婚約破棄は解消の契約の中に
短編のストーリーです!
物語がほぼ説明文ですが、楽しんでくれると嬉しいです
私と彼の間には最初の頃から何もなかった気がする。
幼い頃に決まった婚約、そして何より親の身勝手で自由な恋愛なんて出来なかったんだ。
だから彼ハロルドは幼い頃に私に告げていた。
もしも互いに想い人ができたら、素直に婚約破棄が出来るように話しあい協力して恋を応援する約束をかわすことを。
私も彼には賛同していた、だって彼と私は互いに恋愛感情なんて芽生えなかったんだから。
握手という契約と一緒に友人関係を貫いた。
絶対的な私と彼の関係は、いつか婚約破棄を目指すもとへの意気投合して変わることはないと思っていた。
だが成長につれて、互いの情報と戦略を話す交流のお茶の時間に彼の発言で関係がギクシャクしていく。
ハロルドに想い人が現れたことを楽しげに頬を赤く染めて告げる。
私は嬉しいような複雑な感情が心を締め付けてくる。
ツキツキと痛む心の違和感、ハロルドが好きな人のことを話し、どんな特徴とか愛する気持ちの惚気が胸を苦しくする。
そしてハロルドから協力してくれるよな?
と宣言されることで、ああーもう....こんな楽しい時間も終わりを迎えるんだと実感する。
恋人が出来る協力をするということは、婚約破棄へのカウントダウンが始まるということ。
余計に痛む心にぎゅうとスカートの裾を掴み耐えて、私はうなづいてみせると、何故か彼が一瞬複雑な表情を見せた気がしたけれど、すぐにいつもの表情へと変わって、テーブルに好きな人の特徴とか、出会いとのことを話され。
一瞬...自分と彼の出会いのような錯覚を覚えた。
気のせい?
そんな偶然なんて私の耳がおかしくなったのだろうか?
聞いてる? と言われハッと思考を戻して頷き、そして最近の想いを込めて告げてくる。
私はメモを取りふむふむと納得して書き込んでいると、どうしたらいいかと問われて友人達から良く聞く女性の好みを教えたのに、何故か私の好みでと強調される。
困惑した。私の好きな物なんて普通の令嬢が持ちたいものじゃなくて国についての政法本や戦術書の類であった、こんなもの好きな人が現れたとして話しなど合うのなんて、ハロルドか従兄弟ぐらいのものだと静かに思案していたら。
彼は簡単で単純な物でも良いと提案してくれたことに、昔にハロルドと遊んだ帰りにみつけた髪飾りのことをつい話してしまった。
あの色はハロルドの瞳の色に似てて何故か欲しいと思っていたけれど、手持ちのお金と値段の問題で見送ったら売り切れて凹んだ記憶があったから。
するとハロルドはそっか、だったら好きな人も喜ぶだろうと納得してしまう。少しムッとなったけど、相手の人を好きなのだろうしと嫉妬するのは私のお門違いだと思う。
たぶんこれはきっと親しい友人を取られた気分に違いないだろうと納得しておくことで自分の心を守っていたんだろう。
そのあともハロルドからは相手の反応やアドバイスを報告や協力を求めて楽しげで、だんだん痛み出す心はドンドン嫉妬心として侵食していく。
どんな女なのか、そこまでハロルドを夢中にさせる人物で友人としてふさわしいのか見極めたい欲が湧いていき。
ある時私は見てしまった。
淡いブルーハワイの青い髪をした女性と楽しげに話したり、私にはみせることのない表情でハロルドが笑い、甘く甘く弛んだ瞳は恋人を思う時に話す姿を見て一番の痛みで頬からは涙が溢れ落ちた。
ああーこの人がハロルドの想い人なんだ。
そして自覚する、ハロルドへの想いを.......だけど同時に隠さないといけないとも思ってしまう。
彼とは幼い頃に約束したのだ、お互いに想い人ができた時は協力しあうと。
だから協力して恋人ができ上手くいくようにしてあげないと、彼が幸せにするには婚約破棄、これを常に自分で考えないといけない。
私となんて恋さえ芽生えてない友人の地位が無難なのだから。
半年後、ハロルドが私の協力のおかげで上手くいっていることに対しお礼がしたいと嬉しげに言われ、私は複雑な気分だけど2人っきりで出かけることが嬉しくて、オシャレしたいと思うも。
気合いなんて入れてしまえば、まるで彼に好意があると目に見えて暴露しているようなものだと、少しだけオシャレな服を着て出かける。
待ち合わせ場所はいつもの噴水広場。
普段だったら気楽で緊張は僅かにはあるけれど、こんなデートっぽい気分になるのは時間と場所まで彼が指定したこと。
お礼の場所は自分に任せて欲しいと秘密にしていること。
ちょっと悪巧みをする友人は可愛くてちょっとムカつく。
噴水につくとハロルドが普段よりもちょっとオシャレな服を着ている。立っている姿は風景とあっていてカッコイイ。
他の令嬢なんてソワソワ声をかけたそうにしている。
あの場に私が行って良いのだろうか?と躊躇いたくなる。
ウロウロとしているとハロルドから明るく声をかけてくる。
う! 目立つから呼ばないでと恥ずかしい気持ちのままに近づく。
するとハロルドってば、今回は可愛い格好で良いねとか言ってくる。
なんなのよ! 普段は制服ではあるけれど、服装とか褒めないくせに!............嬉しいけど、嬉しいけどさ。
何かコッチばかりダメージ受けてるのは腹が立つ!
