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魔法の重ねがけ裏技

 ベクト爺に言われた場所から矢を取り、早速魔法をかけてみる。


「【神速】」


 よし掛かった。


 ……もしかしてこれで良いのか?


 いや、だとしたらベクト爺がやってるはずだし、多分これが半減するというやつなんだろう。


「ここからどうしたら良いんだろうな……」


 ……やっぱ裏技(バグ)だな!


 うし、そうと決まれば裏技を探すか。


 まずは魔法をかける時に飛んで落とす。


「……ダメか」


 まあ一発目で裏技が見つかる事なんてほぼ無い。


 他にも試そう。


 だが、クルッと回って突き刺したり、頭の上に乗せて落として足の上に乗っけたり、ただ普通に投げたり、反復横跳(はんぷくよこと)びしながらやったりしたりしてみたりして50個くらい可能性があるヤツをやってみたが、見つからなかった。


「あー……もしかして無ぇーのかー?」


 グダァーッと椅子の背もたれに寄りかかる。


「違う裏技……いやどんな裏技だよ」


 もう一回やってみるか。


 角度が悪かったとかそういうのかもしれないし。


 矢を出して、掴む。


 そして飛んでる最中に手を離す。


「あー、【神速】いや【炎出現】!」


 やべ! 二つ掛けちった!


 これ少しだけ爆発するんだよなぁ……もう銃で経験済みだ。


 少しだけ離れた……が、一分経っても爆発しなかった。


「あれ?」


 何で爆発しないんだ?


 矢を拾って見てみる。


「あ!」


 ふ、二つの魔法がしっかりと掛かってる!


 もしや……


 飛んで、落ちる際にもう一度【神速】と【炎出現】を掛ける。


 そして落としてみる。


「……掛かってる」


 これだ! これが裏技だ!


 よーし! そうと決まればこういう感じのを作りまくるぞー!


【氷雨】と【神速】を組み合わせたり、普通に【光球】と【神速】を組み合わせたりする。


 いやホント【神速】便利すぎ。


 そんなこんなで大体100本くらい作る。


 100本なんてすぐ無くなるからなー。もっと作っとかないと。


 少し休憩して、再開した。





「魔矢はどんな感じじゃ?」


 ベクト爺が教会から帰って来た。


「こんな感じだ」


 そして俺は矢を貯めまくった奥の部屋の扉を開ける。


『ザララララララ』


 開けた瞬間矢が流れ出てくる。


「……えこの量をこの時間でやったのか?」


「ああ」


「……凄いのぉ……凄すぎるのぉ……」


 そしてベクト爺が矢を一本手に取る。


「んぅ!? この矢、【炎出現】と【神速】が付与されとる! ど、どうやったんじゃイイジマ!?」


「あんたらがいつも使ってるアレだよ」


「まさか、裏技か?」


正解(せーかい)だ」


「頼む! 教えておくれ!」


「ああ、良いぞ」


 そして俺はやり方を教えた。


「おお……ありがたい。これでこの村の狩りが楽になる……でも本当に教えて貰って良かったのか? 裏技を教える代わりに金を寄越せとか言うてもおかしくないと儂は思うんじゃが」


「そんなもんいらねぇよ。まあ超金欠の時はそうするかもだが、俺は見返りを求めてやる人じゃないんだ」


「……森人族の村に自由に出入りできる権利が条件でこれをやったのにか?」


「それはそれ、これはこれだ」


「はぁ……まあ良いわい。ところで、これは何本くらいあるんじゃ?」


「そうだなー、大体五千本くらいか?」


「ごせっ……!? ど、どうやったんじゃ」


「いや普通に、【神速】発動して……」


「今の儂の体力じゃ出来そうにないわい」


 どの口が言うんだか。


()にも(かく)にも、今日は本当にありがとうのぅ。帰ってゆっくり休むと良いわい」


「言われなくともそうするさ」


 そう言ってルリカ達の元へ戻る。


「あ! おかえりイイジマ!」


「おかえりー!」


「おかえり……」


「ただいま」


 ベットに座り、銃を近くの机の上に置く。


「何してたの?」


「ベクト爺に頼まれて、魔矢っていう矢を作りまくってた」


「へー……ところでイイジマ」


「何だ?」


「あのベクト爺って人、誰なの?」


「あぁー、ベクト爺はこの村の(おさ)だよ」


「あの人長だったの!?」


「ああ。それで樹神教の教祖でもある」


「す、凄い人だったのね……いやまあ身体能力が凄すぎる人だったってのは分かってたけど」


「あれはエグすぎるな」


 多分あの木の枝に乗るのを素のジャンプのみでやるのは、今の俺でも出来ないだろう。


「まあそんな感じの人だ」


「なるほどねぇー。ありがと」


「これくらい良いさ。さて、そろそろ飯でも食べないか?」


 外を見てみると、結構暗くなっていた。


「そうね、森人族の村のご飯って美味しいのかしら?」


「行ってみないと分かんねぇな」


「でも……ご飯……楽しみ……」


「ごはーん!」


「よし! じゃあ行こうぜ!」


「「「おー!」」」


 そして俺らは森人族のご飯を食べに教会を出た。


『面白い!』


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