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今まで会って来た人達にもう一度会いに行こう ⑧

「あれ? 俺らが来る事分かってたのか?」


 目の前にいるベクト爺にそう質問する。


 だって、分かってないとこんなピンポイントな場所に居れないしな。


 たまたまだとしたら怖すぎる。


「たまたまじゃ」


 うんベクト爺怖すぎだわ。


「そ、そうなのか……」


「そうなのじゃよ。それで、何をしに来たのじゃ? 儂らに会いたかったとかでは無かろうて」


「あー、いや、実際その通りなんだよ」


「ん?」


「あんたらに会いに来たんだ」


「……へぇ?」


 ベクト爺が素っ頓狂(とんきょう)な声を上げる。


「お主にそんな心があったとは……」


「おいてめぇどういう事だ?」


「何でもないわい。取り敢えず、どこか話せる場所にでも行こうではないか」


「……まあ、そうだな」


 今の発言の件についてはそこでみっちり聞くとしよう。


「それじゃ、付いてきなされ」


 ベクト爺に案内された場所は、まあ予想していた通り教会だった。


 そして前まで俺らが泊まっていた部屋に案内され、そこで色々話をする事になった。


「なるほどのぉう……アルカニット教会と戦うか」


「ああ、色々やってくれたし……知りたい事があるしな……」


「知りたい事?」


「お前にゃ関係ない」


「ふむ」


 そう言ってベクト爺は(ふところ)から何かを取り出した。


「そういえばなんじゃが、これ本当にありがとうのぅ」


「ん? あぁ、どういたしまして」


 ベクト爺が取り出したのは、前に俺がたまたま発見した裏技(バグ)を使った魔矢だった。


「これのお陰で狩りが前より楽になったわい。やはり樹神様のお力は凄いものじゃ」


「そ、そうだな」


 裏技なんだがなー。


「して、お主らはここでどうするのじゃ?」


「うーん、どうするって言っても、明日辺りには帰らないとだからなー」


「そうか……ならば、美味いもんでも食ってけ、この魔矢のお陰でもっと美味いもんが獲れる様になったんじゃわい」


「例えば?」


「ヴィヴィオートの(さなぎ)とか」


「オーケーもうそれ以上は良い」


 ろくなもんじゃなかった。


「うむ、そうか。まあ取り敢えずくつろいで貰って構わんぞ。好きな所へ行くと良い」


「ありがとなベクト爺」


「ではの」


 そう言ってベクト爺は部屋から出て行った。


「それじゃ、取り敢えず色々見て回るか」


「そうしましょ」


「行こー!」


「うん……行こう……」


 その後、俺らは時間を決めて別行動で見て回る事にした。


 そして見て回って分かった事がある。


 ……何も変わってない。


 まあ俺らがここから出て一ヶ月も経ってないから当たり前ではあるのだが、それにしても変わっていない。


「……あ、そうだ」


 俺は魔矢製作所に入り、左側の壁を見る。


「……消えてるな……」


 そう、エリシアの禁書図書館があった場所を見ようと思ったのだ。


 まあこれも予想通り消えていた。


「そうかー、消えてるかー」


 あわよくばここにも魔法陣があって行けたらなーなんて考えていた。


「……ん? 待てよ?」


 図書館が消えているという事は……。


「んしょ」


 俺はあの隠し通路があった壁を押した。


『ゴゴゴゴゴ』


 そう音を立てて移動した壁の先には、ちゃんと通路があった。


「この通路の先……どうなってるんだ?」


 そう、前までイライザの図書館に繋がっていた通路は、あくまでも隠し通路。


 つまり、この先に何かある訳だ。


「……行ってみるか」


 俺は【光球】と【光球操作】を発動して、前へと突き進んだ。


「通路には……特に何も無さそうだな……うん?」


 歩いていると、目の前に重厚な雰囲気のドアがあった。


「ん? あれ、開かね」


 ガチャガチャとドアノブを回しても鍵がかかっている様で開かなかった。


「……ア◯ホモラ」


 某魔法映画の呪文唱えてみても開かなかった。


「ダメか……」


 仕方ない、こうなったら……


「おいしょ」


 力技しかないよな!


 ドアをバコッと外して部屋の中に入り、ドアを元に戻す。


「……うぅぉ!? 何だこれ……」


 そして、その部屋の中には……


「ベクト爺の……写真がいっぱいだ……」


 少なくとも俺には集める意味が分からない、ベクト爺の写真が大量に貼ってあったのだ。


『面白い!』


『気に入った!』


『続きが読みたい!』


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