バチくそ強い幼女の名前決め
「えーとね――! それでね――! でねでね――!」
やべぇー、話が入って来ねぇー。
魔王がロリっ子という衝撃が強すぎた。
インワドの作者の趣味か?
「ねぇ! 聞いてる!?」
「え、あー、えと、悪い、聞いてなかった」
「仕方ないなぁ! もう一回教えてあげる!」
そう言ってまた話し出そうとした時、
「魔王様、そろそろ本題に入られては?」
と、リレオが魔王にそう言った。
リレオ、ナイス!
「ま、まだ話したい事あるのに……」
「恐れながら申し上げますが、後で話せば良いかと思います。反対派の者が最近活発になってきておりますので……
「うーん……分かった! お話する!」
「ありがとうございます」
手慣れてんなぁー……。
魔王が大きな机に地図を広げる。
「まずね! 私のしじはって方は、今この辺でこーせん? してるの!」
そう言って先程俺らとラーシャレが出会った場所を指す。
「他にはー、こことここ!」
そう言って魔族領の色んな場所を指さしてく。
今は計6ヶ所で戦いが起こってるらしい。
多いなぁ……。
「貴方方には、この戦場に赴いて貰いたいのです」
そう言ってリレオ指をさした場所は……
「最前線……ね」
ルリカが地図をじっとみてそう言う。
まあ察してはいた。
「イイジマさんとルリカさんは非常にお強いので……現に道中襲ってきたドラゴンを追い払っていますし」
「え!? ドラゴン追い払えるの!? 凄い凄ーい!」
また魔王に抱きしめられる。
意外と痛いんだよなぁーこれ、抱きしめる力が強いから。
「あははー、ありがとなぁー」
い、痛い……。
「魔王様、イイジマさんが苦しそうですよ」
「えっ、あっ! ごめんなさい!」
パッと手を離してペコリと頭を下げてきた。
「だ、大丈夫だ……」
「本当に大丈夫?」
俺の顔色が悪かったのかルリカが心配してくる。
「ちょ、【超回復】……」
【超回復】を発動して、痛みが引く。
「ふぅー……」
「ご、ごめんね……?」
「だから大丈夫だって」
魔王って言う割には相当優しい幼女にしか見えないけどな……。
「ん、ん〜……」
魔王は俯いてしょぼんとした顔をしている。
こ、こういう時どうすれば良いんだ……。
「そ、そうだ、お前名前はなんて言うんだ?」
「名前?」
「ほら、みんな魔王魔王って呼んでるから……名前知りたいなぁーと」
「私の名前は……無いの」
へ?
「な、無い?」
「前代の魔王様は自分の子に名をつける前に亡くなられてしまったのです。
なので我々は魔王様と呼んいるのです」
うっわー、悲しすぎるだろそれ。
「だ、誰か名前を付けてやらないのか?」
「魔王様に名前を付けるなんて……畏れ多くて出来ません……」
「…………なあ魔王」
「何ー?」
「俺がお前に名前付けても良いか?」
「えっ、良いの!?」
「イイジマさん!?」
「イイジマ!?」
リレオとルリカが目を見開く。
「別に俺は魔王が畏れ多くないし、良いだろ?」
「それは……」
リレオが魔王をチラッと見る。
「どんな名前かなぁ……? いちごみるくとかかな……?」
めっちゃ乗り気だ。
てか俺そんな名前は付けないぞ?
「はぁ〜……分かりました、魔王様も乗り気の様ですし、良いでしょう
ただし、変な名前だけはやめて頂きたいです」
「おいおい、俺がそんな名前を付けると思うか?」
「……思いませんな」
「んじゃ、決めるとするか」
と言っても何にしようか……。
……『ロリ』とか……いや、やめとこう。
普通にインワドにありそうな名前にしよう。
「じゃ、じゃあ、今から魔王の名前は……」
「――――!(めっちゃワクワクした表情)」
「レカ・ワーモットで」
「レカ……ワーモット……?」
「悪い名前じゃだろ?」
「うん! 良い!」
「んじゃ決定だ」
我ながら良い名前なんじゃないか?
掲示板で『これほぼ理科だー! うわーもっと勉強しとくんだったー!』
と、インワドの素材の変化とかがよく分からない人が書いたスレを思い出したからそうした訳だけど……
ま、まあ悪い名前では無いだろ。
大丈夫大丈夫、うん。
「リレオ! 私の名前はなぁーんだ!?」
「レカ・ワーモットでございます」
「せーかぁーい!」
微笑ましい……。
「結構良い名前じゃない」
「イイジマさん、本当にありがとうございます」
「いいよ、彼女が笑ってるのが一番だしな」
イケメン台詞言えたぁー!
一度は言ってみたいよねこれ。
「では、レカ様と共に今後の計画を立てましょう」
「行こうイイジマ!」
手を握られて引っ張られる。
「ちょ、そんな強いとッ、うわぁ!?」
引っ張られる力が強すぎてすっ転ぶ。
「あ! 大丈夫!?」
「だ、大丈夫だ、これくらいじゃ死にはしない」
「普通の場合でも死なないと思うけれどね……」
いや死ぬだろ、魔王だぞ一応?
そう思った時にはもう俺はレカにまた引っ張られているのだった。
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