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今まで会って来た人達にもう一度会いに行こう ⑤

 宮殿へと招かれた俺らは、一番豪華な客室へと案内された。


「イイジマァ〜んふふ〜」


「っ……」


 リーファが俺の腕に抱きついてくる。


「ちょっ、リーファさん!」


 ルリカがリーファにそう少しだけ制止を入れる。


「何よー? 久しぶりの再会にケチつけないでよー」


「んんっ……」


 ルリカが出された紅茶を飲み、「うわ美味しっ」と言って夢中になっていた。


「それでイイジマ、何で戻って来たの?」


「あぁーまぁなんて言うか、この先ちょっとデカい戦いがあるからその前に今まで会って来た人達にもう一度会おうかなーっと」


「その中に私も入ってて嬉しいわ〜!」


 そしてより強く俺の腕を抱きしめる。


「……リーファよ」


「何かしら?」


「わざとか?」


「わざとよ」


 俺の左腕には柔らかい二つの果実がもうめちゃくちゃ密着している。


「……」


 ルリカよ、そんな目で俺を見るな。


 不可抗力だこれは。


「ところで、この紅茶美味しいかしら?」


 ルリカ達に視線を移し、そう質問する。


「えっ、えぇ、とても美味しいわ」


「良かったわー。その茶葉ね、実はここの近くで栽培してるのー」


「そうなの!?」


「そうなのよー。獣人族と一緒に暮らす事になってからね、彼らの知識と私達の技術で一緒に色々な物を作ったのよ。茶葉畑も、その一つって訳」


「それは……本当に凄いわね……」


 ルリカの言う通り、これは本当に凄い。


 太陽光なんかも無いのに、ここまで美味しい茶葉を作れるのは、流石ドワーフの技術力としか言いようがない。


「どおどおイイジマー? 凄いでしょー?」


 そう言って俺の腕に顔をスリスリとしてくる。


 ……何でこいつがリーダーの国からこんな凄い物が生まれるのだろうか。


「凄いよ。マジで」


「えっ?」


「いやー、流石リーファだわ。やっぱお前は天才なんだなぁー」


「えっと、その……」


「可愛いし」


「ぉぶぁ」


 リーファが変な声を出しながら倒れた。


 顔から湯気(ゆげ)が出ている。


 どうやら、リーファは押しに弱い様だ。


 初めて知った。


 これからは沢山やりまくるとしよう。


「おーい、リーファ、起きろー」


「はっ!」


 リーファが起き上がり、再度俺の腕に抱きついて来た。


 うん、これが定位置なのは変わらないんだな。


「……」


 ニルよ、そんな目で俺を見るな。


 不可抗力だこれは。


 その後、俺らはかなりの時間色々な事を話した。


 旅の事や、あの後この国で起きた様々な事。


 気付けばかなりの時間が経っていた。


「あら、もうこんな時間。イイジマ、貴方達には最高の客室を用意してあるから」


「……え? ここじゃないのか?」


 この客室も十分四人が住める程度には広い。


「イイジマに対してこんな部屋はダメよ! 私のプライドと愛が許さないわ!」


 愛って何だ、愛って。


「取り敢えず、これからその客室まで案内してくれる人が来るから」


「あれ? リーファが案内してくれるんじゃないのか?」


 リーファなら率先してやりそうだが。


「私はこの後予定があるの。まあ野暮用(やぼよう)だけどね」


「そうか、分かった。まあ頑張ってくれ」


「イイジマもねー。というか、いっそここに住んじゃいなさいよ」


「そうしたいのは山々だが、今はなー」


 教会と戦わないとだから。


「そう、残念ねぇー。それじゃあ私は行くわ。またねイイジマ、ルリカ、レカちゃん、ニルちゃん」


「じゃあなー」


「またー」


「またねぇー!」


「また……」


 そしてリーファが扉から出て行き、すぐに別の人が俺らの部屋に入って来た。


「おぉー! イイジマー!」


「んんっ!? その声は!?」


 その扉から入って来たのは……


「ギーダ!」


「久しぶりじゃねぇかよぉ!」


 お互いに抱き合って背中をバシバシと叩く。


「少しだけ大きくなったか?」


「あぁ、横にな」


「「がははは!」」


 ルリカ達が何あれという視線を送ってくるが、それは男にしか分からぬものがあるからだ。


「こっちだぜぇイイジマさん!」


 ギーダに案内された客室は、もうめっちゃ豪華だった。


 前に泊まった時と同じくらいだ。


 要するに、12LLDDKKだ。


「さあイイジマさん方! どうぞくつろいでくれ!」


「わーい!」


 レカがベットルームに行ってベットにダイブする。


「ありがとなギーダ」


「お礼は女王様に言ってくれ、俺はただ案内しただけだよ」


「ならその案内に」


「ふっ、ありがとうな」


 そう言ってギリッダはまたなと言って部屋を出て行った。


「……ふぅ」


 落ち着いたからか、どっと疲れが出て来た。


「すまん、ちょっと風呂入ってくる」


「行ってらっしゃーい」


 疲れた時には、風呂に入るのが一番だ。


 脱衣所で服を脱ぎ、風呂場に入る。


「……何だこれ」


 そして目の前に広がっていたのは……


『I LOVE イイジマ!』


『イイジマ The best!』


 そんな文字列が書かれたリーファの写真がたくさん貼られまくっていた。


「……」


 思った以上に、リーファはヤバイ奴なのかもしれない。


『面白い!』


『気に入った!』


『続きが読みたい!』


『リーファヤベぇ!』


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