変わってしまった世界
遅くなりすみません。
頭では話はある程度出来てはいるのですが文章にするのはこんなにも難しいのですね。有名小説を書いてきた人達をとても尊敬します!自分も上手く書けるよう練習あるのみですね。
2019年8月27日午前6:53 誤字修正
本編
「…っ…やめろ!!…………て、あれ?ここは…」
飛び起きる。そこは図書館の裏ではなく最近見慣れてきた自分のクラスだった。
「な、なんで…さっきまで図書館にいてゾンビに…っは!怪我は!?」
先程の事を思い出し吹っ飛んだ腕や足、怪我を確認するがどこも怪我をしておらず、腕や足も繋がっていた。
「あ、あれ?どこも怪我してない…さっきのは夢だったのか?…ははは…タチの悪い夢だ。寝て気分が悪くなるのは初めてだな」
寝るのが好きな大河だが、大河でさえこれから先寝るのを少し躊躇うほど怖い出来事だった。
夢だとわかり少し落ち着いたあと改めて周りを見渡す。海上都市で自分が通う学校のクラスで大河は自分の席に座っていた。
「誰もいないし外も薄暗いし相当寝てたみたいだな。誰か起こしてくれてもいいのに…」
そんな事を言いながらとりあえず家に帰ることにする。今日は気分もまだ少し悪いし家族にあって落ち着きたい。
鞄を取ろうとして机に鞄な掛けられていないことに気づいた。
「あれ?鞄が無い…手ぶらで学校に来てたのか僕は…ていうか、いつ学校に来てたっけ?あと夏休みっていつ終わったんだ?全然記憶にないな」
自分の事で悩んでいると教室の前を何かが通った。
「ん?今何か通らなかったか?」
気になり教室の扉を開ける。廊下を覗き込み通ったものを確認する。そこには大河の担任が歩いていた。だが歩き方が少し覚束ない足取りで今にも倒れそうだった。
そんな担任を見て大河は声をかける。
「先生!大丈夫ですか!?保健室に行って少し休みましょう。今のままじゃ倒れてしまいます!」
大河の声に反応して担任がこちらを向く。だが担任の顔は右半分がえぐれて眼球がぶら下がっていた。
「せん…せ……い?」
担任の顔を見て思わず声が断片的になる。担任はそのまま覚束ない足取りで大河に迫ってきた。
「ヴァァァァァァ!!」
「うわぁ!来るな!あれは夢じゃなかったのか!?」
大河は急いで担任に背を向け全速力で走って逃げる。ゾンビは走っては来れないのかすぐに撒くことができた。
大河は階段を降り一階の男子トイレに入り個室に入る。ゾンビは物音に反応するとゲームや映画では演出されていたため便器に座りじっとしながら先程の事を考える。
「(あれは夢じゃなかったのか!?ならなんで僕は怪我をしていない!腕は!足は!?それに気を失う前ゾンビに噛まれてたのになんでゾンビになっていないんだ!?)」
自分はなんなのか?これが現実なら街は壊滅しているのか?被害はどれくらいか?パニックになり考えても考えても分からない。
「(くそ!これからどうすればいい!?僕自身の事が分からないし僕がクラスで寝ていたことも分からない。分からないことだらけだ!だが、まずは家族の安否を確かめなければならないしどうにか学校から出ないと…)」
これからの事を考えているとトイレに何かが入ってきた。だかすぐに何かがわかった。
「ヴァァァ…」
「っ…(ゾンビ!どうする!?思わずトイレに来てしまったから逃げ場がない!)」
ゾンビがトイレ内を徘徊する。大河が動かず静かにしているとゾンビは突然洗面台の鏡を殴りつけた。パリィンという音に大河が少し驚き体が跳ねる。その拍子に便器の蓋が小さくカタッと音を立てた。
「ヴァァァ…?」
「(……っ、しまった!)」
ゾンビが音に反応する。大河の入っている個室の前に来ると扉を殴りつけてくる。一発で扉が凹み大河は力まで強いのかと扉が壊されるのも時間の問題だと悟る。
「(くそ、どうすればいい?このままだと他のゾンビも来てしまうしその前に僕がやられる)」
考えている間もどんどん扉が凹んでいき向こう側が見えるぐらいには凹んでいた。
向こう側にいたゾンビは担任ではなく保健の先生だった。女性の先生でいつも目元にクマがあり先生の方が心配されていた。そんな先生が今は元気いっぱいと言わんばかりに扉を殴りつけている。ああやはりゾンビなんだなと少し悲しくなったが今はここから逃げることに集中する。
「(ゾンビは音に反応する。なら何か音を出せるものは…携帯!これならアラーム音でゾンビをそちらに向けられる!)」
大河は早速アラームをセットしすぐに鳴るように設定する。そして鳴る直前にトイレの出入り口とは真逆の方へ向けて携帯を投げた。
ゾンビは音がなった方へすぐに向き大河を見向きもせず携帯に向かっていった。
大河はすぐさま個室を出てトイレの出入り口を出る。
辺りを見渡すとゾンビが他にもこちらへ向けて歩いてきていた。大河は窓から出て正門へ向けて全力で走る。グラウンドの真ん中辺りまで来た時後ろを少し振り返る。先程まで自分がいた場所にはどこにいたのか大量のゾンビがトイレに入りきれないほど溢れていた。
「あんな大量にどこに隠れていたんだ?担任から逃げた時は誰もどこにもいなかったのに…」
そう言っているうちに正門に着く。
「さて、まずは家に帰ってみんな無事か確かめないとな。ここに残ってても学校にいるゾンビがいつこっちに来てもおかしくないしさっさと動こう」
後ろを気にしながらも自宅に向かう。大河は周りを見渡すが学校の時と同様ゾンビが全然見当たらない。
「大きな音を立てたらまた大量にゾンビがくるのかな?もし次襲われたら音を出せるものも無いし全力で逃げないと…」
ゾンビに襲われた時のことを考えながら歩いているといつのまにか毎朝通っていた通学路の途中にある公園前に辿り着いていた。
「公園か…ここまで来たなら家までもうすぐだ。少し急ごう」
小走りで家に向かう。そして5分程した後家の前まで帰ってきた。
「家の周りは…いないな。みんな無事でいてくれよ…!」
扉の前で少し息を整える。二回深呼吸をすると意を決して僕は扉を開けた。
最後まで読んで頂きありがとうございます。




