第七話 エリカちゃんと校長先生の銅像
ちょっと話数のサブタイトルで遊んでいる忘れな草です。
独特の世界観のホラーをどうぞ。
第ナナ話 エリカちゃんと校長先生の銅像
実家のアパートチェーン荘になぞのおっさんが加わり、 次の日学校に登校したエリカちゃんと海斗君。
今日は全校集会だった。どの学校でも風物詩で校長先生の話は長いのだ。 そしてつまらないのです。 エリカちゃんは立ちながら寝てしまい、海斗君も欠伸を噛み殺しながら話を聞き流していました。全校集会が終わりクラスに戻るときにエリカちゃんと海斗君はエリカちゃんに聞いたのだ。
「どうして校長先生ってつまらなくて長い話が得意なの?」
「僕に聞いてもわからないよ。 でもこれこそ学校の七不思議な気がするよね」
「嫌な不思議だわ。きっと誰も興味ないから語り継がれないのよね」
「そうだよね。エリカちゃん」
「そういえば校長先生で思い出したけど、 動く校長先生の銅像が七不思議のひとつだっけ?」
「僕もうわさではそう聞いているけど……。正門の横にあるやつだよね? この前変なおじいさんが学校に来た時にエリカちゃんのチェーンソーの返り血でベットリした銅像だよね」
「よく覚えているわねそんなこと。 私はもう何人斬ったかなんて覚えていないわよ」
「でも正門の横なら忍び込まないで済むから調査しやすいや」
「じゃあ今夜行きましょう」
――その夜校門前で
校長の銅像を見上げて
「自分の銅像作るなんてなかなかの根性しているわよね」
「僕もそう思うよ」
「それより動くのこれ?」
「さあ?」
「私も毎回チェーンソーを振り回すのもどうかと思うから今日は別のことをするわ」
「何するの?」
しばらく校長先生の銅像の横でエリカちゃんがごそごそしていると……。
「ぶっ。エリカちゃん何やってんの!」
「校長先生の銅像可愛くないから可愛い格好させたのよ」
「ゴスロリでウサミミのおっさんの銅像は気持ち悪いよエリカちゃん、外そうよ……」
「無理よ。 昨日おじさんからもらった建築用の接着剤で銅像に服を着せたから」
「イヤだー 僕帰る」
と走り去った海斗君。 海斗君がいなくなって
「私もつまらないからかーえろ」
と帰っていったエリカちゃん。
次の日の朝写真にとられてネットに投稿され変態校長として名高くなった校長先生は
いつの間にか退職したとのことです。
めでたしめでたし。
校長先生の銅像「頼むそんなもの着せないでくれ~」
街で一番有名な像になりました。




