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逃走

「イイジマ!」


 私はイイジマに向かって駆け出し、地面に着きそうになっていた頭を支える。


「んん? 何だお前?」


 そしてイイジマを気絶させたであろう人が、私の事を睨んで来た。


「ルッ、ルリカ・ファーデよ!」


「ルリカ……そこは正直に言うところじゃないと思う……」


「えっ、あっ、そうね!」


 確かに……偽名とかで良かったわね……。


「ほぉーん……まあどうやらNPCの様だな……殺すか?」


「……!」


 何でそうなるのよ!


 私はイイジマをお姫様抱っこして【神速】と【筋力調整】を発動してすぐに逃げた。


「……ちぇっ、ただ冗談言っただけじゃねぇかよ」


 遠くでそう男が呟いていたけど、罠かもしれないので止まらなかった。


 因みに、ニルは私の速度について来ていた。


 いやもう本当に何なのよ……この速度によく付いて来れるわね……。


 そういえばフィーチャリットさん達を置いて来ちゃったけど……大丈夫かしら?


 いや、今はそれどころじゃないわね。


 取り敢えずどこかでイイジマを休ませないと。


「こっち」


「!」


 声がした方を見ると、イライザがいた。


「イッ、イライザ!?」


「早く!」


 イライザがそう言って来たので、急いでイライザに付いて行く。


 路地裏に入って行き、近くの壁に魔法陣の様な何かがあった。


「おいしょ」


 イライザはそう言うとその魔法陣が描かれた壁を動かし、奥に行ってしまった。


「え、えぇ……ここ動かして入っても大丈夫な場所なの……?」


「でも……行くしかないと思う……」


「そ、そうね……」


「行こー!」


 ニルに背負われていたレカが右手を上げながら突き進んで行った。


「ああちょっ、レカちゃん!」


 私達はレカちゃんを追いかけ、その道の奥へと進んで行った。


「あっ……ここは……!」


 辿り着いたのは、森人族(エルフ)の森で行ったあの図書館だった。


「よし、ここならひとまず大丈夫そうね」


 そういうと目の前のイライザは消えて、奥からイライザが歩いて来た。


 多分さっきまで私達の前にいたのは本物のイライザが作り出した偽物なんだろう。


「ふぅー、それで、これ一体どういう状況な訳?」


 気絶したイイジマを見て、イライザはそう言う。


「分からないわ。イイジマがあの人達と話してて……それで向こうの男の人が右手をイイジマに向けた途端……イイジマは気絶したの……」


「なるほど……取り敢えず起こしてみようか。イイジマー、起きてー、起きたでしょー?」


「……」


「……え?」


 起きない。


「な、何で? 私の力は戻ってるはずよ……?」


「しっ、死んでるとかないわよね!?」


「大丈夫だよルリカ……胸を見て……呼吸してる……」


「あ……本当ね……じゃあむしろ何で起きないのよ?」


「多分……イイジマを眠らさせた力が私の力を阻んでいるんだと思うわ」


「えっ、そんな事可能なの?」


 イライザの能力は全てを自分の言葉通りにする力だって聞いてたけど……。


「いえ、不可能よ。不可能なはずなの。だから今物凄い混乱してるわ……」


「そ、そうよね……」


 取り敢えず、早くイイジマには起きて欲しい。


「取り敢えず、あの人達は何なの?」


「分からない……けど……チートと呼ばれる力を使ってるらしい……」


「ち……ちーと……?」


「うん……彼本人がそう言ってた……そしてその言葉を聞いた瞬間……イイジマの顔が強張(こわば)った……」


「つまり、その力はイイジマにとっても結構ヤバい力って事よね……現に今こうして眠らされちゃってるし……」


「チート……一体どんな力なんだろ……」


「分からないけど……取り敢えず、イイジマが起きたら聞いてみましょ」


「そう……だね……!」


「ん……んん……」


「あっ……! 起きた……!」


「「え!?」」


 急いでイイジマの顔を見る。


「あぁ良かった! 取り敢えず今イライザの図書館に逃げて来たの! それで、起きてすぐで悪いのだけれど、貴方の言ってるチートって力について教えて貰えないかしら……!?」


 そう言うと、彼は……イイジマは首をコテッと横に傾け、口を開いた。








































     「あの、貴方達は、誰ですか?」









































「……………………え?」


『面白い!』


『気に入った!』


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