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イイジマとリーファの出会い

「皆さん、楽しんでるかしら?」


「あ、リーファ」


 ちゃんと車を取ってこれた様ね。


「それで、イイジマはどんな感じ?」


「分からないわ……ただ、歴史をずっと真顔で見続けてるわ」


「そう……思い出してくれてると……良いんだけど……」


 そう言ってリーファは少し遠い目をした。


「イイジマと出会った日の事は……忘れられないわ……」


「どういう出会い方だったの?」


「えっとね……彼が私の淹れた紅茶から出て来たの」


「……は?」


 え、リーファ今何て言った?


「一応私は女王様だから、色々仕事があるのよね、だから、ホッと一息吐いて紅茶を飲もうとしたら何とそこからイイジマが出て来たの。いやー流石にこれは私もビックリしたわねー」


 イイジマ……そんな事してたんだ……。


「でね、彼紅茶から出て来て何て叫んだと思う?」


「わ、分からないわ……」


 分かりたくもないわ。


「えっ、やったのか、俺? つ、遂にやったのか!? ……よっしゃぁぁぁぁー! テレポート裏技(バグ)成功したぁー! って叫んでたのよ」


「そ、そうだったの?」


「そうよ、あ、その時の映像がこの博物館にあるわよ」


「何であるのよそれ」


「まあまあ良いじゃない。取り敢えず、それ、一緒に見ない?」


「まあ……別に良いわよ」


「やった! それじゃあ行きましょ! あっちよ!」


 リーファに付いて行くと、黒い長方形の何かと、その下に赤いボタンがある場所で止まった。


「このボタンを押すと、この黒いのに映像が流れ始めるのよ」


「えっ、そうなの!? 凄い……」


「それじゃあ行くわよ……」


 そう言って、リーファはボタンを押した。


『ふんふふんふふーん♪』


 映像に鼻歌を歌いながら、リーファは当時の王族用工房に設置された椅子に座って紅茶を淹れ始めるリーファが映り出された。


「うわぁ……本当に映ってる……!」


「凄いでしょ?」


「ええ!」


「ふぅー」


 綺麗な茶色の紅茶を淹れたリーファは、匂いを鼻いっぱいに吸い込んで、飲もうと紅茶を口に近付けた。


 その瞬間――


『ブクブクブクブク』


 紅茶が泡立ち始めた。


「ん?」


 リーファが紅茶の入ったカップを除き込んむと、


『ブシャァァァァアアアアア!』

「きゃぁぁぁああああ!?」


 イイジマが物凄い勢いで出て来た。


「えっ、やったのか、俺? つ、遂にやったのか!? ……よっしゃぁぁぁぁー! テレポート裏技成功したぁー!」


 す、凄いわリーファ……さっき言った事と一言一句全部合ってるわ……。


 しかも音程も言葉の感覚まで同じ……凄いを通り越してめちゃくちゃ怖いの領域まで来ちゃってるわ……。


「あ、貴方は誰!?」


「ん? あぁすまん、俺の名前は……いや、いちいちNPCに名乗らなくて良いか」


 え、えぬぴーしー?


 何それ?


「そんで、貴方は?」


「そんでって……まあ良いわ、私は、リーファ・ルーベルト・ヴァ・レーパルナよ!」


 えぇ!? リーファのフルネームってこんなだったの!?


「リーファ・ルーベルト・ヴァ・レーパルナだな、覚えた」


 イイジマ……この時からその暗記力あったのね……。


「えっ!? 覚えたの!?」


「ああ、まあ、一回聞いたし……」


「凄いわね!?」


「はは、そう言って貰えると素直に嬉しいよ」


「へぇー……あ、で! 何で私の紅茶から貴方が出て来たの!? というかどうやったの!?」


「え、えーとだな……説明が難しいな……あー……まず――」


 プツン、と映像が切れた。


「あれ? 続きは?」


「これで終わりよ」


「えぇ!?」


 こ、こんな気になるところで!?


「ここから先は、カメラが壊れちゃったのよ」


 そ、そんな事あるぅ!?


「まあ取り敢えず、これが私とイイジマの出会いだったのよ」


「へぇー……」


 本当、イイジマは予想を裏切る出会い方をするわね……。


 チラッとイイジマの方を見ると、まだ歴史の所でプレートを読んでいた。


「さてと、それじゃあ私は他の所を見てくるわね」


「分かったわ」


 リーファと別れ、イイジマの元へ行こうとした時、


「わははー!」


「レカちゃん……走っちゃダメ……!」


 暴走列車と化したレカちゃんと、それを追いかけるニルが目の前を通過した。


「……心配だし私も追いかけてあげるか」


 そう言って、私もレカちゃんを追いかけるのであった。


『面白い!』


『気に入った!』


『続きが読みたい!』


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