夢を拒む
かの有名な陸上選手ウサイン・ボルトはこういった
「これで俺は伝説になった。最高のアスリートだ。」
僕は伝説になれるだろうか。
もう始まる…緊張は不思議とそこまでしていない
昔とは大違いだ、見せよう
感謝を思いを両親に、先生に、そしてお前らに
「それでは3000m決勝がスタートします」
先導員の人が僕たち16人を列に並べた
不思議とあいつに目があった気がする
「On your mark」
ああ、あんなに嫌だったスタート地点、僕は今まで何を見ていたのだろうか
不思議とやる気が込み上げる、やろう、全て、出し切る
バンッ
_______________約3年前________________
「よし!君たちはもう1ヶ月も経たないうちにこの小学校を去ることになる、そして中学校に入学することとなる、不安や期待がいっぱいだと思う、そこでだ!ここに希望の
中学一年生プリントを用意した!そこには何が楽しみか、委員会は何をするか、何が心配か
そしてどの部活動に入るかを書いてもらう!時間は一時間たっぷりとるから周りと話し合ってじゃんじゃん中学校の夢と希望そして不安を共有しあってくれ!」
先生がこう言い放ち、プリントを配るとみんな班ごとにわいわいと話し合っていった
「なーなー、皆はどの部活入るんだ?」
「やっぱサッカーかな!俺一番得意だし!中学入ってそうそうレギュラー入りして、先輩方
ぶいぶい言わしてやるぜ」
「私はやっぱテニスかなぁ、今も習ってるし、逆にこれ以外のスポーツやったことないからなぁ」
「ゆうととは?」
うぐっやっぱり聞かれてしまった、正直今までそろばんしかしたことのない自分には部活動
なんてどれも向いていないんだが…
かといって帰宅部なんて言ってしまったら夢も希望もない奴と思われかねない…
「僕は…ここまでそろばん続けてきたから中学入ってもそろばん続けようかなって」
「帰宅部か!確かにけいとスポーツ無理そうだしな!体硬そうだし!」
うがっ!何もそんな直接的に言わなくても良いんじゃないか!
心の中で愚痴をこぼす
「えー、ゆうと部活動しないの!なんでも良いからやったほうがいいって!私帰り道1人
いやなんだけど!」
「そんなこと言われてもなぁ」
「テニスは?」
「そろばんより重いものブンブン振りませない」
「サッカーは?」
「身長低いし細かい動きできない」
「んじゃ卓球!」
「問題用紙ばっか見てたからあんな早く動くもの見れない」
「じゃあじゃあバスケットボール!」
「腕力無さすぎてシュート届かない…」
「じゃあ………だめだぁ、スポーツの才能がびっくりするほど無い…」
「いや、あるじゃん!前の体育の授業の時シャトルラン」
「やめて」
「え?」
「その話はしないで」
「え、うん、ごめん」
「こっちこそごめん」
僕はこういう類の話が苦手だ、スポーツの話が
バスケやドッジボールの人分けの時などに北海道では「とーりっけ」という人分けの方法がある
まず一番強い2人がリーダーとなりお互いにジャンケンをして勝った方がリーダーを除く人から自分のチームに入れたい人を選ぶ、負けたほうはその後に選ぶ
これを繰り返して、二つのバランスの取れたチームを作るというのがある
僕は基本的に最後に選ばれる、いわば余り物、友達だから最後にならないことはあったが基本的に最後
そんな僕に唯一得意なものがあった
それがシャトルラン
だけど僕は生憎スポーツの才能が全くなかった
その印象は他の人にも印象強くあったため
シャトルランの最後の最後のこり僕含め3人になり
シャトルランをやったことがあった、その時は100回になった瞬間先生が止めた
僕は自分に得意なスポーツがあると激昂した、嬉しかった、みんなのイメージも変わるだろうと、この僕がシャトルラン100回だぞ!
喜びは束の間
「ゆうとずるしてシャトルラン100回行ったんだってな!」
笑い声が聞こえた
期待は僕を嘲笑うように裏切った
僕はしていないと無罪を主張し続けたものの、そんな声は虚しく
誰のところにも届かなかった、
僕はその時ひどくスポーツを嫌いになった。
気まずい雰囲気になったものの他の男子が別の話題を出しすぐに元の雰囲気に戻った
そしてそのあとは何もなく学校が終了し僕はそろばんに向かうことにした
どうも、ローレンです!
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