表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
196/257

今まで会って来た人達にもう一度会いに行こう ⑥

 ふっかふかのぬっくぬくのもっちもちのベットで寝た俺らは、リーファを部屋に呼んで(まさか本当に来てくれるとは思ってなかった)その対面に座っていた。


「さてリーファよ」


「何かしら?」


「アレは何だ?」


「アレとは?」


「とぼけるなぁ! あの風呂場の写真の事だよ!」


「あぁあれね! 私の愛が伝わったでしょ?」


「えぇえぇよく伝わりましたとも! 美しいかと言われれば醜いとしか言いようのない愛がなぁ!」


「な、私の愛は純白で真っ赤っかに燃え盛っているわよ!」


「白なのか赤なのかハッキリしてくれ……」


 そう言って俺らはリーファと共に部屋を出て、街を見て回る事になった。


「おい、あれ……?」


「リ、リーファ様!?」


「それにイイジマ様じゃないか!?」


「帰って来ていたのか!」


 辺りからそんな声が聞こえる。


「な、なんかめっちゃ注目されてないか……?」


「そりゃあ、この国の女王とこの国を救った英雄が歩いているのだから、当然よ」


「た、確かに……そうか……」


 英雄、と言われるのは少々恥ずかしい。


 まあ悪い気はしないが。


「取り敢えず、俺がいなくなってから増えた物とかがみたいな」


「分かったわ! ではまずこちら!」


 そしてリーファに紹介されたのは……。


「……何だこれは」


「全長10mの〝イイジマ像〟よ!」


「壊せぇ! 誰か取り壊せぇ!」


 その場にガックリと倒れ込む。


「この像結構人気なのよ?」


「何でだよ! ていうか俺こんな顔じゃねぇ!」


 めちゃくちゃ美化されてる!


「待合場所なんかにもなるし……あと、単純にイイジマの容姿に惚れ込んだりとか」


「そりゃあこんな美化されてたら惚れるだろうなぁ!」


「ふふふ……もうこの街でイイジマを知らない人はいないわ!」


「うぅぉ……」


 なんて事だ、俺がいない間にこんな事になってるとは……。


 てかマジで何でこんなデカいのを作ったんだ……。


 もう少し小さくても良いだろ。


「そしてこれが、この像が高すぎてイイジマの顔が見えない人用の、イイジマの身長と同じ高さの像よ!」


「ぐぶふぁ!」


 お、追い討ちダメージまであるのかリーファ……!


 もう俺地面から起き上がれそうに無いわ……。


「それじゃあ、次の場所に行きましょ」


 そう言ってリーファはルンルンとスキップしながらその場所へと向かって行った。


「うぉ……」


 俺は這いつくばりながら移動した。


「次はここよ!」


「ぅ……ここは……?」


「イイジマ博物館!」


「……」


「あれ? イイジマ? イイジマー!?」


 俺のライフは、もう0です。





 その後、近くのベンチで休んだ俺らは、今度こそその博物館にお邪魔する事にした。


「うわぁ……」


 至る所に俺について書かれた物がある。


 まあ、流石に元の世界の俺の事までは書かれておらず、インワドでの事しか書いてない。


 ……いや逆に何でこんなに俺の事を知ってるんだよ。


 怖いわ。


「どおどおイイジマ? イイジマの博物館だよ」


「何というか、恥ずかしさで死にそうだ」


 ていうかマジで細かいなこれ。


 リーファと出会う前の事まである。


 うわぁー……ほんと、よく調べたなぁー……。


「ねえねえイイジマ」


「ん? 何だ?」


 ルリカが一つ気になる物があった様だ。


「これは、誰と戦っているの?」


 ルリカが指差す場所には、一枚の写真があり、とんでもなくブレていた。


 いや、正確には速すぎてそういう風にしか撮れなかったのだ。


「あぁ、これか……」


 懐かしい。


 これは多分インワドで開催されたイベントでの戦いだな。


 めちゃくちゃデカい無人島にテレポートさせられてそこでお宝を見つけまくり、一週間後もっともお宝のポイントが多かった奴の勝ち、というルールだった。


 まあ俺はぶっちゃけ裏技(バグ)を探すためだけに参加したのだが、せめてちょっとは宝を持っておこうと思って一人のプレイヤーを襲ったのだ。


 だが、何とビックリそいつは裏技を使った俺と渡り合ったのだ。


 しかも、全部マイナーなやつで。


 その時の戦闘の写真がこれだな。


 ……いやいつ撮られた!? 気付かなかったぞ!?


 取り敢えず、その事をルリカに分かりやすく説明する。


「へぇー……イイジマの過去は波瀾万丈(はらんばんじょう)ねぇ」


「なはは……」


 そうして俺は博物館を隅々まで見て、めっちゃ恥ずかしい気分になるのだった。


『面白い!』


『気に入った!』


『続きが読みたい!』


 と思って頂けたら是非、広告の下にある☆☆☆☆☆を★★★★★にして、作者への応援兼ポイント評価をお願いいたします!


 ブックマーク等もして頂けると本当に嬉しいです!


 作者の大きな励みになりますので、何卒よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