「ハロルドも今日は特にカッコイイわね、オシャレだし。髪型もいいじゃない。」
あら? どうしたのかしら、ほんのりと恥ずかしげに照れてない。
ふふ、私も普段は服装で褒めたりしないからね!
どうだ、私が照れた気持ちわかったか!
ふふんとドヤ顔でいると。照れながらデコピンされる。
う!! 何すんのよ!
「あんま可愛いと独り占めしたくなるだろう。」
「は? え?!」
唐突な発言に驚く! 何よ! 友人だからって独り占めとか言わないでよ!バカバカ!ハロルド!
私だってあんたを独り占めしたいんだよ!
「え、あ....うん。友人としてだよね!」
だけど勘違いしないから、安心して。
私はハロルドの恋を応援するから。
「........ああ。」
どうして寂しそうなのよ!
あんたは好きな子がいるんだから友人とだって今後は側になんて居られないんだよ。友人が男女だと好きな子に誤解だってされる。
もし恋人同士になったら、あんたの立場を壊すなんてことしたくないから、円満に婚約破棄してあげるからね。
「ほら、私にお礼してくれるんでしょ! どこ連れて行ってくれるの?」
だから私を喜ばせるのは良いけど自惚れさせないで。
胸の痛みで苦しいけど、その後は私が喜ばせることばかりを狙ってやってきたり、時にはプレゼントしてくれたりと楽しい時間はあっというまに過ぎていく。
一つ一つを思い出として刻み込み、これは友人としてのと言い聞かせていた。
そして最後にあの頃に良く内緒で行った場所に案内された。
夕陽が辺りを照らし、私とハロルドの思い出話しで盛り上がってたとき。不意に昔約束していた婚約破棄の話題になってしまう。
ううん、私から話題をふったの。
このままだとハロルドは、ずっと好きな人に告白もできない。
私との婚約がきっと決意を邪魔していると思うから、あなたを解放してあげる。
「ねえ、ハロルド。あなたが好きな人ってきっと綺麗な人なんでしょ。せっかくなんだし、いつでも婚約破棄できるように準備してたんだから、私とここで婚約破棄しない?」
「は! は? なんで....いまなんだ!?」
夕陽の光がハロルドに当たるから表情が影になって見えない。
でも....それで良い。私の苦しい思いなんてハロルドは知らないでいいんだ。私とあなたは友人、それ以上にはなれないんだから。
「ハロルド...私達はもうすぐ卒業よ。このまま私とあなたが婚約したまま一緒にいたら、ハロルドは好きな人に告白できないでしょ。
それにさ、私達がいつも一緒だと友人関係としては学生時代においては良いよ、でもね。今後の未来に向かっているあなたの先には色々と問題だってある。」
そう....あなたは一国の王太子。
私は侯爵家の1人娘なだけ、国を今後継ぐあなたが婚約者を蔑ろにして他に好きな人がいるなんてなったらハロルドの立場も王位継承権も下手すると罰だってありえる。
「だからハロルドは先を見ないと。言ったじゃん、お互いに好きな人ができたら婚約破棄しようって契約。」
「........いるのか?.....好きな人、おまえにも。」
ドキっとする。いままで見たことのないハロルドの真剣な表情。
どこか怒っているような苦しげな顔。
なんで....そんな表情を向けるの。
ううん、これは友人を取られたくない想い。
気があって側にいて安心できる相手が私だっただけ。
今後は好きな人と上手くいってハロルドの隣を....。
ズキズキと痛むけれど、胸を掴み言わないと。
でも...でも!! ここで言ったら本当にハロルドとは別れないといけないね。
「うん、好きな人....いるよ。だから私とハロルドは婚約破棄できる.........って! 何してんのよ!」
グイッと勢いよくハロルドが私を抱きしめてくる。
包み込まれるほどに大きなハロルドの中に、驚きと戸惑いとで動揺してしまう。
「私は....俺は!!! おまえとは婚約破棄などしない!!」
低い怒鳴るような声、僅かに抱きしめる強さで私を離そうとしない。
「何....言ってんのよ! 幼い時に言ったじゃない、お互いに好きな人ができたら婚約破棄すると。だから!!」
「婚約破棄などしない!! 俺は今日は婚約破棄の契約を解消するつもりだったんだ!」
「何を言って。」
「好きな子がおまえだからだ。」
「え? 嘘!! だってハロルドの好きな人私と特徴合わないじゃない、それに....プレゼントだって、まるで上手くいっているみたいに話して....。」
少し抱きしめる強さを弱めて、私はハロルドを見上げると。
顔をを赤く染めて教えてくれた。
いままでの私の協力はこのためだけに準備していたことだったと。
そしてプレゼントはハロルドから離れて見てみると、私が好きな...あの時に欲しいと思っていたものだった。
嬉しくてぎゅうとプレゼントを抱きしめてると、つけてやると髪飾りをつけてくれる。
よく似合ってると言われ、不意打ちのハロルドの嬉しげな表情に私は嬉しくて笑顔になると彼は驚きと顔を真っ赤にして、その笑顔は誰にも向けるなよと注意された。
ちょっとのやりとりと私の誤解を解いた出来事、あなたへの告白は本当に信頼しえるものだと説明されたこと。
色々とあったことで私とハロルドは婚約破棄を解消するのも契約の中にあるんだと後々知ることになったのは、またのちのお話。
END
読んでんくださりありがとうございます。
人気が出れば連載したいですね。
では、またどこかで(*^ω^*)




