超大型ロボ討伐作戦
「諸君、集まって貰って感謝する」
冒険者ギルドに集まった俺達は、この国の冒険者ギルドのギルドマスターである、ルギーの説明を聞く。
「本日集まって貰ったのは、超大型ロボットの討伐をする為である」
その発言で周りがざわざわし出す。
「場所はギガレド廃工場より少し東のこの森林だ。
こいつを倒した者には、報酬として500万Gが渡される」
「「「「うおぉぉぉおおおお!!」」」」
500万Gか!
これは……倒すっきゃないな。
「それでは、行くぞ!」
そしてルギーの後に続いて冒険者達が歩き始めた。
巨大ロボねぇ……。
どんくらいの大きさなんだろうか。
ガン◯ムとかと同じ大きさじゃなきゃ良いんだが。
そして目的地に着く。
「超大型ロボは……?」
「確認出来ません」
偵察に特化した冒険者が双眼鏡を見ながらそう言う。
「そうか……確認出来たらすぐに報告しろ」
「はい!」
超大型なのに見つからないのか……?
いや、移動しちゃって見つからないとかかもしれない。
「!? い、いました!」
その発言でその場にいた冒険者達が一斉に彼が向いている方向を見る。
「あ、あそこです!」
指差した方向には、確かに超巨大なロボットが、チラッと見えた。
「よし! 攻撃部隊はバレないように後ろから回り込み、囮部隊は前で引き付けていてくれ!」
「「分かりました!!」」
そして俺らは攻撃隊の為、こっそりと移動し始めた。
「いやー、何だか緊張するな……」
「そうねぇ……でも、冒険者になったんだからちゃんとこういう大規模作戦には参加はしなきゃ」
「そうだなー」
そして超大型ロボの後ろの茂みに屈む。
前の方では、囮部隊がしっかりと超巨大ロボの気を引いていた。
「よし……頃合いを見て、突撃するぞ……」
ルギーの言葉を聞いて、全員心の準備をする。
「行けぇー!」
一斉に飛び出し、奇襲をかける。
『ギギギッ』
ロボットがこちらに気付き、対応しようとするが、囮部隊の魔法使い達の魔法で、対応出来ない様にする。
その隙に俺らがロボットの足を壊し、バランスを崩れさせる。
「おらおら行けぇー!」
沢山の人が魔法やスキルで胴体を叩く。
因みに俺はというと――
「おらっ!」
拳でぶん殴っていた。
銃で撃つと、弾丸が跳ね返って来たりしたりする危険性があるので、こうしている。
あとなんだか銃より俺の拳の方が威力が強い気がする。
このままだと俺……脳筋になっちまう……!
まぁ今は殴るしかない。
そうバカスカ殴りまくると、遂にロボットが動かなくなった。
「「「「よっしゃあぁぁぁああああ!!!」」」」
冒険者達の歓声が上がる。
「倒したのは誰だ!?」
「俺だ!」
「いや俺だ!」
「私よ!」
うわぁ……凄い醜い争いが起きてる……。
このままだとなんか冒険者同士で争いが起きそうだし……ちょっと離れておくか。
あと、多分倒したのは俺だ。
このロボットは普通にインワドのボスとしていて、ただ耐久値とHPが高いだけなので、弱点の背中を殴りまくっていたのだ。
というか最後俺のパンチで目の光が無くなったし。
まあこのまま言わないでお金が貰えなくても、ぶっちゃけお金沢山持ってるしなぁー。
一応言っとくか。
争っている冒険者達からぐるっと回ってルギーさんの所へ行く。
「えーと……倒したのは俺です……」
「そうか、まぁ周りはもうこんな感じだし、嘘だとしても君で良いだろう」
いや適当すぎだろ……。
この人がギルマスで本当に大丈夫か……?
「皆! 彼が討伐者だ!」
そう言って俺の左腕を持ち上げた。
「うぇ!?」
何でそんな目立つ事を……。
あぁー周りからの視線が痛いー。
「ほら、賞金だ!」
大きな袋を渡された。
中にはしっかり500万G入っていそうだ。
「ど、どうも……」
それを受け取り、本日は解散となった。
「なんか……良かったわね……」
「まあ倒したのは俺だし、合ってるっちゃ合ってるんだがな」
「え!? 倒したのイイジマだったの!?」
「凄い……」
「褒めてもこの賞金の一部しか出ないぞ」
「出るのね……」
そう言いながら俺らは宿へと帰った。
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