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弟子入り先は

「すっげー!すっげー!雅人、霊能者とかになっちゃったりすんの!? 」



聡、大興奮。言ってる事はあたしにはイマイチよく分かんないとこもあるけど、聡が大興奮してるってことだけはよく分かる。雅人おにーさんが危ない目に合うかも知れないっていうのに、何がそんなに嬉しいの!


ちょっとムカッ腹がたったから、しっぽでペシペシ叩いてやったんだから!



「まあまあ、さくらちゃん、そんなにピリピリすることはないんですよ。要はさくらちゃんが強くなって、雅人くんを守れれば問題ないでしょう」



それはまぁ、そうだけど。



「今はまだシッポも2本だけど、いっぱい悪いヤツを倒したらシッポが増えて強くなれますから。しっぽは9本まで増えるんですけど、そうなったらもう滅多な事じゃ負けません。神様みたいに強くなれますよ」



ほんと?

あたし、強くなれるの?


目の前の白龍を見上げてみたけど、こんな大きくて眩しい力の塊みたいな存在に、あたしもなれるの?



「ずっと雅人君の傍にいたいんでしょう?それならちょっと怖い思いや大変な思いもするかも知れないけど、力をつけていくしかありません。さくらちゃん、頑張ってみませんか?」


「……野狐が九尾に至るのは生半可な事ではないぞ」


「白龍様」


「強き思いがなければ至れまい。できるか?」



そんなの、わかんないけど……でも、雅人おにーさんが頑張ってみようって言うなら、あたし頑張る。しっぽが増えれば、あたし、強くなれるんだよね?



しっぽ9本!

うん!あたし、頑張るよ!




「気持ちは決まったようですね。それでは……白龍様が聡君の家に行くようにと」


「は⁉ うち⁉」



聡がなんかすっごいびっくりしてる。そりゃそうだよね、だって聡の家に行く意味が分からない。カンヌシさんも白龍の言葉を伝えてるだけみたい。



「ウメならば必要な事を過不足なく伝えてくれるだろう」


「えっ⁉ ウメさんですか」


「え、なに、ウメさんがなんか関係あんの?」



多分白龍の声は聞こえてないんだろうけど、カンヌシさんがあげた驚きの声に聡がすぐに反応した。



「ウメは江戸の時代には既に猫又だった。あやつなら霊関係の厄介事を片付ける仕事を生業とする者と暮らしていた事もあるのでな」


「ただの野良ではないとは思っていましたが、そこまでとは」


「え、ねぇ、うちのウメさんなんかあんの⁉」



あたふたとカンヌシさんに詰め寄る聡に、カンヌシさんはニッコリ笑ってこう言った。



「ああ、ウメさんすでに猫又で、軽く四百年くらい生きてるみたいですねぇ。きっと色々アドバイスしてくれますよ」

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