のダチかなんて聞くか? 普通。
海賊のくせして、口調は女みてぇに生やさしいし、細ぇし、力はないは、緊張感はないは……なんであんなのが、どういう経緯で海賊に、それも頭になったんだか。
でもよぉ、悔しいことに、そんなバカなお頭も剣の腕だけは立つんだ。それも、船員の誰よりも上手く、並みの腕じゃねぇ。
他の海賊の襲撃があった時も、「君のダチか?」なんてふざけたこと言いながらも、余裕で敵を倒してたしなぁ。
チッ……。お頭の悪口を書き連ねるつもりが、褒め言葉になってきてやがる。俺はここで断言してやる。この日記が終わると同時に、俺はこの船を出る。
あんなバカなお頭の下でなんか、いつまでも働いてられるかよ! 俺はいつか自分の船を持って「ロブ海賊団」の「船長・ロブ」になる。
おめぇらも、早く逃げた方がいいぜぇ。あんな船長のいいなりになってたら命と忍耐力と精神がもたねぇ!!
次に書くヤツはイヴァンだな。思いっ切り悪口書けよ、笑えるくれぇにな!
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