プロローグ
この世界、『フェイリアル』には
たった1つの、だが絶対に犯してはならない最大のルールがある。
『【混血】を産み出すな』
そのルールは、どうして犯してはならないのか、誰も分かってはいなかったが、創世記から守られ続け、
世界は繁栄に包まれ続けていた……
だが、今から20年前、そのルールを犯した者達がいた。
その者達のせいで世界は混乱と狂喜に包まれ、ルールを犯した者達は犯罪者として神によって裁かれ、世界は救われた。
世界を混乱と狂喜に包んだ犯罪者達の名前は
魔族を治める王、
大絶魔王
ルシフェル・レオン・ルツ・フォストレア
エルフ族を治める女王、
風の愛娘
ティセア・セリティス・ルイン・シルティア
この2人の純粋すぎる愛と
愚か者達の、力を欲する欲の醜さから産まれた
最初で最後の、二度目の悲劇
それが、もう1つの悲劇を産んだ
それを知った悲劇の中心人物達の悲しくも、それでも力強く、愛に溢れる願い
夢を視るための、彼らの悲しい旋律が
聴こえますか?
願いの為の、
彼女らの決意の歌が
届きましたか?
それが聞こえるのなら、それは物語の奇跡と始まり……
そして、終演の始まりだった……
ENCHATER〜たった1つのネガイ〜
NEXT PRELUDE..
『クロノスの森の遺跡編』
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