四日間何する? 二日目 午後
美術館に着いて、建物を見上げる。
今まで行っていた街とは全然違う外観ね……。
今までのは石灰岩や大理石なんかで出来ていたけど……これは基本木やただの石で出来てるわね……。
こ、こんなので大丈夫なの? なんか怖いのだけれど……。
「と、ともかく行ってみましょうか」
周りにもちょいちょいいる人達に紛れながら私も中へと入る。
「おぉ……!」
外観はあれだったが、内装はとてつもなく綺麗だった。
手入れされている床に壁はピカピカで、少しもボロいと思わせない。
「内装がこれなら……まあ、大丈夫なのかしら?」
まあ大丈夫なんだろう。そう思い、私は更に奥へと進む。
「やっぱり、こういう場所にはこの国独自の歴史とか書かれてるわよね〜」
そう言いながら、この国の歴史が書いてある展示物を読む。
どうやらこの国は、かなり長い間鎖国していたらしい。
その間に本当に独自の文化が進み、他国とは違う風情となった……なるほど、だからこの建物も他国とは違うのね。
……少しおかしいかもだけれど……独自の文化が進んだなら、他国には無い技術的なのでイイジマの記憶が治ったりしないかしら……。
流石に展開が良すぎる気がするけど、あったら良いなぁ〜。
「まあ一応探してみましょう」
そう言って、私はその展示物の前から移動した。
「ふぅ〜……意外と見れたわね〜」
あの後、かなりの時間ここで様々な物を見る事が出来た。
昔使われていた武器や防具、そして絵画なんかも。
でも……
「でもやっぱり記憶を治す的なのは無かったわね〜」
薄々察してるどころか、ほぼ100%無いと思っていたけどやっぱり無かった。
うーん……そもそもチートなるもので記憶を失ったなんて聞いた事も無いし……もしかして、治す方法はこの世界に無かったりするのかしら……?
なら本当にもうヴィヴィスさんに賭けるしかないわね……。
今作ってるっていう装置で……どうにか……。
「まあこれで諦める訳じゃないけどね!」
そう言い私は美術館を出た。
するとその時……
「あれ? ルリカ?」
「あっ、リーファ」
リーファがいた。
「イイジマは?」
「ちょっとだけ単独行動するって。大丈夫よ。この美術館の周りだけだから
「そう、ならばまあ……大丈夫かしら?」
「うんうん。ルリカはこの美術館見てきたとこ?」
「そうよ」
「へ〜、どうだった?」
「まあこの国の文化とかそういうのがあったわ。…………でも、イイジマの記憶を直せそうなものは……」
「そう……まあ大丈夫よ大丈夫! そうだ! この後どこかレストラン的なのに行かない?」
「良いわねぇ! 行きましょうか!」
「それじゃあちょっとイイジマ呼んでくるわね!」
そう言ってリーファがピューッと駆けていく。
多分、今の暗くなった空気を直そうとしてくれたんだと思う。
まあ実際ありがたかったし、良かったんだけどね。
「ルリカー! 連れて来たわよー!」
「あっ、ルリカさん」
「どうもね。それじゃあ行きましょうか」
「おー!」
「お、おぉー」
そうして私達は近くのレストランへと向かった。
「何頼む?」
「私はまあ……ここの名物とかで大丈夫よ」
「分かった。イイジマは?」
「俺は……何でも大丈夫だよ」
「そう。すみませーん、これ下さぁーい」
……あれ? 私の聞き間違いかしら?
今イイジマ、リーファに対して敬語じゃなかった様な……。
「リーファ?」
「? 何?」
「なんか今イイジマが貴方に対して敬語じゃなかった気がするんだけど?」
「それは……イイジマが私を愛してくれる様になったからよ」
「え!? いやいや、リーファさんが敬語にしてって言ったんじゃないですか!」
「リーファ〜?」
「……アッ、リョウリキタワヨ、タベマショ」
「後で聞かせてもらうわね」
「……はい」
「?」
その後私は、レストランにて料理を食べた後、色々リーファに問い詰め……ゲフンゲフン、色々聞かせて貰ったのであった。
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