四日間何する? 1日目 午前
ユ国の宿屋に行き、二部屋借りる。
流石にこの大所帯ともなると、一部屋では収まりきらないのだ。
「それじゃあ、三十分後に宿屋の前に集合ね!」
「分かったわ!」
そうして各自部屋に入る。
因みに部屋の割り当てだけど、一つ目の部屋には私とイイジマとリーファ、二つ目の部屋にはニルとレカちゃんとイライザとイネさんとなった。
本当は私達の部屋にニルとレカちゃんが来る予定だったんだけど、ニルとイネさんは話したい事とかまだまだあるだろうし、そして何より……
『私は絶対イイジマと同じ部屋じゃなきゃやだぁー! やだやだやだやだやだやだやだぁー!』
これがあったからだ。
リーファが何と宿屋の廊下で大抗議した事で、イイジマの部屋にリーファが来る事になった。
「やったぁー!」
「全く、リーファは……」
頭を抱えつつ、私達はそれぞれのベッドの上に寝転がる。
広いところを選んで良かった……ちゃんとベッドが三つある……。
「イイジマ〜」
「うわあちょ、リーファさんやめて下さい!」
リーファさんが寝ているイイジマに抱き付く。
「ちょっとリーファ! スキンシップもほどほどにしなさい!」
「えー」
「えーじゃないわよ! イイジマが困ってるじゃない!」
「ごめんねイイジマ。でも貴方が魅力的過ぎるのが悪いのよ!」
「んな無茶苦茶な!」
そう言いながらもイイジマは笑っていた。
「ふふふっ」
その光景を見て笑いながら、ベッドに座った。
「それでリーファ、貴方はこの後どうするの?」
「うーん……イイジマとデートかしらね」
「えっ、俺強制?」
「ルリカは?」
「私は……」
うーん、どうしようかしら。
特にしたい事は無いけど……
「ブラブラ商店街でも歩いてみるわ」
「分かったわ。私達もそっちら辺に行くと思うからよろしくね」
「お、俺の意見は……?」
そんなこんなして、私達は三十分間しっかりと休んで、宿屋の前に集合した。
「それじゃあ、あーと大体六時くらいにここに再集合にしましょうか。まあ気楽にしていて貰って良いんだけど、何かイイジマの記憶を取り戻せそうな物があったり、チートを使った奴の手下みたいな奴を見つけたら、即行私達の誰かを見つけて報告する事! こんな感じで良いかしら?」
「「「「「異議なし!」」」」」
「それじゃ解散!」
そうして私達は各々が決めていた場所へと走り出した。
「ユ国の商店街かー、楽しみー!」
この様な国での大きな商店街は最近行けたなかったからなぁー。
色々見れるのが今から楽しみすぎるわ!
「おぉ……ここが商店街……!」
王都とはまた違う、音や声が色々な所からする。
「らっしゃい! 仕入れたての魚だよ!」
「魔道具! 安くて強い魔道具は!」
「ほらそこの兄ちゃん、この野菜どうよ? 甘くて美味いぜぇ……?」
何を買おうかしら……出来れば戦闘に役立つ物が良いわよね……。
うーん……なんだろう。
まあ見ていてビビっと来たらそれを買うとしましょうか。
「それじゃあレッツゴーよ!」
そして私は商店街へと歩みを進めた。
「へぇー……こんな物まで売ってるのね」
私は今、水晶屋きて綺麗な丸い水晶玉を見ている。
一応私がこの商店街に来た理由は、もちろん自分がお買い物で楽しむ為ではあるんだけど、やっぱりイイジマの記憶を取り戻す方法があるかもしれないという期待を込めて来たところもある。
だからか、それっぽい物を見つけるとついつい眺めてしまうのだ。
「ひっひっひ、どうじゃ? 綺麗な水晶玉じゃろう?」
「はい。ここまで綺麗な水晶玉は中々無いですよね……」
「おぉ、お前さんはお目が高いのぅ……今なら特別に1500Gで売ってやるぞ」
「あはは……ありがとうございます……」
ごめんなさいおばあちゃん……私今これを買う気は無いの……!
「こらこら、またぼったくってるんですか?」
その時、背後から声が聞こえた。
「んっ、あんたは……」
振り向くとそこには……
「リ、リレオ!?」
あの、リレオがいた。
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