第4次川中島の学戦その4
「今頃別動隊が妻女山に奇襲をかけている頃か。」
そう武田太郎が呟くと、息を切らしながら男子生徒が陣中に飛び込んできた。
「申し上げます!!上杉軍!八幡原に布陣しております!!!」
「何だと!?幾らなんでも速すぎる!どういう事だ!勘助!」
山本勘助が、焦った様に答える。
「失敗でございます。どうやら上杉虎千代に奇襲を見破られた可能性があります。我が武田軍は半分を別動隊に割いておりますので、別動隊が戻るまで本隊で上杉軍を凌ぐしかありません。この責任は全て作戦を立案した俺にありますのでどんな処罰でも受ける覚悟でございます。」
「気にするな。この策を採用したのは、生徒会長であるこの俺だ。責任の一端は俺にもある。
勘助!責任を感じでいるなら軍功で示せ!汚名返上してみせろ!」
「ハッ!お屋形様!ありがとうございます!」
そう返事をし、山本勘助は陣中を後にした。
県立躑躅ヶ崎高校は、1クラス40名1学年に6組あり1年~3年生計720名いるが、本国甲斐國に全生徒の内180名を守備に置いており、更に別動隊に半数を割いているので本隊は計270名になる。
私立春日山女学園はというと、1クラス30名1学年に同じく6組あり1年~3年生計540名いるが、此方も本国越後國に全生徒150名を守備に充てているので、本隊は計390名となる。数の上では躑躅ヶ崎高校が有利だが、半数を別動隊に割いているので、今は春日山女学園が有利である。