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【朗報】冒険者ランク、やっと上がる

 ゴロゴロと音を立てながら受付嬢の前にビリナ鉱石を出す。


「このくらいの量で良いか?」


「は、はい。大丈夫です……」


 受付嬢の視線は転がってきたビリナ鉱石に釘付けだ。


 ……何で?


 普通のビリナ鉱石だろこれ?


「一つお伺いしても良いでしょうか?」


「何だ?」


「これは一体どうやって採掘しましたか?」


 どうやって……それは……


「デ、デコピンで……やりました」


「…………?」


 あー頭の理解が追いついてないなこれ。


「デコ……ピン……DEKO……PIN……」


 おい何で発音良くなった?


「か、鑑定して、来ます……」


「ああ、頼む」


 受付嬢は「デコ……ピン」と言いながらビリナ鉱石を奥へと持って行った。


 そして30秒程で戻って来た。


「え、えーと、こちら30万G(ゴールド)になります」


「え!?」


 ルリカがGの入った袋をガン見して驚く。


「待て、何でそんな大金が来るんだ? あの量のビリナ鉱石じゃせいぜい3万行くかどうかだろ」


「あのビリナ鉱石は状態がとても良かったので、そのくらいの価値があるという鑑定結果になりました」


 ……状態が良い?


 え、あれが普通じゃないのか?


「ちょ、ちょっと待ってくれ、普通だろ? あれ」


「普通ではありませんよ! あんな状態の良いビリナ鉱石を持って来た人はいません!」


「ちょ、おい、声でけぇよ」


「あっ」


 周りの冒険者が俺らをジーッと見ている。


「ゴ、ゴホン、取り敢えずこの値段は妥当な値段ですので、どうかお受け取り下さい」


「まあ普通に儲かるしこれで別に良いんだけどな……」


 袋を手に取ってリュックに入れる。


 うん、軽い。


 前の俺なら重いなぁとか思っただろうが今の俺は……デコピンで鉱石採掘出来るくらいのパワーあるからね……。


 ちょっと力の制御方法学ばないとな……そういう裏技(バグ)見つけるとか。


 インワドやってる時ってなんか感覚で制御出来たんだよね。


 多分システムとかが壊して良いものとかを判断しているんだと思う。


 でも今俺はそういうのが無い状態だから全部フルパワーになってしまってるっていう事だ。


 まあもちろん自分である程度は制御している。


「ほら、行こうぜ」


「あっ、お待ち下さい!」


「今度は何だよ……」


「冒険者ランクのアップです」


「すぐにやってくれ」


 即答した。


 冒険者ランクアップは受けられる依頼の幅が増えるとかいう普通にメリットな事しかないからな、やらにゃ損損(そんそん)


「ではルリカさんの冒険者ランクも上げさせて頂きます」


 冒険者カードを渡すと何かの道具にブッ刺した。


 そしてチーンとその道具から音がしてカードが出て来る。


 何だろう……凄いトースターに見えてくる。


「お待たせいたしました、冒険者ランクがFからDへと格上げです」


「ありが……あれ?」


 Fの次ってEじゃね?


「なあ」


「はい?」


「なんで冒険者ランクEじゃなくてDなんだ?」


貴方方(あなたがた)の強さ的に間違いなくEでは無いと冒険者ランク格上げ機が判断した様ですね」


 待て待てその道具そんな名前だったんかい。


「判断って……それがどうやって?」


「冒険者カードは、持ち主の力やMP、その他諸々の記録が残されるんです」


 んな機能あったのこれ!?


「あの道具はその記録からランクを一つ上げるか二つ上げるか判断するんです。

 冒険者ランクを一気に三つ以上上げるのは違法なので出来ない様にもなっています」


「結構凄い道具だったんだなそれ」


 ルリカに冒険者カードを渡しながら自分の冒険者カードの名前の右に書いてある『D』の文字を眺める。


 なんか……普通に嬉しいな……。


 インワドで『S』取った時くらい嬉しい。


 まあ二つ一気にアップしたってのが大きいだろうな。


「んじゃ、晩飯食いに行こうぜ」


「そうしましょ!」


「楽しみー!」


 冒険者ギルドを出て、宿屋の食堂に行く。


「そういえば何だけど」


「ん?」


「レカちゃんの冒険者カード作らないの?」


「年齢制限」


「あぁ……」


「んー! 私大人だもん!」


「何歳なんだよ」


「6!」


「いや本当にダメじゃねぇか」


 そこは300とかで凄ぇ年齢いってる! って展開じゃねぇのかよ。


「お待たせいたしました、こちら本日のシェフの気まぐれなんたらです」


「なんたら?」


「晩御飯自体が気まぐれなのです」


「な、なるほど」


「では、失礼いたします」


 店員が去って行ったのを見てから晩御飯を見てみる。


 見た目は完全に……キノコ入りコンポタージュである。


 一口食べる。


「……コーンポタージュだな」


「そうね」


 うん、普通に見た目通りだった。


 何かさっきも似たような事が……


「? イイジマ、さっきから何でこっちチラチラ見てるのー?」


「いや、何でもない」


 ペロッと完食して部屋に戻る。


 キノコが本当にバカ美味かった。


『面白い!』


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