閑話3話 エリカちゃんの帰郷
閑話その燦 エリカちゃんの帰郷
「海斗君今度の夏休み私、災玉県に帰郷することになったの。 一緒に来てよ」
エリカちゃんと海斗君は東凶都から災玉まで二人で電車で泊まりに行くことになったのでした。
———— 新幹線で
「信じられないわ。 新幹線にカトリーヌ(チェーンソー)を持って乗ったら乗務員にそれは危険物なので駄目ですって言われるなんて」
「そうだよね。危険物で取り締まるならバズーカー砲とか機関銃とか爆弾とか持って乗るなら止めるのはわかるけどチェーンソーくらいいいじゃんねえ」
「仕方がないから乗務員を斬って走っている電車から捨てたけど、 乗車賃払っているから大丈夫よね海斗君 」
「うん。そのための乗車賃だもんねエリカちゃん 」
新幹線でまったりと駅弁を食べながら平和に電車に乗っているエリカちゃんと海斗君だった。
———— 災玉県のおばあちゃんの畑にて
「桔梗おばあちゃん久しぶり」
「エリカちゃん大きくなったわね。 そっちの子はボーイフレンドかな?」
「はい。 前田海斗でと申します。 よろしくお願いします。」
「あら礼儀正しいのね。 海斗君ここは田舎だからゆっくりしていくといいわ」
桔梗おばあちゃんと会ってからあたりを二人は歩いていると
長閑な畑の農村の景色が広がっていたのだ。 二人は畑を見渡すと……。
「何あれ?」
「案山子じゃないの? でも害鳥のカラスになめられてカラスのフンまみれだね」
「案山子も舐められたものね。 カラスごとき駆除できるように私が改造するわ」
次の日機関銃を乱射する案山子や、空を飛んでチェーンソーを振り回してカラスを追いかけている案山子で大騒ぎになったのは言うまでもなかった。
「うーんドローンって難しいわね」
さすがのカラスもこれにはビビッて畑には近づかなくなったが、 桔梗おばあちゃんに怒られたのだった。
「カラスごとき私の鍬で充分だから案山子は飾りなのよ」と言って鍬1本でカラスやイノシシを駆除する桔梗おばあちゃんもエリカちゃんのおばあちゃんであったのだ。