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22/22

18:買い物と少しの小噺

めちゃくちゃ投稿遅れて申し訳ございません。転職だったり体調崩したりでなかなか触れていなかったので…


「おっ、見つけた見つけた『カネナル商会』」

ここゲーム時代は馬鹿すぎる値段設定だったけど品質は良かった覚えがあるんだよ。今の所持金ならまぁ程々に買い物できるかもしれないし。


「「「いらっしゃいませ〜!!!!!!」」」

お、音圧がっ…!!なんでここはゲームに忠実なんだよ!!大概音量の設定バグってたからな、こんなとこまで再現するんじゃないよ全く……


「いらっしゃいませ、何か御用でしょうか?」

「武器と鉱石を少し…あ、あとアーティファクトも。」

「かしこまりました、ではこちらへどうぞ。」


奥に案内されると、そこには壁一面に飾られた武器やアイテム類がガラスケースに展示されていて、さながら高級ブランド店を彷彿とさせるような印象だ。おぉ、なんかテンション上がるなぁ〜。


「今月のお買い得な商品はこちらのパンフレットに載っておりますので、よろしければどうぞ。何か分からないこと等がありましたら我々の方にお申し付けください。」

「わ、わざわざ丁寧にありがとうございます…」

サービスも含めてめちゃくちゃすげぇじゃん…そんじゃ、早速見て回りますか。



ふむ…なかなかいいアーティファクト置いてるっぽいな。あっ、これイベント限定のやつじゃん!値段は………うん、見なかった事にしよう。『カタナ』何体分だよ…。もっとこっちの方見て回るか…。ここに売ってる中で今必要になりそうなアーティファクトは……『天秤の腕輪』と『天使のリング』、『適応塗り薬』、『精霊の臓器干し』、『風羽の栞』くらいかな?予算内でバッチリ買えそうだし。…鉱物と一緒に注文でいいか。後は…そうだ、武器と防具見に行くか。




いや〜!いい買い物したなぁ〜!!…貯金の半分消し飛んだけど。まぁそれでもお釣りがくるけどね。武器は大した業物も無かったけど、防具もといローブとか手袋とかポーチ付きのベルトも買い揃えれたし万々歳かな。……ちょっとローブのサイズが合ってないけども。


さて、ここからどうしますか…。とりあえず部屋に戻ってアーティファクトの『合成』をやってみたいし、防具に付与もしないとだし…。うん、今日はもう飯食って戻るか。







〜八千代side〜


俺、八千代峯吉は日本政府直属の秘密警察『御庭番』に所属する刑事だ。八千代の家系は日本政府と太いパイプで繋がっており、代々『政府の猟犬』として活動している。『御庭番』としての活動は…やりたくもない諜報活動やテロの防止など、正直なんだって俺がこんな事しないといけないのかって…。

さらに『世界崩壊(カタストロフィ)』以降、世界情勢が一気にきな臭くなり、日本政府も例外ではなかった。そこからの仕事は…まぁ、いつもやってた諜報などから暗殺や色々言葉にでき難い非人道的なものへと変わっていた。

更には半年間行方不明になっていた後輩が急にXランクになってそいつの監視、場合によっては処理を命じられる始末。終いにはその後輩から急に『魔王』のギルドに誘われたりもうしっちゃかめっちゃかだ。


「はぁ…憂鬱だ」

「あら、確か…八千代さんでしたっけ?」

「あ?アンタは確か…ユリウス代表の?」

「えぇ、秘書をしております、カーラです。」

「どうも…で?俺になにか用でも?」

「はい、大した用じゃないんですけど…」



「貴方、日本政府の犬よね?」

「!?」

う、動けないっ…!?いや、魔力(マナ)の活動が止まっているのか!?それの弊害で身体が硬直してるのか!!


「で、どうなの?犬って認めるなら優しくしてあげるけど?」

「なんのっ…事か、分かんないけど!?てかっ、急になにすんだよ!!」

「はぁ…そういうのいいから、さっさと吐きなさいっ!!」

「がっ……!!」

い、息がっ…!!喉が、締め付けられ…る!!


「……そろそろ吐いてくれるかしら?解除っと」

「っは…!!はっ…はっ…!!」

「貴方の次の言葉は『YES』しか認めないわ。それ以外の言葉を出したら確実に殺すわよ」

「……あぁ、そうだよ。でも、あんたも俺と同じだろ?」

「…気づいてたの?」

「いや、今さっき気づいた。そういやドイツに魔力(マナ)を自在に操るヤツがいるって報告受けてたなって…」

潜入先の資料全部流し見だったから頭からすっぽ抜けてたんだけど。クソっ…俺の馬鹿!


「それで?なんで貴方みたいなワンちゃんがウチのクランに潜り込んでたのかしら?見た感じ諜報活動って感じには見えないけど。」

「『天衣無縫』の監視だよ。日本に害ある存在になるかどうか見張ってろって。」

「ふぅん…嘘はついてないようね。」

「同業に嘘つくほど馬鹿じゃないからな。で?俺は正直に話したけど、やっぱり口止めする感じ?」

「まぁそうしたいのは山々なんだけど、こちらの要求を何個か呑んでくれるならお咎めなしにしてあげてもいいわ。」

「へぇ…要するに命令を聞くお利口な犬になれってか?」

「よく分かってるじゃない」

まぁ別に本来の仕事には支障は出ないとは思うけど…自由が少し制限されるくらいか?俺は正直()()()()()()()にさえ辿り着けるならなんでもいいからな、潔く利用されてやるか……


「……いいぜ、その話に乗ってやるよ。『御庭番』の力、存分に利用してくれ。」

「あら、意外と素直なのね。いいわ、やって欲しいことはまたメールで送るから。今は16階層の攻略があるからだいぶ後にはなっちゃうけどね。じゃ、またね〜」


もう……なんか色々ありすぎて疲れた…。飯食うのダルいけど酒くらいは呑みたい…。はぁ〜まじでツイてないな最近。いい加減厄祓いにでも行こうかな?




………3人か。ドイツの奴らじゃないな、気配の消し方が下手くそな感じからすると欧州…いやアジア圏の諜報員か?


「……はぁ、もういいからさっさと出て来いよ。バレバレなんだよお前ら。」

「「「……」」」

「ワラワラと出てきやがって…なんか用かよ?」

「…『天衣無縫』の場所を吐け。」

「知らない。これでいいか?」

「…吐きたくなるまで切り刻んでやれ。殺すなよ。」

「「了」」


俺が雑にすっとぼけたのが癪に障ったのか某国の諜報員共は一気に臨戦態勢へと移行し、溢れんばかりの殺意を俺に向けてきた。一丁前にいい業物をチラつかせニヤニヤしながら俺に迫ってくる。


「あのさぁ、お前らと俺の技量の違いも分からんのか?そこもう俺の間合いだぞ?」

「…寝言は寝て言え。今吐いたら許してやらんことも」

「殺刀二式『(ハネ)』」

「なっ…!?」

「遅い」

「っ…!!貴様まさかっ!!!」

「正解。じゃあな。」


…………



「首の切り口がちょっと乱れてるな…。雑に振りすぎたか?げ、ズボンが血でベタベタじゃねぇか…!洗ったら落ちるか…?刀の血も綺麗にしないとだし、今日も寝るの日付越してからかぁ……もう、とことんツイてない。」




八千代峯吉は剣術において100年に一度の大天才である。そして人を斬る天才でもある。曰く、彼がもし帯刀の時代に生きていたら、必ず稀代の人斬りとして永劫に語られる程には。


次回更新はもうちょい早くなると思います。頑張ります。

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