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第一旋律『クロノスの森の遺跡編2』
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「…………泣き、やんだか?」
既に男性の心と引っ張られていた襟首の生地も限界に近かった。
「………はい。」
頭を下げ、さっきまでの気力はどこにいったのかと言いたくなるようなテンションの下がり方だ。男性はばつの悪そうに頬を掻き
「………なんていうか、悪かったな。そんなに気にする」
「気にするわあぁぁぁあ!!」
イヴレスカの右拳が男性の顎に当たり、軽く意識が飛んだ。つまりはアッパーを喰らったのだ。……決めポーズ付きで
「本当に乙女心がわかってない男ね!馬鹿、最低!アホ!マヌケ!もうひとつオマケに大馬鹿!!」
「なんか、酷い言われようだな!!そんなに酷い事俺言ったか?!」
「うるさい!あー……なんか本当にムカつくから私に協力しなさい!!」
人差し指で顎を押さえている男性を指差す。
男性はもう何がなんだか意味の分かっていない顔できょとんとしている。マヌケだ。
「だーかーらー!私が神様にギャフンと言わせる旅に協力しなさいっていってるの!!」
「………………………………………………は?」