第90話 エリカちゃんと梅雨の学校で (挿絵あり)
第90話 エリカちゃんと梅雨の学校で
エリカちゃんは梅雨に入り通学で、
「エリカちゃん長靴と傘似合っているよ」
そうなのである、エリカちゃんにファンシーな長靴と傘はかなり似合うのである。
「海斗君うれしい」
はにかみながら照れるエリカちゃんの破壊力に海斗君はタジタジだったのです。
「ここであったのが百年目」
通学する二人の前に人体模型像が立ちはだかったのです。
「ねえエリカちゃんこの人体模型花子さんからエリカちゃんにストーキング対象変えていない?」
「そういえば最近よく目玉で潰したり、モーセの術で巻き込まれて海に流されたりしているわね、ちょっと始末してくるね」
そう言ってけたたましいエンジン音と共に絶叫が街に響いたのでした。 いつも通りの平和な光景です。
「邪魔者はいなくなったし学校に行こうよエリカちゃん」
「そうね海斗君」 二人は手をつないで通学するのでした。
学校に着いて理科準備室の前を通るとつぎはぎだらけの人体模型像がちらっと見えたのは見なかったことにして、
教室に着くと。
「昨日の殺していいともみた?」
「いやおかあさんと逝っしょの方が面白いよ」
「あの無理心中する番組は怖いよ」
「それいけ残飯マンもすごいよね」
「ああ、あの残飯を組み立てたヒーローが僕の顔を食べていいよって言っても誰も食べないよね……」
「うん、敵に無理やり食べさせて食中毒で運び込まれる敵の方がかわいそうだよ」
「ドザエモンも面白いよね~」
「未来の世界から泳げないロボットが出てきて毎回溺死するんだよね」
「意味不明な番組だよね~」
クラスメイト達はテレビの話題を話していたのでした。
そこにエリカちゃんが話題に入り込んだのでした。
「そう言えばテレビの中から黒い服を着た女の人が出て来ることってあるの?」
エリカちゃんが話したのは以前海斗くんとの団らんを邪魔した女の人のことをでした。
「ええっ! それサ●コじゃないのエリカちゃん大丈夫だったの?」
「うっとうしかったからチェーンソーで斬ったわよ、みんなのところには出てこないのかなあと思って聞いたのだけど……」
「普通はテレビの中から人は出てこないよ、あれは怪異よ」
クラスメイトの女の子が言った。
みんなは思ったのだ。 エリカちゃん自身が怪異だから怪異対決なのかな? やっぱりエリカちゃんは最強なんだと……。
そしてその後、怪異が苦手な山本先生が来て無理矢理話を打ち切りにされたのでした。
でも最強の怪異を押さえる山本先生なら怪異が来ても大丈夫じゃない? と皆が思ったのでした。




