究極のハイリスクハイリターン裏技
今からやる裏技の発動の仕方は簡単だ。
ただその場で自分で自分にダメージを与えるだけ。
「うっ!」
体に激痛が走る。
そして裏技が発動しているか確認するためにステータスを開く。
『飯島 小夜田
Lv500
HP:1/2000
MP:2400/2400
魔法:【超回復】【麻痺付与】【毒付与】【眠り付与】
スキル:【業火斬り】【氷雨】【剣の舞】【創造】【神速】【光球】【光球操作】【透明化】【足音消去】【MP自動回復】【炎出現】【水出現】【炎伝い】【水伝い】』
「っし!」
成功している。
HPが1になっている。
さて、この裏技が何かというと……
「行くぞリレオ!」
そう叫んで駆け出す。
「何も変わってないじゃないですか。全く、虚仮威しはやめて頂きたいですな」
もちろんリレオはレーザーを放って来た。
「ふっ」
だが俺は――そのまま突っ込んだ。
「「「「!?」」」」
俺を見てさぞかし驚いただろう。
実際ルリカ達も驚いてるし。
そう、今俺は――
「うおおぉぉぉおおおおお!!」
レーザーを無効化しているのだ。
「バ、バカな!?」
お、少し威力が強まったか? ま、俺には意味ないんだが。
「何故、何故死なない!?」
そうリレオが言った瞬間、俺はちょうどリレオの目の前に着いた。
そして
「おらっ!」
リレオの顔面に向かって本気のパンチをお見舞いした。
「うぐぁっ!」
凄い勢いで吹っ飛ばされ、レーザーが上の方を向いて天井が少し崩れる。
そして壁を貫通しまくり、100m以上ぶっ飛んだ。
うひょー、すっげぇ飛んでる。
俺の力凄すぎないか……?
ちょっと心配になってくるな……。
「一体……何が……」
壁からリレオが出てくる。
「さっきも言ったが、裏技だ」
「裏技……ですが一体何の……?」
「いや言うわけ無いだろ」
そう言ってリレオへと歩み寄る。
「くっ! 来るな!」
そう言われても俺は歩みを止めず、リレオの目の前に立つ。
そして――
「おらっ!」
ヴィヴィスから貰った機械を脊髄にぶち込む。
「んがっ!?」
よし、これでもう機械は使えない筈だ。
「やったわねイイジマ!」
「やったねー!」
「良かった……」
「いやいや、皆んなのお陰でもあるさ」
やっと……リレオを倒せたのか……。
「ねえねえ、さっきは何の裏技を使ったの?」
「んー? えーとだな。一定時間無敵になれる裏技だ」
「……え?」
「無敵だよ無敵。分かるだろ?」
「分かるけど……え? 何なのよそれ、負けなしじゃない」
「いや、案外そうでもなくてな。
まずこの裏技を使うとどれだけ高くてもHPが1になる。
そして時間制限があると言ったが、3分しかないんだ。
だからこの裏技は、超ハイリスクハイリターンな裏技なんだ」
「意外と大変なのね……でも、3分とはいえ無敵になれるのは強すぎじゃない!?」
「俺もちょっとそう思う」
FPSゲームとかプラグラミングをやった事がある人は分かるんじゃないだろうか?
3分がどれだけ長いか。
「ま、取り敢えず倒せたし、リレオをどうするかはあいつらに任せるか」
そう言って気絶したリレオを引きずりながらドワーフ達の元へと戻る。
「あ! イイジマさんだ!」
「俺らを襲った奴を引きずってるぞ!」
「てことは――!」
「倒してくれたんだ!」
「「「「「やったぁー!」」」」」
ドワーフ達があの黒曜石ゴーレムの時のように歓声を上げている。
「ありがとうイイジマ!」
奥の方からリーファが出てくる。
「なぁに、お安いご用さ」
リレオの上半身を、ドサッと地面に落とす。
「ふぅー、疲れた」
「お疲れ様、だな」
「ん!? その声は!」
後ろを振り返ると……
「よっ!」
ギーダがいた。
「ギーダ!」
「イイジマさん!」
お互いガシッと握手をする。
「生きてたんだな!」
「なぁに、あれくらいじゃ俺は死にはしないぜ」
「だろうな」
「おいおい、少しは心配してくれても……」
「イイジマ!」
ギーダの言葉を遮ってリーファの声が聞こえてきた。
「どうした!?」
リーファを見ると、下方向に向かって指を差したいる。
チラッと下を見てみると
「イイジマさん……」
目を覚ましたリレオがいた。
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