第4次川中島の学戦その2
書いていて楽しくなってきました。
時は遡ること少し前、躑躅ヶ崎高校の陣中では、軍議が行われていた。
ここでは春日山女学園の事を国主である【上杉家】を通称で呼んで統一する。
ただ単に高校名を一々呼ぶのが面倒だからである。
それと同様に躑躅ヶ崎高校も国主である【武田家】で呼び名を統一とする。
中央に座している赤を基調とした制服を着ている男子生徒が威圧感タップリに口を開く。
「妻女山に布陣している【上杉】の女共に何か良い案はあるか?どうだ?勘助?」
中央より右斜め前の席に座っている男子生徒が、満を持して話し始める。
「はっ!でわ俺の考えを申し上げます。これより我が軍を半分に分けて行動します。御屋形様率いる半分の軍は八幡原へと移動していただき陣を敷きます。」
「ほーう!それで?もう半分はどうするつもりだ?」
「もう半分は別動隊として行動し、妻女山に布陣している【上杉】を奇襲します。
そして奇襲で【上杉】の軍が浮き足だって山を降りた所を御屋形様率いる本隊で攻撃し、奇襲した別動隊とで【上杉】を挟撃します。
名付けて(啄木鳥戦法)です。」
中央に座している男子生徒は少し考えた後、口を開いた。
「啄木鳥が木の中に隠れている虫を取る為に、反対側から木をつつき虫を追いやるが如しだな。
(啄木鳥戦法)とは良く言ったものだ。」
「どうだ?次郎何か他に妙案はあるか?他の野郎共も異論はあるか?」
中央より左斜め前に座っている男子生徒がウンウンと頷きながら答える。
「山本君の意見に賛成するよ。兄さん。」
「良し!我が軍師【山本勘助】それと真の漢と呼ばれる我が弟【武田次郎】のお墨付きだ!概ね他の野郎共も了解した様だし、野郎共!!出陣するぞ!!!」
「おぉ!!!」
血の気にはやる男共の声がこだまする。
「そうそう!そこのお前!」
「はっ!何でしょうか?御屋形様。」
中央に座している男子生徒が近くにいる男子生徒に声をかけている。
「悪いがこの手紙を海津にいる【高坂】に渡してくれねぇか?いや、なにちょっと浮気がバレちまってよ。メールも電話も拒否されちまってせめて手紙だけでも届けてくれないか?」
「はぁ。わかりました。」
男子生徒は苦笑いしながら手紙を受け取り陣を後にする。
甲斐國(山梨県甲府市)・国主・県立躑躅ヶ崎高校生徒会長3年【武田 太郎】
清和源氏の流れを汲む名門【武田家】当主の彼は
バイセクシャルである。
ちょいちょい小ネタを挟みながら、書いていきますので皆様生暖かい目で読んで下さいませm(_ _)m
一応次の話から【学戦】の話を書こうかなと思っています。