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盲目の僕ら  作者: ローレン
2/5

お疲れ算っ!

「願いましては〜、3248円なり、4872円なり、6587円なり、9583円なり、

8723円なり、5509円では?」

タッタッタっとそろばんを頭の中に創造しそれを指で弾く

「38552っ!」

「ご明算!」

先ほどまであったイライラを全てそろばんにぶつけるかのように今日は強めに弾き

読まれる数字をそろばんに叩き出す。

「なんだ、そんな珍しく怒りよって」

「別に怒ってないです…」

「その割にゃあいつものへっぽこ顔がもっとへっぽこ顔になっちょるぞ」

「別に変わってませんが?!」

「なんやぁ、帰る前に話しくれよう〜」

この何故か今駄々をこねているのは自分が通っているそろばん教室の先生

由比島 輝昭先生 39歳 バツ1

僕が小学一年の頃からお世話になってる人です。

時々キモいけど面白い人です

「別に大したことじゃないですよ?本当に」

「ほーう、ここ6年間の中で類を見ないレベルの指の動かし方やったで、机のその部分だけ穴あきそうなくらいにはな!4番目くらいかなぁ〜結構そんくらいやと思うなぁ〜」

「なんか結構見てて怖いんですけど…」

「んで?何があったんや?」

「まあ僕の運動神経についての話です、部活の話をされた時僕に話を振られて結局

何もできないじゃーんへへへ〜ってなって終わりました、大恥こきましたよ、おまけに嫌のことまで思い出しましたし」

「ほう、確かにゆうとは腕の力はお世辞をいう暇もなくないだろうなぁ、そして足にも同様

全体的に筋肉がすくねぇ、だが6年間見てきた俺にはわかるぞ…

まず第一そろばんをしていると右肘などをついて姿勢が悪くなるやつや背中を丸めるやつが

多いがゆうとにはそれが欠けらも見えない、そしてそれはなぜか、そして俺は一つの答えを

見出したっ!」

「というと?」

「お前は人並み以上の集中力を持っている!他にも姿勢がいい奴がいるがお前は別格だ

姿勢の良さはもちろん、一つ言っておこうお前のそろばんしている時の姿は異常だ。」

「そんなポカンと口を開いているがお前のそろばんをしているときは誰が見てもわかる

他全てを遮断しているような異常すぎる集中力だ、もちろん姿勢がかなり良いこともあり

そう見えることも有るかもしれない…だがなお前のあの時の目を見たら誰もがガチだと思う

その目をスポーツに向けれるようになった時にゃあ、そんな運動神経なんてひっくり返せる精神力がある、悩む必要はねぇよ…俺こう見えてもそろばん教室やる前は日本の代表選手のサポーターとしてやってたし」

「そっか…考えてみる」

「おう、そんじゃお疲れ算!」

「ありがとうございました…」

初めて言われた言葉に正直困惑もしたが同時にとてつもなく体が高揚していた

他の人にはない…才能…

想像もしていなかった、普通の人より算盤ができるだけだと思ってた自分に

そろばんではなくそれ以外の本質的なものを褒められるのは

だが正直スポーツに関しては全くイメージが湧いていなかった

俺の精神力をスポーツねぇ…まずまず球蹴れなかったらサッカーできんやん…

とりあえず今日は±0の1日だったなぁ…

いや…やっぱ+1かも…

にやにやしながら僕は家に帰った


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