表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/257

ボススライムはワンパンでK.O!

「そっちに行ったぞ!」


「倒したわ!」


 今、スライム平原ではスライムの大量虐殺が行われていた。


 スライムが凄い速度で逃げるが、【神速】を使いたい放題の俺らからは逃げられない。


「ピギッ!」


「これで15体目か……」


「そろそろ良いかしら?」


「そうだな、スライムゼリーはこんくらいあれば良いだろ」


「良かったわー、初クエストクリアね! 本当にありがとう!」


「良いさ、俺だって初クエストなんだから」


 本当は初じゃないけどな。


「それじゃあ帰りましょ」


「テレポートで良いか?」


「……ええ」


 うわー、めっちゃ嫌そうな顔してる。


「嫌なら一泊二日の野宿だ」


「え!? そんなここ遠いの!?」


「逆に知らなかったのかよ!」


 そう言った時、ズゥゥンと地響きがした。


「な、何かしら?」


「……まさか!」


 この地響きには聞き覚えがあった。


 俺がまだインワドを始めて一週間くらいの超初心者の時に、ソイツと出会ってトラウマを植え付けられた。


「な、何なの!?」


「ボススライムだ」


 スライムだが、かなり強いモンスターの内の一体に入り、滅多に出会わないレアモンスターなんだが……運が少し悪かったか。


「どうにかして倒すか……」


「えぇっ!? 倒すの!? あれを!?」


 そうルリカが指さす方向には、クソでかいスライムが猛スピードでこっちに向かって来ていた。


「ああ、あれを倒す」


「どうやって!? 私のスキルじゃ無理よ!?」


「安心しろ、俺のでも無理だ」


「そんなぁ!?」


【麻痺付与】とかそういうデバフ系は図体がデカい敵には効かないからな。


 どんどんと近づいて来て、地響きも大きくなってくる。


「ピィィィィギィィィィ」


 そしてボススライムが凄い野太い鳴き声を発した。


「こっ、怖っ!」


「この程度でビビってちゃあ冒険者なんて出来ないぞ」


「これがこの程度ってやつに入るの!?」


 ……入らないな。


 実際俺も最初そんな風になったし。


「んじゃあ頑張って倒すから、出来れば援護(えんご)を――」


 ルリカはものすごい勢いで首を横に振った。


「……さいですか」


 10歩くらい進んでボススライムの目の前に立つ。


「ま、こんくらいか」


「ピィィィィギィィィィ」


 やっぱ迫力満点だな!


 圧が凄いもん圧が!


「ピギィッ!」


 ブンと自分の体で俺に攻撃してくる。


「うおっ!?」


 危ねー! 今の【神速】発動してなかったら当たってたぞ!?


 やっぱスライムのボスなだけあって速度がヤバい。


 普通のスライムの五倍くらいはある。


「……うし!」


 俺はボススライムめがけて駆け出す。


「ピィギィ!」


 ボススライムが攻撃をするが、【神速】を発動しているので普通に避ける。


「おらよっ」


 そしてブニブニした体にパンチをお見舞いする。


 普通だったら弾かれて終わりだ。


 でも、今の俺は……


「ピギィッ!?」


 裏技(バグ)使ってるから、ワンパンです。


「パァァァァァン!」


 ボススライムが弾けて、ボススライムゼリーが辺りに散らばる。


Lv(レベル)が100になりました。

 HPの上限が505になりました。

 MPの上限が606になりました。

 スキルポイントを4獲得しました』


 よしっ!


「す……凄い……」


 ルリカは目を見開いて俺を見ていた。


「裏技使えばこんなもんよ」


「え、あれ? いつその裏技を発動させたの?」


「んー? マジでついさっきだ。

【神速】にも裏技があってな、【神速】を使って18歩目の時に73°の角度から右手でぶん殴るとワンパンになるんだよ」


「あ、だからさっきこんなもんかって……」


「おっ、聞いてたのか。そそ、距離とか角度とかそこらへんを……」


「やっぱ貴方凄いわね……」


「いやいや、裏技が凄いだけさ」


 そう言って帰り支度を始める。


「俺は疲れたし、テレポートで帰らせてくれないか?」


「わ、分かったわ」


 スライムゼリー達とボススライムゼリーを集めて、また木の幹にタックルしようとしたのだが……。


「あっ、これダメだ」


「え?」


 そのままバタンと倒れる。


「ちょ、どうしたの!? イイジマ!?」


「MP使いすぎた」


「え? で、でも今MP無限なんでしょ?」


「おいおい、エネルギーが沢山あるからってそのエネルギーを出し続ける体がずっと()つと思うか?」


「あ……」


 そう、MPが大量にあるからって慣れてない体で発動したからとこうなる。


 慣れって大事なんだなやっぱり。


「少し休憩してから行こうぜ」


「ごめんなさい……貴方にやらせちゃって」


()い良い、どーせ倒せなかっただろうし」


「ちょっ、酷くない!?」


「あははは」


 ルリカが俺の体を優しめに殴る。


「痛てっ、おい俺今重傷者だぞ!?」


 そう言うと今度はルリカが爆笑する。


「笑いながら殴るってサイコパスか……?」


 その後も少しだけ殴られるのであった。


『面白い!』


『気に入った!』


『続きが読みたい!』


 と思って頂けたら是非、下にある☆☆☆☆☆から作者への応援をお願いいたします!


 ブックマーク等もして頂けると本当に嬉しいです!


 作者の励みになりますので、何卒よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