9/10
真実
「時間かかっちゃった。ごめん。でも間に合ったみたいでよかった」
すのーの言葉に私は反応できずにいた。
(えっ、どうして。なんでいるの?何言ってるの?)
頭の中で、次々に言葉が浮かび、消えていく
「驚かせてごめん。話きいてもらえるかな?」
無言でうなづき、私はすのーといっしょにベンチに座る
「さいりと入れ替わってた時期、体力測定があっただろ。その時に気づいたんだ。もしかしたらって。キルヒシンドローム。10代の頃はほとんど何もないんだけど、20代から徐々に進行していく病気。ふざけた名前だけど、KILL -heって言うくらい致死率も高い。あの診察券は、精密検査を受けた時のものだったんだ。」
「えっ、私が病気。私、死ぬの?!」
「君は死なないよ。俺が助ける」