よくある回想1
昔の人は言っていました、
鉄は熱いうちに叩け、小説はアイディアがわくうちに書けと
今回はセバス回。
主人公ちゃんと、どんなお話ししてたかです。
直接的な表現は気をつけたつもりですが残酷な箇所があります。
ある日の主人公ちゃんとセバスのほのぼのとした一幕
1年ほど前から、お嬢様付き執事をしておりますセバスチャンと申します。
お嬢様にお仕えする前は、旦那様の右腕として…言いすぎですね、左足くらいのものでしょう。
1年前
旦那様と執務をしていた所、お嬢様が飛び込んできました。
その時初めて、会話をさせていただきましたが驚いたものです。
お嬢様は昨日、下級メイドに脅かされてしまいました…
年齢が近いほうがお嬢様も、気が楽だろうと愚考したのがいけませんでした。
お嬢様は
「専属は私に選ばせてください、優秀な物が欲しいです。」
その場に居合わせた私は、流石はペロリーヌ公爵家の令嬢。
幼いながらも、しっかりと考えていらっしゃる。
と、感心しておりました。
お勧めする執事はドレがいいかと思考を巡らせていると、つぶらな瞳が私を見つめていました。
「あなたが欲しい」
私に向けて言われたと理解するのに、恥ずかしながら数秒かかってしまいました。
「名前を教えて」
旦那様に目を向けると頷かれております。
流石の旦那様も、お嬢様には弱いようで。
「セバスチャンと申します。」
よくある名前ですが、お嬢様は殊の外お喜びでした。
「本当に!セバスチャンっていうの!」
「優秀で、セバスチャンって名前ならやっぱりあなたできまりよ!」
お喜びになるお嬢様を見て、私も嬉しくなってきます。
しかし、お嬢様に私の唯一の趣味を説明しないことにはお仕えできません。
「お嬢様、私は当家に相応しくない物の処理、拷問を担当しております。」
お嬢様は目を丸くされています。
「お父様に、無理やりさせられているの?」
私などを気遣っていただけるとは目頭が熱くなります
「いえ、私の趣味でございます」
お嬢様は考え込んでしまいました、理解されにくい趣味なので仕方がないことです。
「ん~どんなことしてるか見せて!」
この時は、まことに驚きました。
「ペロン、無理することは無いのだよ」
「我が家には優秀な物は多くある」
拷問が趣味の物より真面な物の方がお嬢様のためになります。
「お父様、私が見たいの」
「セバス連れて行って」
旦那様の苦笑い、珍しい物を見ました。
「お嬢様、ご案内させていただきます」
私が先導して、屋敷の地下に向かいます。
丁度今は、昨日のメイドの処理中です。
「気分が悪くなりましたら、すぐにお教えください」
お嬢様は踊りだしそうな足取りで、付いてこられます。
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「わぁ~メイドさんが、だるまさんになってる~」
「これで生きてるなんてすごぉい」
「この後はどうするの?」
「セバス、これはどうやって使うの?あれはなに?」
思いのほか楽しまれているようで何よりです。
「薬もあるのねぇ、セバスが調合してるの?」
「私にもできるかしら」
薬学にも興味をお持ちのようですね。
「ねぇどのあたりが楽しいの?ギリギリまで生かすところ?痛めつけてるところ?」
どこが楽しいかですか、難しいですが一番面白いのは
「人が絶望から、諦める瞬間を見るのが楽しい瞬間ですね」
「もちろん絶望する瞬間も好きでございます」
お嬢様は頷きながらこうおっしゃいました。
「よかった、痛めつけるのが好きって言われるより理解できる」
「趣味は続けていいし、私も手伝うわ」
お嬢様が手伝う?何をされるつもりでしょう?
「感情には鮮度があるとか、落差がある方がいいとか聞いたことがるの」
「よく覚えてないけど、私も演出面で協力するわよ」
なるほど、落差ですか。
相手から得られる物で満足していましたが、まだまだ奥が深そうです。
お嬢様にお仕えするのが楽しみになってきました。
お嬢様との出会いは刺激的でしたね。
この1年、お嬢様に薬学や人体の構造をお教えしました。
お嬢様から教わることも多く楽しい毎日です。
「セバス、半透明で耐伝導率の高い金属が見つかったからあなたに牛さんをプレゼントするわ」
はて?牛ですか?
「匂いが凄いだろうから、使う場所はかんがえないとだめね」
一体どのような物なのでしょうか、またきっとお嬢様に驚かされるのでしょう。
世界設定
不思議金属が多くある。
魔力を込めるとゲーミングPCみたいに光る金属があれば、
魔力を込めると風船みたいに浮く金属もある。
魔力少ないと効果をられないものが多く、ペロンちゃんが扱うことは不可能