暇人の暇物語
初投稿ということで どんなものか出してみたい! って感じで作りました。
完全に僕の地元が元ネタです 知り合いが小豆バーにハマっている話をしてくれたので小豆押しになってます。
僕自身そんなに31も行かないですし、大納言小豆注文したことすらありませんが……
特に面白いものでも無いですが 暇な時 他の方の小説読んだ後の箸休め等にお使い下さい(使えるとは言ってない)
「暇だな…しかも暑い…」
季節は夏 何もする事の無い土曜日 電気代節約の為に昼はエアコンを付けていない。
「扇風機では耐えられないな…」
これは限界だ かといってエアコンを付けたくもない
「そうだな……スーパーでも行くか」
自転車で5分くらいの距離に大きなスーパーがある。
スーパーといっても、雑貨屋やファーストフード・今流行りのタピオカのドリンク店がある。
デパートやショッピングモール というには幾分規模が小さいが、必要な物は大抵揃う
「たまにはアイスでも食べに行くか」
扇風機のスイッチを切り、簡単な身支度をし部屋を出る。
自転車に跨り5分の道のりを駆け抜けた。
「うぇぇ……汗だくだ」
この選択はミステイクだったのかもしれない とりあえずスーパーに入り涼むとしよう
「まぁスポドリでも買うか」
生鮮コーナーを抜け揚物の匂いに誘惑されつつ、飲料コーナーに到着した
「まぁ安定安定」
セールで安くなっていたパクエリアスを手に取りレジに向かう
「ウェディで」
「畏まりました タッチをお願いします」
チャリーンと音がなった 店内BGMが大きいせいもありそんなに大きい音には聞こえなかった
ここのスーパーは現金以外でもカードやウェブマネーが使える 財布を持ってきていない俺に取っては有り難い スマホにある程度チャージがあるからね
「シールで大丈夫です」
「ありがとうございました」
定型文のようなやり取りをし、スーパーを後にした。
「うぅ……うんめぇ!!」
一汗かいたあとのスポドリは格別だった しかし、これがメインディッシュではない アイスがメインなのだ
スーパーを出た後通路にそって歩く ファーストフード店の脇を抜け辿り着く
「さて……何を頼むか」
看板に簡単にメニューが乗っているがやっぱ見て決めないとね
「いらっしゃいませ こちらメニューになります」
店員からメニューを受け取る かなりフレーバーに数があり、アイスの大きさ コーンやカップ 迷う所だ
折角だし奮発しちゃうか
「レギュラーのダブル ワッフルコーンで」
「畏まりました 只今ダブルを選ぶとトリプルになるキャンペーンを開催中です ではフレーバーはどうしましょう?」
嬉しい誤算ではある しかし人生初のトリプルだ 慎重に選ばないとな というか店員さんがなかなかに可愛い 見た感じでは20代前半くらいか
「じゃあ……大納言小豆で」
とりあえず小豆だ これにハズレは無いだろう
「大納言小豆ですね 畏まりました 2段目はどうしましょう?」
満面の笑みで対応してくれる 笑顔が眩しい
「……オススメとかってありますか?」
迷ったら人に頼る これに限るな
「今月のオススメはですね……こちらのフルーツスペシャルですね 5種類のフルーツが混ざってるものになります。」
フルーツか 嫌いではないが、そういう気分でも無いかな……
「んん……大納言小豆を」
「だっ……大納言小豆ですね 畏まりました では3段目はどうしましょう?」
少し表情が曇ったな 俺も自分で少しやらかした感じはしている そりゃ大納言大納言だもん しかし3段目はかなり重要だ ここで全てが決まってしまう
「店員さんの個人的なオススメとかってあります?」
何事も無かったかのように、再びオススメを聞く
「私の……ですか?チョコが好きなんでこのチョコレートフラッシュなんてどうでしょう?オススメです!」
店員が少し嬉しそうに話してくれる 俺も嬉しくなっちゃうな でも……チョコって苦手なんだよな 安いチョコアイスならいいけど高いチョコの後味がなんか苦手なんだ 食わず嫌いってのもあるかもしれない 甘さがしつこいからな その点小豆ならなんかいけちゃうんだよなぁ……
「そうですね……大納言小豆を」
「えっ……?だいにゃごんあじゅきでちゅっか?」
店員がものの見事に噛みまくった 非常に可愛い 今のでアイスの代金以上のものは得られた気はする
「ぅぅ……」
店員さんの顔がみるみるうちに真っ赤になる 顔を背け目を合わしてくれなかった
「畏まりました……」
物凄い恥ずかしそうだ 何か声をかけるべきなんだろう だが咄嗟にいいセリフが出ない だから非リア充なんだろう
「なんかすいません……」
とりあえず謝ってしまった おっとアイスが来たようだ
「ウェディで」
「タッチお願いします」
チャリーンと音が店内に響き渡った 決済完了の証だ 店内BGMの音量が小さい為回りにも聞こえたであろう
「ありがとうございました」
顔を赤らめながらもちゃんと対応してくれる店員に軽くお辞儀をして店を抜けた
SNS用の写真を撮影し、近くのベンチに腰掛けた。
そしてお待ちかねの実食タイムに移った
「彩りも何もねぇな……大納言大納言大納言だもんな」
トリプル大納言タワーをゆっくり味わっていると流石に溶け始めてきた そりゃこの温度だもんな
「やべぇ……ダッシュで食わないと しかし流石はアイス屋だ 美味いな」
そして大納言タワーの1番上 大納言兄弟としたら長男の部分をたいらげた
「さぁ……次男とご対面だな」
小さく独り言を呟きつつ大納言次男に齧り付く
「意外と飽きが来ないもんだな」
溶けが進んでいるのもあり 急がないといけないという目の前の現実に囚われ、ひた向きにアイスを食す
「さらば次男……」
アイスに語り掛けた後ラストの3段目とご対面だ
「ラストスパート いくぜ」
もう三男はかなり溶けていた ベンチから立ち上がり溶けたアイスがパンツに垂れないようにする 洗濯は明日纏めてやりたいからね まぁ多少汚れても明日洗うからいいんじゃないかとも思うが、汚さない努力を怠りたくはない
「さぁ……残り一口か」
三男との別れを惜しみつつラストの一口を頬張る
「後はワッフルコーン君だな」
仄かな甘みと食感を楽しみつつワッフルコーンを食べた パリパリとした食感が最高だな
「ごちそうさま」
軽く手を合わし アイスを包んでいた紙とプラスチックのスプーンを捨てる為ゴミ箱を目指す
『大納言大納言大納言 トリプル大納言タワー そして店員が噛んだだいにゃごんあじゅきが可愛かった』
歩きながら先程撮影した画像と共に簡単文章を作りあげSNSに投稿した。
ゴミを捨て、大満足な気持ちを胸に帰路につく ぬるくなったスポドリを飲みながら帰宅した。
数時間後にSNSを確認すると少しバズっていた
今頃そこそこ売れ行きが上がってるかな?
次の日には全国で大納言小豆が売り切れになるニュースが、SNSのトップに出ていた。
「マジかよ……大納言小豆恐るべしだな」
大納言大納言大納言 皆も大納言小豆食べようぜ! だいにゃごんあじゅき!!
閲覧ありがとうございます。
なんか不定期にこんなしょうもないことかけたらなぁ……とは思ってます。
実は色々ストックがあったりなかったりですが ただの自己満で作ってるので暇つぶしになれたなら幸いです。