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箱庭の獣

作者: 五月病

始まり



目を覚ましたとき、リオは空を見ていた。真上に広がるのは、どこまでも透き通った青。雲ひとつない空に、まるで手が届くような錯覚すら覚える。

目尻に触れるのは柔らかな草の感触。身体の下には土のぬくもり。ひどく心地よくて、どこか不自然だった。


立ち上がると、小さな丘の上に立っていることに気づく。遠くに家々が並び、鳥がさえずり、風が頬をなでる。夢のように穏やかな風景だった。

だが、彼女の胸にはぽっかりと穴が空いていた。


――ここは、どこ?

――私は・・・誰?


記憶がなかった。名前さえも、出てこない。ただ、なぜか「リオ」という響きだけが頭に残っていた。そう呼ばれたような気がする。もしくは、そう呼びたかった誰かがいたような・・・。


戸惑いと共に歩き出すと、道端に立つ老女がこちらに気づいた。


「まあまあ、起きたのねぇ。ようこそ、箱庭村へ」


穏やかな笑顔。白髪を後ろで結ったその人は、慈母のような眼差しでリオを包み込んだ。


「あなたの名前は、リオ。昨夜、外れの森で倒れていたのよ。大事がなくて何よりだったわ」


なぜリオという名前を知っているのか、とは問えなかった。老女の口ぶりはあまりにも自然で、逆らいがたい安心感があったから。


「ここはね、皆で助け合って暮らす小さな村。外の世界は危険がいっぱいなの。しばらくは、ここで静かに過ごすといいわ」


そのときリオは、ただ頷いた。



――この村は美しい。でも、どこかが歪んでいる気がする。



言葉にはできない違和感が、胸の奥にひっそりと巣を作っていた。



夜の規則



箱庭村の日々はひどく整っていた。

朝は陽の光とともに目覚め、鶏が鳴き、パンの焼ける香りが家々に満ちる。村人たちは皆優しく、顔を合わせれば微笑み、困ればすぐに手を貸してくれる。


最初はその平穏に甘えるようにして、リオも村に馴染んだ。

井戸で水を汲む少年たち。小麦畑の手入れをする中年夫婦。羊を追う子供の笑い声。

――ここには争いがなく、病気もなく、貧しさもない。まるで童話の中の世界のように・・・


ゴォーン!ゴォーン!


