第37話 エリカちゃんと大晦日
第37話 エリカちゃんと大晦日
エリカちゃんがチェーンソーを使って大掃除をした後、夜になった。
「海斗君。一緒に年越しようよ」
「エリカちゃん。年越しソバもってきたよ」
すっかり通い妻になっている海斗君はエリカちゃんのアパートの台所でソバをゆで始めたのでした。 エリカちゃんはテレビを見ながらこたつで塩辛をチビチビとたべていた。
「エリカちゃん ソバ出来たよー」
「ありがとう海斗君。君、いいお嫁さんになれるよ」
「お嫁さんって……僕男の子なんだけど……」
ふたりはこたつを挟んでソバを食べ始めたのでした。
「エリカちゃんよくわさびをたくさん入れて大丈夫だね……」
「海斗君こそプリンと一緒にソバって胸焼けしないの?」
ふたりは仲はよかったけど極度の甘党と辛党だったのでした。
「そろそろ11時だね」
「海斗君。除夜の鐘をつき始めたね」
ゴーンと音が静かな街に鳴り響いたのでした。
「いよいよ年末カウントダウンだね」
そして107回目の鐘が鳴り
「あけましておめでとうございます」
「しめましておめでとうございます」
そして108回目の鐘が鳴ったのでした。
「エリカちゃんしめましておめでとうって何?」
「みんなあけましてっていうから逆に年の最後だったから締めましておめでとうって言ってみたかったのよ」
「そうだったんだ……」
そして日がわかるまで起きていたと言っても小学2年生のふたりは睡魔に勝てずすぐに寝落ちしたのでした。




