第一旋律『クロノスの森の遺跡編4』
「………欠片?」
男性は首を捻り、考えてみる。
神様との喧嘩で、それの必要性はあるのか?
どんなものなのか
一応、歴史、伝説には詳しい方だが、欠片などに関する情報などは全くない。
「それが、全部手に入れば、助かるって、言ったの………」
「助かる?」
『助けてやる』なら分かるが、何故『助かる』なのだろうか。
――わからない。
「だから、協力して?私だけじゃ……無理、だから………」
イヴレスカが男性の服の裾を掴み、弱々しい声で、許しを請うような声で言う。
「……………………」
――そんな、顔されたら断れないだろうが……。
「………分かった。協力…する。」
男性がイヴレスカの頭を撫で、そう言うと、イヴレスカは微笑んだ。
子どものような、暖かい笑顔で
「で、その欠片はどこにあるんだ?」
「えっと、一番近い所は、クロノスの森にある遺跡……かな?各地の遺跡にあるって言ってたし……」
「だったら、さっさと行くぞ?東方の国の詞に『善は急げ』っていうのがあるからな」
「ぜ、ぜんはいそげ……?な、何?それ………」
イヴレスカが子どものように首を傾げ、男性を見つめる。
「簡単にいえば、『早めに行動するといい』だ。……多分」
「ふー……ん」
それでもいまいち分かっていないのか、何度も何度も復唱し、回りを歩く。
「とりあえず、さっさと行くぞ。早く取り戻したいんだろ?」
「う、うん!」
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次で、やっと物語の意図が分かると思います…多分。
そして、男性の名前も発表できたらなーと思います!(未だに決まってません。)←