「これは・・・鐘の音?」


箱庭村では、夕方になった時に何処かからか鐘が何回かなる。

夕方の鐘が鳴った瞬間、村が一変した。


「リオちゃん、早く。日が沈む前に家の中へ入らないと」


声をかけてきたのは、最初に出会った老女――ハル婆さんだった。

その顔には、昼間には見せなかった硬さがあった。目の奥に潜む何かを隠すように、笑顔が張りついている。


リオが首を傾げると、ハル婆さんは扉を指差した。


「この村にはね、“夜に外に出てはいけない”という決まりがあるのよ。大切な、大切な掟なの」


その夜、リオは自室の窓から村を見下ろした。

どの家もきっちりと扉を閉め、窓に鍵をかけている。火の灯りは消え、音ひとつしない。まるで“誰かに見られたくない”ように、村全体が息を潜めていた。


その静けさの中に、リオは何かを聞いた。

――重い足音のような、低い息遣いのような。


それは村の外れ、森のほうから聞こえてくる。


彼女の心に、ひびが入った。



---



翌日、リオはノエルという青年に声をかけられた。

彼は村で唯一、リオと目を合わせると戸惑った表情を見せる存在だった。


「なあ・・・昨夜、何か見なかったか?」


その問いかけに、リオは首を横に振った。嘘ではない。ただ、“聞いた”だけだったから。


「そうか・・・。気をつけた方がいい。夜の時は外の音に耳を傾けすぎるなよ」


まるで、何かを知っているような口ぶりだった。


「それって、“獣”のこと?」


無意識に口にしたその言葉に、ノエルの表情が凍る。

言葉にした瞬間、リオ自身もそれが“正しい”と感じていた。まるで、記憶の奥底から引き上げられた名前のように。


「・・・誰に聞いた?」


「誰からでもない。ただ・・・そんな気がしたの」


ノエルはしばらく沈黙し、やがて小さく吐息を漏らした。


「リオ、お前は・・・この村にずっといるべきじゃないかもしれない」


その言葉は、確かな“異物”だった。

この調和された箱庭において、明らかに禁じられた言葉だった。



禁忌を破る夜



その夜、リオは眠らなかった。


夕方の鐘が鳴ると、村人たちは一斉に家へと戻り、鍵をかけ、窓に布をかける。ハル婆さんも言った。

「夜には、出てはいけない」と。

だが、リオの胸の奥で、何かが蠢いていた。

誰かが彼女に囁く。「見てはいけないものを、見ろ」と。


夜が村を包む頃、リオはそっと窓を開けた。外は真っ暗だったが、不思議と恐怖はなかった。いや――恐怖よりも、確信のようなものが勝っていた。


外へ出た。


空には星がなく、月もなかった。ただ、闇と静寂だけが広がっていた。


ゆっくりと村の外れへ歩く。草を踏む足音すら吸い込まれるように消える中、リオは森の縁で足を止めた。


――それは、そこにいた。


黒い塊のようなものが、ゆっくりと蠢いている。四足。獣。だが、目が合った瞬間、リオは気づいた。


その目は、人間のものだった。


血のように赤く、悲しみを湛えた瞳。それは苦悶と孤独、憎しみと諦念――人間の感情そのものが渦巻いていた。


「・・・なに、あれ・・・」


言葉が漏れた瞬間、獣の首がカクンとこちらに向いた。

次の瞬間、あたりに響き渡る、地を割くような咆哮。


リオは動けなかった。身体が凍りつき、足が震える。だが獣は彼女に近づいてこなかった。

それどころか、彼女を見つめたまま、身をよじるようにして森の奥へと消えていった。


闇が、再び静けさを取り戻す。



---



翌朝、リオはハル婆さんに詰め寄った。


「昨夜、黒い獣みたいなものを見たんですが、あれは一体何なんですか!?」


ハル婆さんは微笑みを崩さず、ティーカップに静かにお湯を注いでいた。


「きっと夢を見たのよ。ここにはそんなもの、いないわ」


「嘘・・・この目ではっきりと見ましたよ、あの目・・・人間の目をしてた。誰かがあそこに――」


「リオちゃん」


その呼びかけは、柔らかく、けれど決して逆らえない重みを孕んでいた。


「“幸せに生きる”って、どういうことか分かる? 過去も、痛みも、苦しみも、全部忘れて、穏やかに過ごすことよ。あなたも、そうしてほしいの」


言いながら、ハル婆さんの指はゆっくりとリオの手を包んでいた。


「誰だって、苦しい現実よりも、幸せな幻想の中で生きたいものなの」



---



その夜、再びノエルが現れた。


「見たんだな、“あれ”を」


リオは黙って頷いた。ノエルの顔が、ほんの少しだけ緩んだ。


「獣は・・・この村に取り込まれなかった者たちの成れの果てだ。俺も・・・お前も、本当はここにいるべき人間じゃない」


「どういう意味?」


ノエルは躊躇い、やがてゆっくりと語り始めた。


「ここは・・・現実じゃない。心が壊れた者、記憶を捨てた者、罪を背負いきれなかった者たちが“理想郷”を望んだ末に送られてくる・・・精神再生装置だ。仮想空間みたいなもんだよ」


リオは言葉を失った。


「君は・・・“自分でここに来ることを選んだ”。その記憶は消されてるけど」


「じゃあ、あの獣は・・・?」


「拒絶反応さ。自我を保ちきれなかった魂の末路」



選択



夜が明けてからも、リオの中では何かが崩れ続けていた。


ノエルの言葉――「ここは現実じゃない」「君は自らここに来た」。

信じられなかった。でも、拒むこともできなかった。なぜなら、心の奥底がそれを“知っている”と囁いていたから。


その日、リオは村の奥にある古い教会跡を訪れた。

ノエルが「真実の入り口」と呼んだ場所。村の誰も近づかない、廃墟のようなその建物に足を踏み入れたとき、世界の色が一瞬だけ反転した。


――パリ・・・ッという音と共に、脳裏に走る白い光。



***



「やめて……それだけは、やめて!」


叫び声。崩れる瓦礫。火花。誰かが泣いている。

少女の手にあったのは、小さな手術ナイフ。そしてその先に横たわる、血まみれの――



***



「・・・うっ!」


リオは膝をつき、肩で息をした。額から冷たい汗が流れる。目の前の風景が、歪んで見えた。

教会の奥に、黒い石碑があった。表面には名前も日付もない。だが、彼女はそれを“墓標”だと直感した。


「ここは・・・記憶の保管場所・・・?」


その瞬間、背後に気配を感じ、振り返る。


「ようやく来たな」


ノエルだった。彼の顔は、以前よりも疲れていた。だが目は冴えていた。どこか覚悟を決めた者のように。


「“完全に思い出す”ことができれば、ここから出られる可能性がある。ただし……その代償は大きい」


「代償?」


「現実の自分に戻るってことは、記憶も、罪も、全部背負い直すってことだ。もう二度とこの平穏には戻れない」


リオは唇を噛む。頭の中で、断片的な記憶が重なり合っていく。

誰かを傷つけた。大切な人を失った。許されない過去。再生なんて、もしかすると望む資格すらないのかもしれない。


「・・・それでも、私は知りたい」


そう言った自分の声が、震えていないことに気づいたとき、リオはようやく“目覚め”の始まりを感じた。



---



その晩、リオは再び“獣”と向き合った。

村の外れ、森の奥。前よりも近く、鮮明に。


「お前・・・私だね」


獣は答えなかった。ただ、その目に浮かぶ苦悶が、全てを語っていた。

これはリオ自身の心の投影。拒絶された過去の象徴。――忘れていたかった、忘れてしまった“もうひとりの自分”。

リオは獣に手を伸ばす。


「もういいよ。一緒に、戻ろう」


その瞬間、獣の身体が揺れ、崩れた。

赤い光が散り、空へと昇っていく。リオの頭の中に、滝のように記憶が流れ込んでくる。



---



***



重度の記憶喪失を装った殺人犯。

妹を救うために違法手術を強行した結果、彼女は命を落とし、自身は精神崩壊。

裁判では責任能力なしとされ、昏睡状態のまま、選ばれた。


“精神安定環境・箱庭モデル被験者No.042:リオ=カンザキ”


その記録が、彼女の瞳の裏に刻み込まれる。


***



箱庭の終焉  ビターエンド



記憶を取り戻してから、村の風景が変わって見えた。


朝の光は柔らかいが、人工的で。笑い声は穏やかだが、均一に整えられていた。

――ここは、現実ではない。心を守るために作られた、仮想の楽園。


けれどその優しさは、罪を忘れるための檻でもあった。


「お帰り、リオちゃん」


ハル婆さんの笑顔は変わらない。だけど、リオの中では違っていた。


「婆さん、知ってたんだね・・・全部」


ティーカップの中で、湯気が静かに揺れる。婆さんは、静かに目を伏せた。


「知ってるも何も、私は・・・“管理者”だからね」


「管理者?」


「あなたのような人を、“ここで癒す”のが私たちの役目。記憶を消して、心を整えて、元に戻す……それが私の存在理由なの」


「・・・でも、私は思い出した。自分が何をしたか。妹を・・・私が殺したんだ」


その言葉に、ハル婆さんの笑顔がかすかに揺れた。


「それでも、ここにいれば、その罪は思い出さずに済むわ。朝日と優しさに包まれて、ゆっくりと癒えていける。あなたには、その権利があるのよ」


「違う」


リオは首を振る。目を逸らさず、真っ直ぐに。


「私は、ここで安らいじゃいけない。あの子のことを忘れて、生き直すなんて、できない。私はあの現実を、あの地獄を、きちんと生きなきゃいけない」


その言葉に、ハル婆さんは小さくため息をついた。


「そう・・・なら、止めはしないわ。だって、それを選ぶ自由も、あなたのものだから」



---



再接続装置は、教会跡の奥深くにあった。

ノエルが静かに見送る。


「ここから出たら・・・また、苦しい日々が始まる。自分が壊れるかもしれない。それでも、いいのか?」


「うん。壊れても、現実の中で壊れたい」


リオが最後にノエルを見たとき、彼の姿は少しだけ“獣”に近づいていた。

――自分を縛る優しさに、少しずつ蝕まれていたのかもしれない。


「君の選択が、正しいことを願ってるよ」



---



光が走る。意識がひっくり返る。

次の瞬間、リオは、白い病室で目を覚ました。


喉が焼けるように乾いていた。身体は動かない。だが、目は見開かれていた。

窓の外には、薄曇りの空。誰の気配もしない、静かな現実。


“おかえり”と誰も言わない、現実。



---



一年後。

彼女は、自首をした。容疑者としてではなく、罪人として。


どれだけ後悔しても、償えないことがある。

どれだけ願っても、時間は戻らない。

けれど彼女は、心に一匹の“獣”を飼いながら、それでも生きていくことを選んだ。


――忘れることで救われる人もいる。

――思い出すことで生き直せる人もいる。


この世界には、「正しい」結末などない。ただ、選び続ける者だけがいる。





エピローグ 記憶の箱庭



窓際の陽光が、ページの端に淡く影を落としていた。


四階の療養棟。図書室の隅に設けられた小さな読書スペースに、リオ=カンザキは座っていた。

目の前の本には、難しい単語が並んでいた。“精神同期”や“代替現実意識”など、かつては縁もなかった言葉たち。


けれど今は、それが“自分が過ごしていた場所”を説明する言葉なのだと、わかる。


指先がページをめくるたびに、リオの胸には静かな痛みが広がっていった。

あれは夢ではない。幻覚でもない。――でも、証拠はどこにも残っていなかった。


「カンザキさん、そろそろお薬の時間です」


声をかけたのは、若い看護師だった。リオは軽くうなずくと、本に栞を挟んで立ち上がった。

その背中はかつてよりも少しだけ伸び、歩き方にも力が戻っていた。


薬を飲み、体調の確認を終えた後、リオは再び読書室に戻った。

誰もいない静かな空間。椅子に座ると、さっきのページをそっと開いた。



> 『精神安定環境〈EDE-4型仮想庭園〉における最終被験者の症例報告』



ページの一部には黒塗りの箇所が多くあった。だが、断片的に拾える言葉から察するに、それは“あの村”の記録だった。


“エデンの試み”――それが公式の名称だった。

重度の心理的トラウマを負った者を対象に、仮想的な平和空間を与えること。

自己を再構築し、過去を受け入れるまでの一時的保護環境。


だが、その試みは中止された。被験者の“覚醒”によって――。


「・・・私のことだね、これ」


小さく呟いて、リオは窓の外を見た。

桜のような花が風に揺れていた。けれどこれは、あの“箱庭”の季節とは違う。本物の季節だった。


記憶の中の箱庭では、いつも季節が曖昧だった。春のようで、秋のようで、永遠に変わらない仮初めの優しさ。

あの村の時間は止まっていた。でも、ここでは違う。時間は流れ、容赦なく進んでいく。


誰かが「おかえり」と言ってくれることはない。

ハル婆さんの温もりも、ノエルの声も、もう聞こえない。

それでも――彼らは確かに、自分の一部になっていた。



---



その夜、リオは夢を見た。


静かな森の中。

月明かりに照らされた道。その先で、ノエルが立っていた。


姿は変わらない。でも、どこか遠くなったような気がする。


「久しぶりだね、リオ」


彼は微笑んでいた。どこか懐かしさを含んだ、遠くからのような声。


「来てくれたんだ」


「ううん。君が、思い出してくれたからだよ」


「・・・そうか」


 リオは小さく笑った。自然と涙がこぼれていた。

 言いたいことは、山ほどあった。謝りたいこと、伝えたいこと、全部。


 でもノエルは、優しく手を差し出した。


「もう言葉はいらない。君は、選んだ。それがすべてだよ」


「私は・・・あの箱庭を離れて、生きることを選んだけど、まだ怖いよ。何もかも」


「うん。それでも、君は前を向いてる。だから、もう僕たちは安心して眠れる」


「“僕たち”って?」


「ハル婆さんも、あの村の誰もかも――君の中に残ったみんなのことさ」


そう言って、ノエルは手を引いた。二人は並んで歩いた。

風が、森を抜けていく。夢の中のはずなのに、リオは確かに、温もりを感じていた。


「これからも、私は忘れない?」


「忘れてもいい。けれど、“思い出すことを選んだ自分”を、大切にして」


その言葉を最後に、ノエルの姿は月光の向こうに溶けていった。



---



朝。

リオはゆっくりと目を覚ました。


病室の窓からは、柔らかい光が差し込んでいた。

夢だった。でも、どこかで“本当”だった。

目を閉じると、確かに彼の声がまだ残っている気がした。


「・・・行こう」


ベッドから立ち上がり、今日のスケジュールを確認する。リハビリ、カウンセリング、昼食、午後の創作療法。


かつては“自分なんて生きる価値がない”と信じていた。

でも今は、“生き直す”ということを、ただ実行しているだけだ。


それでいい。それで、きっといい。



---



夜、日記帳を開いた。

新しいページに、ペンを置く。


「ノエルへ

夢で会えてうれしかったよ。あなたの声は、もう現実には届かないけど、私はちゃんと生きています。

あの村で得たものは、全部、私の中にあります。

もう二度と、あの箱庭に戻ることはないけれど、あそこから出てきた私が、今ここにいます。

あなたがくれた“選ぶ自由”を、これからも大切にします。ありがとう。

リオより」




ページを閉じるとき、涙はこぼれなかった。

ただ、心の奥で何かが静かに灯り続けているのを感じた。



登場人物紹介


リオ=カンザキ(Rio Kanzaki)


年齢:17歳(本編時点)

性別:女性

身長:やや低め(155cm前後)

髪型・色:ダークブラウンのショートボブ、前髪は右目に少しかかる長さ

目の色:灰がかった黒。感情を隠すような、遠くを見ているような視線が特徴

体格:痩せ型。腕や足は細く、肩幅も狭い。体力はあまりない

服装:箱庭では白いワンピース(施設側で用意されたもの)。現実ではパーカーやジーンズなどラフな服装を好む

特徴:元は物静かで感情を外に出さないタイプ

妹を守れなかったという罪悪感と、自己否定の強さを抱えている

箱庭では徐々に“怒り”や“恐れ”と向き合い、人間味を取り戻していく

表情の変化が少ないが、心の動きは繊細



ノエル(Noel)


年齢:外見は18歳前後に見えるが、実年齢不明

性別:男性

身長:高め(180cm前後)

髪型・色:銀灰色の長めの髪。前髪は目にかかるくらい、やや無造作なセット

目の色:鋭い銀の瞳。夜の月光を思わせる、静かな光を持つ

体格:細身でしなやか。戦闘や俊敏な動きにも対応できる体型

服装:黒のシャツに灰色のジャケット。長めのコートを羽織っていることもある

特徴:箱庭の“管理存在”のような立ち位置。人間的な感情を理解しようとしている

理知的で静かな口調。どこか寂しげな笑みを浮かべる

実はリオと同じように“かつて被験者だった”という暗示がある

自我を持ったAI、または箱庭の投影に過ぎない存在とも解釈可能



ハル婆さん(ハルばあさん)


年齢:70代後半(見た目)

性別:女性

身長:小柄(145cmほど)

髪型・色:白髪をお団子にまとめている

目の色:琥珀色。細く笑っていることが多い

体格:細身。背が曲がっており、腰が少し悪い

服装:割烹着のような和装にエプロン。いつも炊事やお茶をしているイメージ

特徴:村の住人として現れるが、実際は箱庭の一部を構成するプログラム的存在

リオに対して優しく接し、“人の温かさ”を思い出させる役割を持つ

しかし、時折“狂気”を垣間見せる演出があり、安心と恐怖の境界線に立つ存在

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